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Power Automateとは?専門知識なしで自動化を実現する方法

Power Automateの特長や利便性、ライセンスなどについて解説します。現段階の自社業務において、最適化できる業務が明確になるでしょう。ぜひ業務に採用する際の参考にしてください。

Power Automateとは?専門知識なしで自動化を実現する方法

Power Automateの特長や利便性、ライセンスなどについて解説します。現段階の自社業務において、最適化できる業務が明確になるでしょう。ぜひ業務に採用する際の参考にしてください。

知識・情報

2021/09/07 UP

業務プロセスの自動化が可能なRPAサービス「Power Automate」は、業務効率化や生産性向上を目的とした非常に優秀なRPAサービスです。しかし、操作方法や機能性、利用した際の具体的なベネフィットを理解していなければ、自社業務に活かしきれない可能性があります。

この記事では、Power Automateの特長や利便性、ライセンスなどについて解説します。現段階の自社業務において、最適化できる業務が明確になるでしょう。

ぜひ業務に採用する際の参考にしてください。

Power Automateとは

Power Automateとは

Power Automateを業務で活かすには、業務プロセスでどのような効果を発揮するツールなのかを理解すれば効果的です。ここでは、Power Automateがどのようなサービスなのかを解説しますので、導入する際にはぜひ参考にしてください。

ワークフローの自動化サービス

Power Automateとは、Microsoft社が提供するRPA(ロボティック プロセス オートメーション)サービスで、あらゆる業務プロセスの自動化を実施するのに役立つツールです。さまざまなアプリケーションとサービス間での自動ワークフローを作成することで、通知の受信やデータ収集、ファイルの同期作業などを効率的に行なえます。

Microsoft製品をはじめとするさまざまなアプリケーションとの連携により、繰り返し実施しなければならないタスクの自動化を可能にするのが、Power Automateの特徴です。

Microsoft Flowの後継ツール

Power Automateが提供される前は、2016年11月にリリースされた「Microsoft Flow」という名称のワークフロー自動化サービスが提供されていました。その後、Microsoft Flowに繰り返し作業の自動化処理を支援するRPA機能「UI flows」が追加され、後継的ツールとして新たにリリースされたのがPower Automateです。

UI flowsの機能により、キーボードでの入力やクリックといった操作の記録が可能になりました。そのため、適切なAPIがない場合や自動化に必要なインターフェースがない場合でも、自動ワークフローの作成が可能です。

Power Platformを構成する要素のひとつ

Microsoft社が提供する「Power Platform」をご存じでしょうか。これはローコーディングで業務の効率化を実現するクラウドサービスで、エンジニアほどの知識がなくても理想的な業務の仕組みの構築が可能になっています。データ分析に特化したサービスや業務効率化に役立つツールを作成できるサービスなど、構成するすべての要素がビジネスに不可欠なソリューションです。

なお、Power Automateは、Power Platformを構成する4つのサービスの一つで、ルーティン作業の自動化によりリソースの確保などに貢献しています。

Power Automateの6つの利便性

Power Automateの6つの利便性

Power Automateは非常に利便性が高いサービスで、エンジニアほどの知識がなくても自動ワークフローを作成できます。

では、なぜ非エンジニアでも自動化処理が可能なのでしょうか。ここでは、専門知識がなくても自動ワークフローを作成できるPower Automateの魅力を具体的に解説します。

直感的な操作を実現するUI

Microsoft Officeなどを操作する際に、直感的な操作で扱える利便性に感動を覚えた方も多いのではないでしょうか。

Microsoft社製品の魅力の一つは、最低限の操作であれば簡単に扱えるUI(ユーザーインターフェース)だということです。そしてこれはPower Automateも同様で、学習コストをかけることなく扱えるUIにより、スムーズな自動ワークフローの作成を実現します。

エンジニアほどの知識がなくても自動ワークフローの作成が可能なため、エンジニアを採用するコストや社員へのプログラミング学習にかける時間は必要ありません。

効率的なワークフローの作成を可能にするテンプレート

通常、RPAでワークフローを作成する場合、パソコン上の作業工程を記録してプログラムを生成します。その際、利用しているデバイスなどの環境によりソースコードが変化することから、テンプレート機能を実装するのは現実的に困難でした。

しかしPower Automateを利用すれば、テンプレートが豊富に用意されており、効率的にワークフローの作成が行なえます。Power Automateの、アプリケーションおよびクラウドサービス間での連携に特化しているという特徴が、テンプレートの実装を可能にしたといえるでしょう。

コネクタによるサービス間での豊富な連携

Power Automateには豊富なコネクタ(他サービスとの連携機能)が用意されており、迅速なワークフローの作成や連携が可能です。例えばTwitterやFacebookといったSNS、BoxやSalesforceといったビジネスで利用されているサービスなど、Microsoft社製以外のサービスとの連携にも優れています。

Power Automateのリリース以降、コネクタの数は増え続けており、時期によっては約半年間で60種類ほどのコネクタが追加されたこともありました。今後も新たに追加される予定なので、これまで以上に業務課題の解決に貢献するでしょう。

クラウドネイティブサービスで安心

Microsoft社が提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」をご存じでしょうか。これはITインフラをクラウド上で提供しているサービスで、ユーザーのさまざまなニーズを満たすためのプラットフォーム的存在です。セキュリティ体制が万全で、機密データが漏洩する心配もありません。

Power Automateは、非常にセキュアな環境のMicrosoft Azure内で提供されているサービスであり、安心できる環境で自動ワークフローを実現します。両サービスでリソースの利用法を工夫すれば、アプリケーションの拡張やRPAに対するコストの最適化も可能でしょう。

専門知識がなくても利用可能「AI Builder」

「AI Builder」は簡単にAIを利用できるサービスで、理想的な業務プロセスを構築するPower Platform機能です。AI Builderを利用するにあたり、データサイエンスやプログラミングといった専門知識は必要ありません。

AI Builderを利用すれば、集計したデータの分析やレポートの出力が自動的に行なわれ、必要な情報が必要な場面で抽出できます。ヒューマンエラーを危惧することなく利用でき、経営判断や事業戦略といった最新かつ正確なデータが求められる場面では、非常に頼もしい存在といえるでしょう。

モバイルデバイスでの操作が可能

Power AutomateにはiOS、Android、Windows Phoneのモバイルアプリケーションが用意されており、あらゆるデバイスでの管理や自動化処理が可能です。出張先やちょっとした出先でもアクティビティを確認できるため、出社している際と同様の業務品質を担保します。

場所や時間、デバイスなど環境に左右されない管理体制が可能になれば、業務効率化による生産性の向上が期待されるでしょう。

また、あらゆる状況でも監視できるため、アクティビティに不自然な点が見受けられた際の対応も早急に取りかかれます。

価格設定

価格設定

業者によって異なりますが、RPAを実装する際の導入費用は高額になりがちです。

しかし、Power Automateの導入費用はそれほど高額ではありません。選択するライセンスによって、価格や利用条件は異なります。自社の方針に適したライセンスを選びましょう。

ユーザー別でのライセンス

自動ワークフローの作成権限を特定のユーザーに付与することで、現場に適したフロー作成が可能です。

ユーザー独自のニーズに基づいたフロー作成無制限プラン(1,630円/ユーザー/月)と、フロー作成にRPAとAIを活用したレガシーアプリケーションの自動化を付け加えたプラン(4,350円/ユーザー/月)があります。

※すべて税別(2021年9月時点の情報)

現場主動で自由にワークフローを作成できることで、業務ニーズを十分に満たす自動化を実現するでしょう。

フロー別でのライセンス

企業全体を統制する活用法で、組織単位の自動ワークフローを作成する場合に適したライセンスです。

具体的には、5フローあたり月額54,350円(税別)で利用できます。また、フローを利用するユーザー数に制限はありません。

ここでは一般的なプランを解説しましたが、ほかにもアドオンプランなどがあります。通常のプランでも十分過ぎる機能を兼ね備えていますが、自社業務の最適化に必要になるかもしれません。

業務内容とアドオン機能の兼ね合いを考慮して決めるとよいでしょう。

Power Automate Desktopは異なるサービス?

Power Automate Desktopは異なるサービス?

2021年のMicrosoft Igniteでは、Windows10ユーザー向けに「Power Automate Desktop」を無料提供することが発表されました。

そもそも、Power AutomateとPower Automate Desktopとでは、何が異なるのでしょうか。ここでは、Power Automate DesktopとPower Automateの違いについて解説しますので、導入前に概要を把握しておきましょう。

Power Automateとの違いは?

Power Automateは「クラウドフロー」と「デスクトップフロー」の2つに分類されます。2つのおもな違いは、クラウドサービスの自動化を行なうか、パソコン上の自動化を行なうかです。

例えば、Excel onlineの自動化にはクラウドフロー、パソコンにインストールしているExcelの自動化はデスクトップフローで行なうことになります。

デスクトップフローでは、Webブラウザでの自動化やファイル操作の自動化、AI機能の連携など、クラウドフローに負けず劣らずの機能性です。

連携が簡単で多彩な自動化を実現

Power Automateは、当初Microsoft Flowでクラウドフローのみが提供されていました。その後、パソコン上の自動化を行なうRPA機能としてデスクトップフローが追加されています。すなわち、Power Automate DesktopはPower Automateの機能の一つというわけです。

双方で自動化する対象は異なりますが、クラウドフローとデスクトップフローは連携が可能で、より業務に最適化したワークフローを構築できます。デスクトップフローの組み込み作業は簡単で、システム構築の経験が豊富でなくても設定可能です。

Power Automateはリソース確保と効率化を両立するサービス

Power Automateで単純作業を自動化すれば、プライオリティが高い業務に人員を割くなど、業務効率化による生産性向上を目指せます。専門知識がなくても扱えることで、社員一人ひとりがリソース確保や効率化に貢献する機会を得られます。

また、DXやITリテラシーに対する意識が低い社員でも操作可能なので、業務に貢献するチャンスを得られ、やりがいや向上心へと変化するかもしれません。

生産性や社員の意識が高まるという相乗効果を期待できるため、業務品質を改善するPower Automateの導入を考えてみてはいかがでしょうか。

なお、パソナテックではMicrosoft Power Platformの内製化支援サービスを提供しています。パソナテックのエンジニアが内製化トレーナーとなり、独自の学習カリキュラムを活用しながら、導入企業内で活用できるよう支援いたします。

ぜひ一度ご確認ください。
Microsoft Power Platform内製化支援サービス