人工知能(AI)の種類・特徴とは?組み込みAIエンジニアについても併せて解説
人工知能(AI)の種類や特徴を解説します。組み込みエンジニアについても併せて解説しますので、AIや組み込みエンジニアのことを知りたい人は参考にしてみてください。
人工知能(AI)の種類や特徴を解説します。組み込みエンジニアについても併せて解説しますので、AIや組み込みエンジニアのことを知りたい人は参考にしてみてください。
知識・情報
2019/07/09 UP
- AIエンジニア
- AI
ここ数年で、人工知能は目覚ましい発展を遂げています。人工知能は「AI」と呼ばれることが多く、今後ますます社会に欠かせない存在となるでしょう。
ただ、AIという言葉を聞いたことがあっても、AIの種類や特徴に関して知らない人は多くいます。需要の高まりが期待されることから、種類や特徴を含めてAIのことを知っておくことは重要です。
そこで今回は、人工知能(AI)の種類や特徴を解説します。組み込みエンジニアについても併せて解説しますので、AIや組み込みエンジニアのことを知りたい人は参考にしてみてください。
現在のAIとは何か?
AIとは「Artificial Intelligence(人工知能)」の略称です。人工知能とは、人間が行う知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェア、もしくはシステムのことを指します。現在は第三次AIブームと言われており、AIを応用したシステムが盛んに研究開発をされており、AIを搭載した製品やサービスはすでに私たちの身の回りにあふれています。
例えば、私たちが日常的に使っているスマートフォンにもAIを利用した技術が多数採用されています。音声を認識する機能や、自動翻訳機能、カメラで撮影した画像での人物の特定機能など、例を挙げればきりがありません。
最先端の技術研究の分野である自動車の自動運転技術、人間と対話できるロボット、さらにはプロ棋士を打ち負かした囲碁ソフトなどもよく知られています。すでに私たちの暮らしはAIなしでは成り立たないと言っても過言ではありません。
人工知能には大きく分けて特定の機能に特化した“特化型”と呼ばれるものと、人間の知能のように全てをこなせる“汎用型”と呼ばれるものがあります。
現在の人工知能は特化型に分類され、まだまだ人間にとってかわれるほどの完璧な人工知能ではありませんが、人間の作業を部分的にこなすことができるようになっています。
第三次AIブームという言葉からもわかるように、過去2回AIブームが存在しました。しかし、過去のブームではいずれも大きな成果を出すことができず、一過性のもので終わってしまいました。
一方で、現在起こっている第三次ブームは終わるどころかますます盛んになっています。
その理由は人工知能の主体に“機械学習”という枠組みを採用するという大きな技術革新があったからです。
人工知能(AI)が活用される種類
ここでは、人工知能がどんな場面で活躍しているのか、大きく3つの種類に分けてご紹介します。
画像認識
まずは画像認識です。身近に活用されている例としては、以下のような例があります。
・防犯カメラ
・自動運転
防犯カメラは、人工知能が画像解析を行うことにより、画像のデータの特徴を見つけることが可能です。自動運転では、車内カメラの映像をもとにして、人物や白線の位置を解析しています。
言語
2つ目は、言語領域です。身近に活用されている例としては、以下のような例があります。
・翻訳
・チャットボット
AIを用いた翻訳は、年々進化しています。翻訳の精度は、今後ますます向上することが考えられます。チャットボットは、マーケティングにも使われている手法です。ページを閲覧している人に向けて、行動を促す目的で使用されています。
音声認識
人工知能における種類の3つ目は、音声認識です。身近に活用されている例としては、以下のような例があります。
・スマートスピーカー
・文字おこし
スマートスピーカーは、話し手が話している言葉を理解し、言語処理することで指示を実行するものです。文字起こしは、まだまだ精度が低い部分もありますが、十分に活用できます。
人工知能(AI)仕組み
機械学習がどのような仕組みになっているのかを説明するために、今回は、AIの代表的な構築方式の一つである「教師あり学習」について説明します。
例えば、コンピュータに犬の画像と猫の画像を区別させる人工知能を作ると仮定します。この時、機械学習では「犬の画像」と「これは犬の画像である」という情報をセットにして教えます。猫の画像についても同様の処理を施します。このようなことを繰り返していくと、コンピュータは画像の内容とその紐づけられた情報から「犬の画像」「猫の画像」の特徴をそれぞれ自律的に学習していきます。
そして学習完了後に、今まで見せなかった “未知”の「犬の画像」「猫の画像」を情報として与えると、「犬」や「猫」という情報を人間が教えなくても、それが「犬」であるのか「猫」であるのか、自ら判断することが可能になります。
第二次AIブームまでの人工知能は、コンピュータの思考プロセスを全てプログラマーが記述するという考え方が主体でした。それに対し、現在主流の方法では、コンピュータが自律的に学習を進める仕組みを持ちます。そのため、第二次AIブームと比べ物にならないほど注目されているのです。
ディープラーニング
機械学習にはさまざまな手法がありますが、特にAI技術の根幹をなす中心的な技術として注目されている手法が「深層学習(ディープラーニング)」と呼ばれる手法です。前述の自動車の自動運転や囲碁ソフトでは深層学習が用いられています。
深層学習はもともとニューラルネットワークという人間の脳の仕組みを模した機械学習の手法を応用したもので、これらを大量に結び付けてより複雑な処理が可能になるように改良を施したものです。
従来はニューラルネットワークを複雑に結び付けて高度なAIを構築することは理論的に不可能とされてきました。しかし、深層学習の“事前学習”と呼ばれる新しい手法を用いることによりこれを可能にしたのです。
高度で複雑な処理が可能になったことで、従来の人工知能技術では不可能とされていたさまざまな処理が深層学習によって実現されるようになり、時として想像もしないような高度な結果を得ることができる場合もでてきました。例えば前述の囲碁ソフトは、もうすでにプロであっても勝ち目がないほどのレベルに到達していると言われています。
人工知能(AI)を機器に組み込む必要性
人工知能(AI)は、今後ますます必要とされるでしょう。多くの業界で人手不足が続いていることから、AIを活用して業務を補ったり、人件費を削減したりする必要があるためです。
AIを利用することで、単純作業がAIに任せられるケースも多々あります。データ入力や事務作業などは、今後AIが担うと言われることも少なくありません。
このような人工知能(AI)は、今まで通りサーバにデータを集めて処理するだけでは速度やコストの面で立ち行かなくなる面もでてきています。そこでIoTの普及も相まって現在活発に研究が進んでいるのがエッジAIです。
エッジAIでは、末端の機器(エッジ)にAIを組み込むことで、サーバを介さずに迅速に処理を行うことが可能です。
IoTと人工知能(AI)
AIは、すでに研究開発段階から応用の段階に入っています。特に有力なものが、IoTと呼ばれる分野です。IoTとは、「Internet of Things(モノのインターネット)」という言葉の略を指します。
これまで、インターネットに接続するデバイスはPCやスマートフォンが主流でした。しかし、IoT時代は全ての「モノ」がインターネットとつなげられます。
例えば、インターネットに接続可能なエアコンや、冷蔵庫などが身近な例です。こういった製品はすでに私たちの身の回りにも普及しはじめていて、今後もこの流れは加速するでしょう。
一般に、このような機器に対するプログラミングのことは、“組み込みプログラミング”と呼ばれます。そして、人工知能を開発するエンジニアは、人工知能(AI)エンジニアと呼ばれています。
人工知能(AI)エンジニア
人工知能(AI)エンジニアとは、人工知能を開発するエンジニアのことです。人工知能エンジニアの定義は幅広く、プログラム開発に取り組むエンジニアもいれば、データの分析等をするエンジニアもいます。
システムエンジニアと違う部分として、人工知能(AI)エンジニアはコンピュータの仕組みを理解しなければなりません。フロントエンジニアやバックエンドエンジニアと同じように、コードを書くスキルは必須です。そのうえでさらにコンピュータの深い知識が求められます。
人工知能(AI)エンジニアは、需要の高まりが期待されています。その理由として、AIを使った事業開発や、システム開発を行っている企業の増加が挙げられます。
しかしながら、人工知能(AI)エンジニアは、高い需要に見合った供給がないのが現状です。また社内での育成もノウハウ不足などからなかなか進んでいません。
人材不足の組み込みAIエンジニアの育成ならパソナテック!
人工知能(AI)エンジニアの数は少なく、人材不足の状態が続いています。そのため、現在多くのIoT機器メーカーはAIを搭載した機器の開発を進めたくても思うようにいかないという悩みを抱えています。
その問題を解決するためにメーカーは自社内で、組み込み機器用のエンジニアにAI技術の教育を施したり、逆にAI技術者に組み込み技術を教えたりすることが喫緊の課題になっています。ただし、これらはいずれも特殊な分野であるため、ノウハウのない企業にとっては非常に難しい問題です。
このような場合、パソナテックの育成プログラムのように高度な専門の教育プログラムを利用するのが便利です。あらかじめ練り上げられたカリキュラムと優秀な講師陣がそろえられているため、自前で試行錯誤をしながら研修を行うよりもはるかに効率的です。
これから自社内で本格的な組み込みAIエンジニアの育成を検討している企業の方は一度検討してみてはいかがでしょう。