PROJECT STORY
プロジェクトストーリー

淡路プロジェクト

地方創生×成長を目指せる拠点づくりがミッション。
実現までの道程

2020年、パソナは本社機能の一部を淡路島に移転した。淡路島を移転先に選んだ背景には、1995年の阪神淡路大震災がある。パソナは震災当時、被災した地域の支援を行なうなど、積極的に復興にコミットしていた。そうした縁もあり、「淡路の活性化」を起点にしてこの地を移転先に選んだのだ。
今回は、3人の開発メンバーにスポットを当て、どのようにして淡路拠点の体制づくりを行なったのか、ITの最先端を走る企業が進める地方創生とは何なのかを聞いた。

INTERVIEW MEMBERS

  • 森山 耕輔 MORIYAMA KOSUKE

    • 2014年入社。
      2022年から淡路拠点立ち上げの

      総合責任者となり、現在は

      社内アプリ開発を統括。
  • 岡田 昌樹 OKADA MASAKI

    • 2022年入社。
      淡路拠点で社内向けアプリを多数開発。

      ローコード開発チームの中心メンバー。
  • 朝子 大輝 ASAKO HIROKI

    • 2023年入社。
      別業界からパソナへ転職。

      エンジニア未経験ながら

      入社当初から社内DX化に尽力。

淡路島との深いつながり。
古い慣習を壊すチャレンジングな決断「淡路プロジェクト」

2020年にパソナの本社機能の一部を移転した淡路拠点では、現在1,000人以上の従業員が働いている。

阪神淡路大震災をきっかけに淡路島エリアにかかわるようになったのは前述のとおりだが、実は2008年以降、パソナは人材誘致による淡路島での地方創生事業に取り組んでいる。

森山氏
これまでも自然を活かしたテーマパークの立ち上げや、県立公園のプロデュースなど、パソナは淡路島で多くのプロジェクトに携わってきました。そんななか、2020年新型コロナウイルスによるパンデミックが起こります。特に感染拡大が著しかった東京に本社があったパソナでは、感染状況により経済活動が停滞しがちでした。そして、今後も不測の事態が起こったとき、「会社の機能が低下するのではないか」など、リソースが一極化している状況を危惧していました。働き方の多様化が求められる時代の流れや、BCP(事業継続計画)上のメリット、そして淡路島との深いつながりなど様々な方面から検討した結果、淡路島へ本社機能を移転することにしたのです

パソナは長年東京に中枢機能を置いてきた状況から、ゼロから立ち上げる地方拠点を本社化するという大胆な決断を下した。これが今回紹介する「淡路プロジェクト」のきっかけだ。

淡路プロジェクトでは、地方創生にかかわりながらキャリアアップやスキルアップができる拠点を目指し、メンバー全員での体制づくりを推進している。地方拠点の新しいモデルケースづくりへのチャレンジともいえる。

淡路プロジェクトのコンセプトは、大きく分けて以下2つだ。

・地方創生・地域貢献
・社内DXの推進

地方創生・地域貢献に関しては、淡路島が持つ地域性や地域の課題をITを活用して解決し、雇用も生み出す。

社内DXの推進に関しては、MicrosoftのPower Platformを活用して、パソナグループ全体の従業員の業務効率化などに寄与するようなサービスを複数開発する。

言葉だけではない。
「地方創生・地域貢献」を体現する企業を目指して

地方創生・地域貢献という大きなコンセプトをもつ本プロジェクトでは、淡路島という土地で生活をし、地域に根差した活動を行なうことで地域活性化を促し、より良い生活環境をつくっている。

実際に、地元の方と交流する機会は多いという。

岡田氏
淡路島で生活するようになってからいろいろなご縁があり、仕事に関係ない部分でも地元の方とのつながりができています。私は釣りが趣味なのですが、現地で知り合った方がよく釣りに連れて行ってくれるんですよ。その方の船で。こんなこと、東京ではまずないですね。
朝子氏
町内会のお祭りを手伝いに行くこともありますし、商工会の方と交流するなかで課題を探し、解決策の提案などを仕事として手伝うこともあります。ただ遊んで交流しているだけではなく、地域の暮らしがどうすればもっと良くなるかを考えていますね。そうすることで結果的にパソナとしても新しい提案ができ、地域貢献につながると思うのです

パソナでは、「地方創生・地域貢献」を言葉だけではなく行動で体現している。ただ与えられた社内タスクを進めるというやり方ではなく、地域と関係を構築し、必要とされるような存在になるよう各メンバーが自発的かつ自然にアクションを起こしている。もしかすると、これが企業としての本来の姿なのかもしれない。

様々なアプリ開発をとおして、淡路からパソナ全体のDX化を促進

淡路拠点で今まで開発してきたものは多岐にわたり、バスの乗車アプリ、社食の予約アプリ、社員同士のスキルシェアマッチングアプリ、施設利用明細書アプリなどがある。

数々の社内向けアプリの開発に携わってきた岡田氏は語る。

岡田氏
社内DXを進めるべく、Power Platformを活用したアプリ開発を進めています。例えば、iPadで操作できる施設利用明細書の作成アプリを開発しました。お客様との食事会などの際に重宝しています。

ほかにも社食に関する請求処理アプリも作りました。QRコードを読み取って食べたものを入力すると、データベースに蓄積されてそのまま経費処理が可能です。経費処理の負担が大幅に減り、ペーパーレス化も実現しています

上記はあくまでも一例であり、淡路拠点ではこれまで多くの社内向けアプリを開発している。新しい考えが認められやすい環境であるため、今までのルールやアナログな方法にとらわれない発想で社内のDX化を加速させている。

エンジニア未経験でも即活躍できるプロジェクトチーム体制を構築

業務効率化や社内向けアプリの開発など社内DX化を進める開発メンバーは、現在23人ほど。開発が未経験から参加したメンバーもいるなか、ゼロからの体制づくりはどのように進めているのだろうか。

森山氏
アプリの開発は、基本的に淡路島のメンバーと全国のエンジニアをリモートでつないで進めています。なかにはエンジニア未経験からパソナに入ってきて、今では最前線で活躍しているメンバーもいますよ。ゼロからの体制づくりという点で、新たに入社された方々にも積極的に案件を任せたり、成長できる場面を与えたりしています。今後もチームを増強する予定で、社内DX化の経験者や、新しい環境で管理職にチャレンジしたい人なども積極的に採用を進めています

新規アプリの開発は、社内の要望を受けたうえで開発に取りかかるのが基本だ。とはいえ、開発チーム側から自発的に要望や課題をヒアリングし、開発を進める案件も多いそうだ。

また、エンジニア未経験でも即活躍できる体制づくりを進めているのも特徴だ。

朝子氏
未経験から入社して2ヵ月後には、RPAを活用した開発でメインで動くようになり、顧客ヒアリングから設計・開発・運用・保守という一通りの開発工程も経験しました。早々に責任ある立場で経験ができたことで、成長につながったと感じています

淡路拠点では、ゼロからの体制づくりをチーム全員で進めている。エンジニア経験が浅かろうと、熱意があれば歓迎される環境のようだ。

ITを駆使した地方創生に興味があるエンジニアにとって、チャレンジングで刺激的な環境

最後に、淡路拠点でのやりがいや、得られた気付きなどについて岡田氏と朝子氏に聞いた。2人はともに開発が未経験だったが、入社後は中心メンバーとして最前線で活躍している。これからパソナで新たなチャレンジをしたいと入社を考えている人にとっても、参考になるだろう。

岡田氏
まず非常に勉強になったのが、一つのプロジェクトの初めから終わりまで携われたことです。アプリ開発では、使用感について社内からレビューをもらいながら修正を行ない、リリースまで持っていきます。これまではプロジェクトの一部に携わった経験しかなかったので、本当に良い経験になりました。日々自分のなかの引き出しが増えていく感覚があります。

また、技術的な部分を学べることはもちろん、ユーザーの要望をしっかりと反映しつつ、当然納期を守る必要があるため、開発スケジュールの把握、管理の仕方などビジネスマンとしてのスキルも身につけられました
朝子氏
エンジニア未経験でしたが、入社してすぐに開発現場を経験できました。今では後輩もでき、ローコード開発の育成業務にも携わっています。パソナの淡路拠点は、やる気と技術向上に対する思いがあれば成長機会が得られる、自由で刺激的な環境だと思います。ローコード開発で迷う点があっても、気さくに話を聞いてくれるメンバーがそろっているため、非常に働きやすい環境でもありました

淡路拠点は、グローバルな視点からも地域を活性化させるべく、外国人メンバーも今後増やしていくという。

森山氏
外国籍のエンジニアの方々も今後は積極的に登用していこうと考えています。さらに規模を拡大するうえでも、私たちは新規採用を積極的に行っていきます。これは淡路島での雇用創出にもつながるので、地方創生にも貢献できます

最後に、パソナに入社を検討している人に向けて、森山氏は以下のようにコメントした。

森山氏
パソナではチャレンジングな環境を用意しているので、開発の経験がなくても地方創生やITエンジニアとして働いていく意欲・覚悟があれば活躍しやすい職場です。技術力はもちろん、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなども学んでもらい、エンジニアとしてもビジネスマンとしても大きく成長してもらいたいと考えています。

パソナの淡路拠点は、エンジニアが地方で働きたいと思える環境のモデルケースになることを目指しています。地方が合わなければ首都圏で勤務を継続することもできるので、自然豊かな環境で働きたい人、地方でのUターン就職をしたい人、組織づくりを学びたい人などはぜひ私たちと一緒にチャレンジしましょう

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