Swiftとは?iOSアプリ開発でメジャーなプログラミング言語について解説
Swiftの特徴やメリット、他の言語と比較して優れている点や、開発に必要なものについて解説していきます。
Swiftの特徴やメリット、他の言語と比較して優れている点や、開発に必要なものについて解説していきます。
スキルアップ
2020/12/07 UP
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「iOSアプリを開発したい」という方におすすめのプログラミング言語がSwift(スウィフト)です。
Swiftは、Apple社が開発した新しいプログラミング言語。iOSやmacOSアプリ開発の現場で主流となっており、iPhoneのシェアが世界中に拡大している昨今、とても注目を集めています。
この記事ではSwiftの特徴やメリット、他の言語と比較して優れている点や、開発に必要なものについて解説していきます。
SwiftとはApple製品に特化したプログラミング言語
Swiftは、iPhoneやiPad、MacなどのApple社製品向けのアプリ開発が可能なプログラミング言語です。Apple社が2014年に発表し、2015年にはオープンソース化。それ以降、Apple社製品向けアプリ開発の現場で人気を集めています。
またSwiftは、Macと開発環境が整えば気軽に取り組むことができるため、プログラミング初心者でも手を出しやすい言語といえます。
Swiftには以下の5つの特徴があります。
・1.高速なパフォーマンスが可能
・2.安定性が高く不具合やバグが起こりにくい
・3.モダンなプログラミング言語
・4.Objective-Cとの互換性がある
・5.開発にはXcodeを使用する
順番に見ていきましょう。
1.高速なパフォーマンスが可能
Swiftはプログラムの高速な処理を可能とする言語です。
Swiftのプログラム実行速度は、Objective-Cより最大2.6倍、Python 2.7よりも最大8.4倍もの速さといわれています。アプリが軽快に動作するため、開発時の確認作業もスムーズに行なうことができます。またユーザビリティの観点からも優れた特徴といえます。
2.安定性が高く不具合やバグが起こりにくい
Swiftは安定性が高く、バグやエラーが起こりにくいのも特徴です。
コンパイルを必要としないインタプリタ言語の場合、プログラマー自身が、不具合を起こしそうなコードを自力で探す必要があります。そのためバグやエラーを見つけるには、プログラマーに一定のスキルが求められ、また時間もかかります。
しかしSwiftはコンパイル言語のため、コンパイル時に、バグの原因となるコードを自動で見つけ出してくれます。これにより、バグや不具合を最小限に抑えることができます。
3.Swiftはモダンなプログラミング言語
Swiftは記述するコードがシンプルで、読み書きがしやすいモダンな言語です。多くのコードを記述する必要のあるプログラマーにとって、これは大きなメリットといえます。
Swiftは、従来使用されていたObjective-Cに代わる言語として、新しく登場しました。Objective-Cは文法が難しく、これまではアプリを作りたいと思っても気軽に取り組むことができませんでした。
そのObjective-Cの使い勝手の悪さを改善したのがSwiftです。Swiftの登場により、iPhoneやMacのアプリ開発のハードルが一気に下がりました。プログラミング初学者でも、簡単にiPhoneなどのアプリを作ることができるようになったのです。
4.Objective-Cとの互換性がある
Swiftは、Objective-Cとの互換性があります。
同じアプリの中にSwiftとObjective-Cが存在しても問題ないため、アプリ開発の途中から言語を切り替えることも可能です。もともと使っていたObjective-CをSwiftに書き換える必要がなく、スムーズに新しい言語を取り入れることができます。
またObjective-CのライブラリをそのままSwiftで使用できるため、それまでの資産を活かしつつ開発を続けることができるのです。
5.開発にはXcodeを使用する
Swiftでの開発には、Apple社が提供しているアプリ開発のための統合開発環境Xcodeを使用します。開発に必要な機能がそろっているため、Xcodeだけでアプリ開発に取り組むことが可能です。
XcodeはApp Storeで無料配布されており、インストールすればすぐに使用できます。プログラミング初心者にとって、この手軽さはSwiftの大きな魅力といえるのではないでしょうか。
Swiftのメリット
Swiftの特徴を理解したところで、ここからは、Swiftを利用するメリットについて解説していきます。
コードがシンプルで初心者でも取り組みやすい
Swiftはプログラミング初心者におすすめの言語です。その理由は、Swiftの文法が簡素な点にあります。
まず改行のセミコロン(;)がいりません。そのため初心者に多い、セミコロンを忘れるといったコーディングミスを避けることができます。またSwiftには自動で型を判定する型推論という機能があります。変数を指定する際に型の指定をしなくても問題がないため、直感的なコーディングが可能です。
多くのコードを記述するプログラマーにとって、コードがシンプルであることは大きなメリットではないでしょうか。
リアルタイムで動作確認ができる
Swiftの開発ツールであるXcodeには、その場でプログラムの動作確認ができるPlaygroundという機能があります。
Playgroundを使うとコーディング中に動作確認ができ、コードのバグやミスにその場で気付くことができます。またいちいちコンパイルして実行する手間が必要ないため、開発時間の短縮にもつながります。
プログラムの内容をコーディングと同時並行で確認できるため、初心者でも容易にコードミスを発見することが可能となっています。
Swiftの開発に必要なものは?
Swiftの開発は、以下の3点を用意するだけで始めることができます。
・Xcode
・Apple ID
・Developer ID
開発環境であるXcodeは、App Storeでダウンロードすることができます。Xcodeには開発に必要なツールがそろっており、Xcodeを用意するだけで開発環境が整います。
Apple IDはApple社のサービスを利用するためのIDです。すでにApple IDを持っている場合は、既存のIDを使用することが可能。アプリ開発をする場合は、Apple IDを開発者登録する必要があります。
Developer IDは、アプリをApp Store以外で公開したり、開発に用いた機器以外にインストールしたりする際に使用します。Developer IDはApple Developerの公式サイトで登録が可能です。もしアプリを開発した環境内だけで使用する場合は、Developer IDを用意する必要はありません。
XcodeやApple ID、Developer IDは、いずれも無料で入手することができます。どのプログラミング言語を勉強するか悩んでいる方は、まずインストールして実際に触れてみるとよいでしょう。
なお、アプリ開発のことをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
Swiftは将来性のあるプログラミング言語!
Swiftは、Apple社製品共通の新しいプログラミング言語です。現在iOSやmacOSアプリ開発の現場では、Swiftが主流となっています。
Swiftは活躍の場がApple社製品に依存する言語のため、将来性に不安を感じる方もいるかもしれません。しかしiPhoneのシェアが世界中にあることを踏まえると、Swiftは今後も安定した需要を見込むことができます。
Swiftは処理速度が高速で、安定性に優れ、シンプルでバグの少ない言語です。これから新しくプログラミングを勉強する方は、まずSwiftに挑戦してみてはいかがでしょうか。