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AR(拡張現実)とは?ARの種類やVR・MRとの違いを解説

この記事では、近年普及・活用が進んでいるAR技術の概要や、ARの4つの種類について解説します。またVRやMRとの違いについても触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。

AR(拡張現実)とは?ARの種類やVR・MRとの違いを解説

この記事では、近年普及・活用が進んでいるAR技術の概要や、ARの4つの種類について解説します。またVRやMRとの違いについても触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。

知識・情報

2022/06/13 UP

スマートフォンのカメラで風景を撮影することで画面上に架空のキャラクターが表示されるゲームや、地図アプリで目的地までガイドするサービスを利用したことがある方も多いのではないでしょうか。

「AR(拡張現実)」はもともとパソコンで利用されていた技術ですが、AR技術の向上によりスマートフォンにも搭載されるようになりました。

近年、AR技術は身近なサービスにも活用されるようになりました。ARは私たちの生活をより便利で豊かなものにするために役立てられていますが、そもそもARがどういった技術なのかはあまり知られていません。

この記事では、近年普及・活用が進んでいるAR技術の概要や、ARの4つの種類について解説します。またVRやMRとの違いについても触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。

なお、VRとXRについては、こちらの記事で解説しています。合わせてご確認ください。
VRで(仮想現実)とは?VRの仕組み・ARとの違いについて解説
XRの意味とは?VR・AR・MR・SRとの関係や活用事例を解説

AR(拡張現実)とは

AR(Augmented Reality)とは、日本語で「拡張現実」を意味する言葉です。

ARは、コンピューターで「現実の風景」に「仮想空間の情報」を重ねて表示することにより、「現実に情報を付加・合成」する技術のことを指します。

例えば、スマートフォンのカメラで特定の場所を撮影すると、現実世界の風景の中に架空のキャラクターが表示されたり、映したものの名前や解説が表示されたりするといったものがあります。また、家具を部屋に配置した際のイメージをスマートフォンで確認できるというサービスにも、AR技術は利用されています。

「ARグラス(スマートグラス)」という、AR専用の眼鏡型のデバイスも登場しています。ARグラス(スマートグラス)のメリットは、装着することでARをハンズフリーで利用できるという点です。

ARグラス(スマートグラス)は業務利用も進んでおり、製品の組立や、広い倉庫内で目的物までの場所をガイドするなど、さまざまな作業支援に活用されています。

AR(拡張現実)の種類

AR(拡張現実)の種類

AR(拡張現実)は、ARコンテンツを表示するためのトリガーを認識する方法から、4つの種類に分類することができます。それぞれの種類の特徴についてみていきましょう。

マーカー型(画像認識型)

マーカー型(画像認識型)は、画像情報を読み取りコンテンツを表示します。

特定の写真やイラスト、文字などを画像認識し、その特徴が設定にある情報と一致した場合にARコンテンツが自動的に起動するというものです。

ARコンテンツを正確な位置に表示できるというメリットがありますが、AR起動の精度が画像の照度や環境に左右されやすいという特徴もあります。

GPS型(位置認識型)

GPS型(位置認識型)は、ユーザーの位置情報をもとにしています。

スマートフォンなどから位置情報を取得することで、その場所に設定されたARコンテンツを表示する手法です。コンテンツが表示されるよう設定された場所にスマートフォンなどの端末をかざすと、ARコンテンツが出現する仕組みになっています。

GPS型(位置認識型)は、スマートフォンの道案内サービスなど、地図に関連するサービスでの活用が進んでいます。

空間認識型

空間認識型は、現実の空間をカメラやセンサーで認識してコンテンツを表示する手法です。スマートフォンやタブレットの画面をタップすることで、ARコンテンツが起動するようになっています。

現実の空間をカメラやセンサーで認識するため、空間の高低差・大きさ・奥行なども認識することができます。そのため、ARコンテンツの表示場所を自分で調整できるという特徴があります。

空間認識型のARは、家具の配置趣味レーションやゲームのほか、製造業や建築業などでも活用されています。

物体認識型

物体認識型は、特定の立体物を認識すると、関連するARコンテンツが表示されるというものです。対象となる立体物は、360度どの角度からでも認識することができます。

カメラで立体物を撮影すると、対象物の特徴の解析を行ないます。そして対象物の映っている面に対してのみ、設定されているコンテンツが表示される仕組みとなっています。

AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の違い

AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の違い

VR(Virtual Reality)は日本語で「仮想現実」を意味します。

VRは現実には存在しないもの・存在しない空間を、あたかもそこに存在するかのように表現する技術のことを指します。

VRは専用のヘッドセットやゴーグルなどのデバイスを装着し、デバイスのスクリーンにリアリティのある映像を投影することで、バーチャル世界に入り込んだような体験をすることができます。

VRは「そこに存在しないものを、まるで存在するように感じさせる技術」であるのに対し、ARは「現実世界に情報を付加する技術」です。ARとVRは似ているものの、違う考え方をもとにした技術といえるでしょう。

VR技術は、ゲームなどエンターテインメント分野での活用が多く、家庭用デバイスでVRを楽しむことも可能です。

AR(拡張現実)とMR(複合現実)の違い

MR(Mixed Reality)は日本語で「複合現実」を意味する言葉です。MRはARとVRを組み合わせて発展させた技術ともいわれています。

MRは専用のヘッドセットを装着することで、目の前の空間に3D映像を投影したり、投影した映像を実物のようにさまざまな角度から見たり、触って操作したりすることが可能となります。

また、MRは複数人で同時に体験することができるという特徴があります。そのため遠隔地にいる人間同士でもヘッドセットを着用することで、あたかも同じ空間にいるように見せることもできるのです。

例えば、リモートワークでそれぞれ別の場所にいる社員同士が、同じ空間で会議をしているように見せることも可能です。

MRはまだ一般に浸透していない、新しい技術です。今後はエンターテインメントやビジネスなど、さまざまなシーンでの活用が期待されています。

AR技術はゲーム・ビジネスなどさまざまなシーンで活用が進んでいる

AR(拡張現実)は現実世界に情報を付加・合成する技術です。

ARはゲームなどのエンターテインメントとしての活用のほか、目的地までの地図ガイドや、作業のナビゲーションなど、私たちの生活をサポートするサービスでの活用も進んでいます。

ARとVRはともに視覚情報に働きかける技術ですが、ARは現実世界に情報を付加するのに対し、VRは架空のものを現実にあるかのように見せる技術です。ARとVRはまったく別の技術であるといえるでしょう。

スマートフォンなどの身近なデバイスが活用できるAR技術は、今後ますます私たちの生活に浸透していくことでしょう。