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【事例】UiPath Automation Cloud移行の進め方|オンプレミスOrchestratorからの脱却

「オンプレミスのOrchestratorの運用負担が辛い」 「でも、Automation CloudのOrchestrator移行は、知見がなく動き出せない」といった悩みを抱える担当者は多いのではないでしょうか。 本記事では、オンプレミスのOrchestratorからUiPath Automation Cloudへの移行を、お客様と企画フェーズから共に進めた事例を紹介します。

【事例】UiPath Automation Cloud移行の進め方|オンプレミスOrchestratorからの脱却

「オンプレミスのOrchestratorの運用負担が辛い」 「でも、Automation CloudのOrchestrator移行は、知見がなく動き出せない」といった悩みを抱える担当者は多いのではないでしょうか。 本記事では、オンプレミスのOrchestratorからUiPath Automation Cloudへの移行を、お客様と企画フェーズから共に進めた事例を紹介します。

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2026/06/12 UP

 UiPath Automation Cloud移行の進め方5ステップ

当事例では、お客様のニーズに合わせて、次の5ステップで進めました。

※ニーズによっては、STEP2は省略できるケースもございます。

・STEP1:トライアル
・STEP2:移行対象の棚卸
・STEP3:ユーザー説明会
・STEP4:データ移行
・STEP5:移行とりまとめ
 

 【STEP1】 Automation Cloudトライアル

当時、UiPath社では無料トライアル環境を提供しておりました。
トライアルは、今後の作業ボリュームを見積もることができる最重要ステップです
もし、無料トライアルが可能でしたら、積極的に活用していきましょう。
当事例では、以下の確認観点を意識して、トライアルを進めました。

 1. ネットワーク

企業ネットワークで許可すべきドメイン(Automation Cloud/Orchestrator/Insightsなど)と、IPアドレス制限の可否を検討しました。

参考URL:
https://docs.uipath.com/ja/automation-cloud/automation-cloud/latest/admin-guide/configuring-firewall

ドメイン申請と確認の連続で、数カ月かかる可能性もあるので、早めの対応がおすすめです。

 2. 移行ツールの挙動

Automation Cloudの移行ツールでは、以下の観点を確認しました。

 ・現行Orchestratorからデータを抽出できるか
 ・トライアル環境のAutomation Cloudへ一部データを移行できるか
 

 3. 主要なロボの挙動

端末セットアップからジョブ実行までの一連の動作を検証しました。
特にOrchestratorに関係するアクティビティを持つロボは要検証です。

 4. 自社の必須な運用

企業独自の運用にたとえば、以下のような要素はないでしょうか。

 ・ログ出力方式や保存期間
 ・パスワードリセットの有無
 
当事例では、Automation Cloudでは出来ない運用もあったため、運用業務の見直しや代替手段の検討をお客様と一緒に進めました。
 

 5. 今後のタスク整理

以下の観点をチェックし、トライアルを完了しました。

・移行タスクのイメージが想像できるか
・移行にかかる工数は想像できるか
・ユーザー説明会に備え、手順書化すべき箇所はどこか

 

 【STEP2】 Automation Cloud移行対象データの棚卸

移行対象が多い場合、手作業移行の工数と精神的負担が増えます。
そのため、「何を移行するか」だけでなく、「何をあえて移行しないか」を決める棚卸しも重要です。

主な確認観点は以下の5つです。

 1. ユーザー

Automation Cloudでは、ユーザーにアカウント招待メールが送信されるため、退職または未利用ユーザーが含まれないよう精査が必要でした。

 2. マシン

Orchestratorとマシン間の認証で、マシンキーを用いている環境では、新Orchestrator用のマシンキーへの切り替えが必要でした。
どの部署のどのPCにマシンキー配布が必要か、リスト化しておくとよいです。

 3. プロセス

不要なプロセスが多いほど、移行後の稼働確認が大変です。
使用していないプロセスは、この機会に整理しましょう。

 4. フォルダー

フォルダーは多くのデータに依存しているため、移行データの加工や移行後のチェック作業に影響します。

 5. ロールとグループ

ロールとグループを変更する場合には、移行前後の対応表を作成すると、迷わず漏れなく対応できるので、おすすめです。

例:現環境「ロールA」 → 新環境「ロールB」

 

 【STEP3】 ユーザー説明会

ユーザー説明会に向けて、以下の対応をしました。

 ・説明会までのスケジュール設計
 ・切替え手順書の作成
 ・説明会資料の作成
 
公式の一般的な切替え手順では、画面のスクリーンショットが分かりづらかったり、ユーザー環境にフィットしなかったりし、ユーザーが切替え手順をイメージできない可能性があります。
そのため、当社では、ユーザーに寄り添ったオーダーメイドの手順書づくりをサポートしました。

 

 【STEP4】 Orchestrator Managerを使ったデータ移行

今回のデータ移行では、UiPath社が公開しているOrchestrator Managerを利用しました。

参考URL:
https://marketplace.uipath.com/listings/orchestrator-manager

 

 Orchestrator Managerを移行ツールとして使用した理由

当時は、以下の理由からOrchestrator Managerを採用しました。

 ・Assistantから起動できるため、特別な環境が不要
 ・移行データをExcelで加工でき、柔軟な移行ができる
 

 移行タイミングとデータの依存関係

お客様ニーズに合わせ、どのデータを、いつ、どう移行するか、以下のような一覧を作り、整理しました。

表 データごとの移行タイミングと依存関係

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 【STEP5】 UiPath Insightsを使った移行とりまとめ

Automation Cloud上のログ分析サービスInsightsが使える場合、ジョブ結果の集計がとても楽です。
当事例では、InsightsとExcelのPower Queryを用いて、移行後のジョブ結果を定期的に集計できる仕組みを構築しました。

 失敗事例から学ぶUiPath Automation Cloud移行の落とし穴と対策

実際の移行プロジェクトでは、想定通りいかないことも多いです。
特に、ネットワークの検証が数カ月単位で進まず、苦労しました。

また、本業務で忙しいユーザーには、余裕を持った説明をより心がけていきたいです。
一方で、時には厳しく期限を意識させるマネジメントも同時に大切と考えています。

 

 社内承認を通すための「Automation Cloud移行企画」の進め方

最後に、「そもそもAutomation Cloud移行の企画をどう通すか」という観点です。

企画フェーズで意識したポイントは、次の2つです。

 ・導入動機を大きくする
 ・導入不安を小さくする

 

 導入動機を大きくする例

たとえば、現状と比較したメリットを企画の承認部門が分かる言葉を使って示すことを心がけました。

 ・サーバの運用コストを〇〇円削減できる
 ・Insightsなどの新機能を使うことで、ロボエラー時に、早期の業務復旧につながる
 

 導入不安を小さくする例

たとえば、最初から大きな議論を始めるのではなく、「何をクリアすれば導入OKか」を分解し、それぞれに対策案を添えました。

 ・他案件でリソース不足 ⇔ 時期と体制を調整
 ・セキュリティ要件が不安 ⇔ セキュリティ部門・UiPath社と連携
 ・公式情報が少なく不安 ⇔ 検証を重ね、自社専用のエビデンスを作る
 
なんとなく、大きな不安だった状態から、徐々に不安が減り、導入企画を進める後押しができたと考えています。
 
 

 最後に

本記事では、Automation Cloudの移行を失敗談も交え、お客様と一緒に進めた事例を紹介しました。
2026年現在、当社のRPAを担当するユニットでは、通常のUiPath開発案件に加え、
事務局やユーザーに寄り添い、一緒に施策を進める仕事を多く担当しています。

 ・開発者を育成する内製化支援、寄り添い型研修
 ・UiPathプロジェクトに伴う検証や改修、UiPath社への照会代行、ユーザー向け資料作成、他社ベンダーのマネジメント
  (プロジェクト例:Automation Cloud移行、Healing Agent導入検討、
  UiPathバージョンアップ、クラシックアクティビティからモダンアクティビティへの変換など)

お仕事、ご一緒できそうな部分ございましたら、ぜひ、当社まで気軽にお声がけいただけると幸いです。

※本記事の内容は、2026年1月時点の内容であり、かつ、全てのお客様環境で同様の移行ができることを保証するものではございません。
 万が一、本記事を参考にしたことにより、損害が生じた場合、当社は責任を負いかねますので、ご了承ください。

~この記事を書いたエンジニア~

クラウドソリューション第2チーム 髙田

クラウドソリューション第2チーム 髙田