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データドリブンの意味とは?導入のメリットや実施手順を解説

この記事では、データドリブンの概要や導入するメリット、データドリブンを行なう際の基本ステップについて解説します。

データドリブンの意味とは?導入のメリットや実施手順を解説

この記事では、データドリブンの概要や導入するメリット、データドリブンを行なう際の基本ステップについて解説します。

知識・情報

2022/07/08 UP

AIやIoTの技術は私たちの生活に浸透し、あらゆるシーンでデジタルデバイスが使われるようになりました。これらのデバイスをとおして、日々膨大なデータが収集・蓄積されています。

ビッグデータの蓄積が進むなか、これらのデータをより効果的に活用する「データドリブン」が注目を集めています。

データドリブンは近年の企業経営において重要とされる考え方ですが、具体的にどのようなことをするのか知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、データドリブンの概要や導入するメリット、データドリブンを行なう際の基本ステップについて解説します。

データドリブンとは

データドリブン(Data Driven)とは、組織運営において、売上やWeb解析データなどさまざまなデータに基づいた意思決定をすることです。データドリブンは「データドリブンマーケティング」「データドリブン経営」とも呼ばれています。

データドリブンに対し、勘や経験による意思決定をすることを、経験・勘・度胸の頭文字をとって「KKD」といいます。近年、ビッグデータの可視化や、顧客行動の複雑化などが急速に進んでいます。勘や経験のみに頼る組織運営では、変化の激しい市場や消費者ニーズに迅速に対応することは困難であるといえるでしょう。

ビジネスの成長のためには、データに基づく正確性の高い意思決定を行なうことが求められているのです。

データドリブンが注目されるようになった背景

データドリブンが注目されるようになった背景

IT技術の発展・普及により、データを収集しやすい土壌が形成されたことが、データドリブンが可能となった理由の一つに挙げられます。

生活のあらゆるシーンでデータを収集できるようになり、また事業のデジタル化が進んだため社内データの収集・可視化が容易となりました。このような背景から、ビッグデータの蓄積が急速に進んだのです。

近年、インターネットやSNSの普及により、消費者のニーズや行動が多様化しています。これまでの勘や経験に頼る事業運営では、市場や消費者のニーズを推測することが困難となりました。より効果の高い戦略を立案するため、データに基づいたマーケティングの必要性が高まっているのです。

データドリブンを導入するメリット

データドリブンを導入するメリット

データドリブンを導入するメリットについて、具体的にみていきましょう。

市場・顧客ニーズを把握できる

データドリブンでは、あらゆるシーンで収集されたデータをもとにして状況を分析するため、より精度の高い現状把握が可能となります。

データの分析により、市場や消費者への理解を深化させることができます。そのため、よりニーズにマッチした打ち手を講じることが可能となります。

顧客にとっても、満足度の高いサービスが増えるというメリットがあります。顧客満足度が高くなることで、消費行動も活発になり、市場全体の活性化にもつながるのです。

より正確な経営判断が可能になる

近年、インターネットやSNSなどの普及により、消費者行動が多様化しています。また消費者のニーズは日々変化もしています。こうしたニーズ状況をデータに基づいて客観的にとらえることで、より正確性の高い意思決定をすることが可能となるのです。

また、データに基づいて意思決定をすることは、業務の属人化を防止することにもつながります。

自社の状況を客観的に把握できる

売上や利用者データなどを収集・可視化することで、自社の状況を客観的に把握することができます。データをリアルタイムで収集するツールを導入すれば、市場の変化に応じた戦略をよりスピーディーに打ち出すことも可能となるでしょう。

また、リアルタイムでデータを収集・分析することは、これまで潜在化していた社内のボトルネックを洗い出すことにもつながります。

データドリブンの基本ステップ

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データドリブンを実施する際の、基本となる4つのステップについて解説します。

データの収集

まず、データドリブンの目的達成のために必要となるデータを収集・精査することから始めます。もしデータ自体がない場合は、データを収集するシステムやツールを導入することから着手します。

近年、ビジネスのあらゆるシーンでIT化が進んでいます。そのため、自社内にデータが散在していたり、同じデータが複数存在していたりするケースも少なくありません。そのような場合は、データを一元管理し、統合する必要があります。

データの可視化

データを可視化せずに分析しようとすると、非常に手間と時間がかかってしまいます。収集した膨大なデータは効率よく分析するために、加工・可視化する必要があります。

BI ツールやWeb解析ツールなどを導入することで、データの集計・分析を効率的に進めることが可能となります。

データの分析、戦略の検討・策定

可視化したデータを分析し、課題の洗い出しや、意思決定に必要な情報を導き出していきます。

一見して関連のない事象の間に因果関係があるケースも少なくありません。そのようなデータの関連性を分析することで、さらに新しい課題が見つかる可能性もあります。

そして、さまざまなデータの分析結果をもとに、どのようなアクションを起こすかを検討し、具体的な戦略を策定していきます。

データの分析や戦略の策定には、データの扱いに関する高度な知識が求められます。もし社内に専門の人材がいない場合は、データサイエンティストやコンサルティング会社に相談することを検討するとよいでしょう。

PDCAを回す

データドリブンは一度やって終わりというものではありません。

より効果的なマーケティング方法を導き出すために、アクションを起こした結果をさらにデータ収集し、戦略の改善を繰り返すことが重要です。

また、結果の良し悪しに限らず、収集したデータそのものにも大きな価値があります。さまざまなケースのデータを残しておくことで、将来の戦略立案にも活用することができるのです。

自組織内でのデータ収集や新施策を打ち出す際は、組織全体を巻き込むことになります。もし現場の理解を得ないまま新しいことを始めた場合、収集したデータの正確性が低かったり、そもそもデータの収集が進まない可能性があります。

データドリブンでは、データの量と質が重要となります。社内でデータの収集・活用をする際は、現場にもしっかり情報を周知し、理解を求め、協力体制を構築することが重要です。

データドリブンはデータに基づく精度の高い意思決定を可能にする

近年、インターネットやSNSなどの普及により、市場や消費者のニーズの変化が激しくなり、また消費行動も多様化するようになりました。そのため、勘や経験だけでニーズを予測することが難しくなっています。

IT技術の普及により、いまや生活のあらゆるシーンでデータの収集・蓄積が可能となりました。これらのデータを分析することは、市場や消費者の動向を正確に把握するうえで、非常に有効な手段です。

変化の激しい市場に対応するために、企業はデータに基づく精度の高い意思決定をすることが求められています。このような背景から、データドリブンへの注目は年々高まっているのです。