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CDPとは?知っておくべきDMPとの違いやメリット、活用時の注意点

この記事では、CDPの概要から導入のメリット・注意点、併せて知っておきたいDMPとの違いについて解説します。

CDPとは?知っておくべきDMPとの違いやメリット、活用時の注意点

この記事では、CDPの概要から導入のメリット・注意点、併せて知っておきたいDMPとの違いについて解説します。

知識・情報

2022/07/08 UP

情報があふれる現代において、顧客一人ひとりに合わせた最適な販促活動は必要不可欠です。そのためには、顧客データを有効活用することが求められます。そのためのツールとして注目されているものがCDPです。しかし、CDPについては詳しくわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、CDPの概要から導入のメリット・注意点、併せて知っておきたいDMPとの違いについて解説します。

CDPとは

はじめにCDPの概要と併せて、求められるようになった背景について見ていきましょう。

顧客のデータ管理・分析プラットフォーム

CDP(Customer Data Platform)とは、顧客データを収集・管理・分析するためのプラットフォームです。CDPで収集・管理・分析するための顧客データの種類は多岐にわたります。

顧客の性別や年齢などの属性データだけでなく、Webサイトやアプリ上でどのように行動をしたのか、どのような商品を購入したのか、などの行動データも対象です。

このようなさまざまな顧客データを一元的に管理することで、マーケティングなどに活かすことができ、顧客一人ひとりに併せた最適な販促活動が実現できます。

CDPの3つの機能

CDPの3つの機能 クリックして拡大

CDPのおもな機能としては、データの収集・統合・分析の3つが挙げられます。

データの収集

システムや顧客との接点となるポイントから、顧客の属性や購買情報、行動履歴などのデータを収集します。データの収集は顧客一人ひとりの状態や行動を見える化することにつながります。

データの統合

収集したデータを顧客ごとに蓄積・統合し、より活用しやすい形にして管理する機能です。顧客IDなどを軸に名前や性別、メールアドレスなどを紐づけて統合します。顧客ごとのデータに統合することで、より正確に顧客ニーズやターゲット層を把握しやすくなります。

データの分析

統合したデータは、新たなセグメントの作成、現状の課題の把握、課題解決、などの観点から分析を行います。なかでも行動データを詳しく分析することで、属性データからは読み取れない顧客ニーズやターゲット層を把握できるようになるでしょう。

CDPが求められる背景

CDPが必要とされる背景には、顧客の購買行動の多様化とOne to Oneマーケティングの重要性が増したことが挙げられます。

インターネットが普及したことで、顧客の購買行動はインターネット上での購買が主流になりました。加えて、キャッシュレス決済の普及やシェアリングサービスの普及など、ユーザーニーズも多様化しており、顧客一人ひとりに合わせた施策の重要性が増しています。

顧客一人ひとりに合わせて最適なマーケティングを行なう“One to Oneマーケティング”は、購買行動の変化やユーザーニーズの多様化にともなって重要性が増し、対応するためにさまざまなデータの収集・管理・分析が必要になっているのです。

CDPとDMPの違いと関係

CDPとDMPの違いと関係

CDPを理解するためには、併せてDMPについても理解を深める必要があります。ここでは、双方の関係や違いについて解説します。

DMPの種類

DMP(Data Management Platform)とは、インターネット上に蓄積されたデータを管理するためのプラットフォームです。DMPは大きく“プライベートDMP”と“パブリックDMP”に分けられます。

・プライベートDMP:自社で収集・管理するデータ、プラットフォーム

・パブリックDMP:他社が収集・管理し、公開されているデータ、プラットフォーム

CDPはプライベートDMPに該当し、一般的にCDPとDMPを分けて話される場合のDMPとはパブリックDMPを指す場合が多いといえるでしょう。

DMPで収集する情報は自社では収集できない外部データであり、個人を特定するような情報は含まれていません。

違いはデータの収集方法

CDPとDMPの違いは、データの収集方法にあります。

CDPで取り扱うデータは自社で収集するデータ(1st Partyデータ)であり、DMPでは外部の匿名データ(3rd Partyデータ)です。1st Partyデータには顧客の属性データや詳細な行動データなどの個人情報が含まれます。一方の3rd Partyデータには年齢や性別といった情報は含まれますが、個人を特定するような情報は含まれません。

3rd PartyデータはIPアドレスやCookieなどを通して収集され、位置情報や統計データなども含まれています。Web広告の最適化などにも活用されており、代表的な収集方法としてはGoogle Chromeが挙げられるでしょう。

しかし、Googleは2023年までにGoogle Chromeで3rd Partyデータを収集することを廃止するとしており、今後はプライベートDMP・CDPの重要性がさらに増すと考えられます。

CDPを活用するメリット

CDPを活用する際のおもなメリットとしては次の3つが挙げられます。

顧客データを一元管理できる

ここまでに解説したとおり、顧客データと一言でいってもその種類はさまざまです。大まかには属性情報と行動情報に分けられますが、それぞれを異なるデータ形式・取得方法でバラバラに管理しているケースも少なくありません。

しかし、CDPを活用すると各種ツールで個別に管理していた顧客データを一元的に管理できます。データを保管・管理しやすくなるだけでなく、分析をするための最適な環境が構築できます。

多種多様で大量の情報を適切に管理・分析するためには、データの一元管理は欠かせない要素の一つです。

顧客一人ひとりに合わせた施策が実施できる

一元管理によって最適な分析環境が実現することで、顧客一人ひとりに合わせた施策が実施できるようになります。顧客属性ごとの行動の深掘りや、好みの把握も容易に分析できるようになるでしょう。

分析結果を活用して、データに基づいた最適なマーケティング施策の実現が可能です。情報があふれる近年では、大衆向けの情報はターゲットに刺さりづらくなっています。

ユーザーニーズも多様化しているため、顧客一人ひとりに合わせた施策の実施は必須であり、CDPであれば最適な施策が実施できるようになる点は大きなメリットの一つです。

他ツールとの連携が用意になる

CDPは顧客情報を収集・管理・分析するためのプラットフォームであり、単体で利用することも可能ですが他ツールと組み合わせることでより強力なマーケティング環境を構築できます。顧客データを一元管理することで、CRMやMA、BIなどのツールとの連携が容易になります。

CRM:顧客関係管理のためのITツール

MA:マーケティング活動の自動化を目的としたITツール

BI:事業の意思決定、分析のためのITツール

マーケティング活動、事業活動をよりデジタル化し、DX推進のためのツールとしてもCDPは活用可能です。

CDP活用時の注意点

CDP活用時の注意点

さまざまなメリットをもたらすCDPですが、活用する際にはいくつか注意すべき点があります。

CDPでは個人情報を含む顧客データを取り扱うため、情報漏えいには十分に留意しなければなりません。個人情報の漏えい事故を起こしてしまうと、企業活動を継続できないほどの影響を受ける可能性があります。

また、CDPを導入するにあたり、目的は事前にしっかりと定めることが重要です。収集したデータのどのように活かすのか、分析によってどのようなアクションを起こすのか、などを事前に検討した上で導入しなければ、CDPを導入するメリットを享受できません。CDPは万能なツールというわけではなく、CDPを活用したその先を見据えることが重要です。

その他には、企業全体で取り組む・部署間でしっかりと連携するということも重要になります。社内の顧客データを収集して統合することになるため、CDPの導入による業務への影響範囲は全社に及びます。

導入する目的を明確にする際には、部署間での連携方法についても併せて検討するとよいでしょう。

CDPはDX推進の観点からも活用できる!

CDP(Customer Data Platform)は、顧客データを収集・管理・分析するためのプラットフォームです。近年の顧客購買行動の変化、ユーザーニーズの多様化にともなうOne to Oneマーケティングの重要性が増したことから、CDPの必要性も増しています。

CDPを活用すればマーケティング活動・事業活動のデジタル化を実現でき、DX推進のためのツールとしても活用可能です。導入する際にはいくつか注意すべき点もありますが、kの記事を参考にCDPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。