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ハッカソンとは?開催される種類やメリットを紹介

この記事では、ハッカソンを行なう目的やメリットなどについて解説します。開発業務や最新のテクノロジーに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

ハッカソンとは?開催される種類やメリットを紹介

この記事では、ハッカソンを行なう目的やメリットなどについて解説します。開発業務や最新のテクノロジーに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

知識・情報

2022/04/28 UP

技術の進化はより勢いを増しています。変化していく時代に取り残されないよう、技術力や開発力の向上を目指す企業に注目されているのが「ハッカソン」というイベントです。ハッカソンを行なうことで、組織だけでなくエンジニア個人のアップデートも期待されます。そのため、多くの参加者が集結するイベントであり、開催企業もさまざまです。

この記事では、ハッカソンを行なう目的やメリットなどについて解説します。開発業務や最新のテクノロジーに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

ハッカソンとは

まず、ハッカソンの特徴や、似ている呼び名のアイデアソンとの違いなどを解説しますので、参加する際の目的について理解しましょう。

ハッカソンとはIT業界の開発イベント

ハッカソンはソフトウェア開発に携わるエンジニアなどが参加し、短い期間で開発作業を行なうイベントを意味します。個人で作業することもあれば参加者同士でチームを組むなど、さまざまな方法で期間内に成果物を競い合うのが特徴です。

ハッカソンという呼び名は「Hack(ハック)」と「Marathon(マラソン)」を組み合わせた造語で、マラソンのように長い時間をかけて作業に集中することが例えられています。開発業務への貢献だけでなく、教育や普及活動にも有効です。

ハッカソンとアイデアソンの違い

Idea(アイデア)とMarathon(マラソン)を組み合わせたアイデアソンは、開発作業ではなくビジネスモデルやサービスなどのプランニングを目的としています。技術者だけでなく、あらゆる業種の人が参加可能であり、IT以外のテーマで開催することも可能です。

そもそもアイデアソンは、ハッカソンを行なうための事前準備的なイベントだったとされています。そのため、成果を競い合ったりチームを組むなどといった共通点も見受けられます。明確な違いといえば、成果物をゴールとするハッカソンに対し、アイデアソンのゴールは「新たなアイデアの創出」です。

ハッカソンを開催する目的とは

ハッカソンを開催する目的とは

ハッカソンの開催により、IT業界が抱えるさまざまな悩みの解消につながります。ここでは、開催する目的を具体的に解説しますので、IT業界に貢献する要素について理解を深めましょう。

新規事業や新商品を生み出すための発想を得る

近年、サービスや製品の流行サイクルは短くなっており、企業は新商品の開発や新規事業の創出に対する課題を抱えています。組織内のみで活動していれば、発想力のアップデートは難しく、企業の課題を解決するのは難しいかもしれません。

このような場合、外部公開して行なうハッカソンを利用できます。ハッカソンを開催することで、外のアイデアや発想に触れる機会が得られます。これまで自社が持っていた発想と外から得た発想により、革新的なアイデアにつながるブレークスルーやオープンイノベーションが期待されるでしょう。

高品質なIT人材の育成

ハッカソンはプログラミングを行なうことが本来の目的であるため、多くのエンジニアが参加します。エンジニアそれぞれの技術力は幅広く、他の参加者から技術を吸収できる機会でもあるため、新たな知識やスキル習得のチャンスになります。

また、ハッカソンではフィードバックを得られるため、自身の能力を客観的に認識できる機会でもあります。成果物に対する問題点やアドバイスを得られる以外にも、ビジネスチャンスを広げる役割としても有効です。

自社PRで知名度の向上を図る

ハッカソンに社外の人を招く場合、自社が提供している製品やサービスを知ってもらうことで知名度向上に貢献します。開催するテーマを明確にすれば、自社企業への幅広い認知も期待されるでしょう。

また、自社の魅力を伝えることで参加者に興味を持ってもらい、優秀な人材を獲得する「ダイレクトリクルーティング」につなげることも可能です。先に自社をPRできるため、ミスマッチが起こりにくい状況での採用活動が実現し、帰属意識の向上も期待できます。

コミュニティによる技術力やチーム力の向上

エンジニアは個人作業も多く、担当する領域以外について理解を深めることは難しいかもしれません。ハッカソンに参加すれば、社外交流や社内交流が可能なため、新たなコミュニティを築くことが可能です。このような機会を利用すれば、互いの業務に対する理解を深められ、良好な人間関係につながるでしょう。

また、コミュニティによって親密な関係を築き、情報収集が行なえる場としても貢献します。互いの能力を吸収し合い、技術力の向上やチーム力の強化などを図る際にも有効です。

ハッカソンの種類とは?それぞれの特徴を紹介

ハッカソンの種類とは?それぞれの特徴を紹介

ハッカソンは「一般ハッカソン」「産学連携ハッカソン」「社内ハッカソン」の3つに分類されることをご存じでしょうか。ここでは、それぞれの違いや目的などを解説します。

外部に向けて行なう「一般ハッカソン」

一般ハッカソンとは、企業や団体といった開催者が、外部に向けて行なうハッカソンです。主催する企業や団体に制限はなく、テーマや開催規模も多様なのが特徴といえるでしょう。

IT関連のテーマに限らず、より身近なテーマで開催されることもあることから、募集範囲も広域になります。多くの人が参加できるということもあり、ここで紹介するハッカソンのなかでは非常に規模が大きくなりやすいでしょう。

教育機関と民間企業が連携する「産学連携ハッカソン」

産学連携ハッカソンは、民間企業と教育機関が連携し、新技術の研究開発や事業開発を目的として行なわれます。始まりとされているのは、2013年に開催された大学ハッカソンです。

大学との連携により、社会問題や学生の育成などに貢献するだけでなく、企業が抱える組織変革の難しさにも貢献すると考えられます。学生と交流することで、企業のDX推進を実現するイノベーターの増加が期待されるでしょう。

結束力の向上が期待される「社内ハッカソン」

社内ハッカソンを行なう目的は、社内で活躍するエンジニアなどを対象とした勉強会や、新規事業の創出です。普段は接触の少ないスタッフ同士がチームを組む機会を得られるため、信頼関係の構築につながります。

チームが団結することで帰属意識が高まることも考えられるため、組織力への良い影響も期待できるでしょう。社内ハッカソンは社員と企業の双方にとってメリットがあるため、すでに多くの企業が取り組んでいます。

ハッカソンが参加者や企業にもたらすメリットとは

ハッカソンの開催は、参加者から企業へと幅広くメリットを得られることが魅力の一つです。ここでは、ハッカソンに参加することで得られるメリットを具体的に解説します。

プロダクトの誕生をゼロから体験できる

通常の業務では担当する作業がある程度決まっているため、製品の制作開始段階から完成までといった一貫した作業に携わる機会は多くありません。そのため、ゼロから製品を作ることに挑戦したいエンジニアに最適です。

自身でアイデアを練る段階から始まり、完成までの総合的なプロセスに携わる経験は、今後エンジニアとして活動するうえで非常に役立ちます。また、成果物の評価を得られることから、製品に携わることへのモチベーションも高まるでしょう。

最新技術に触れられる

IoTやAI、フィンテックをテーマにしたハッカソンなど、最新技術をテーマに掲げたものも開催されています。最新技術のプログラミング言語を使用して開発作業を行なうケースもあるため、効率的な技術のアップデートに有効です。

また、専門家が外部講師として参加したり、ハイレベルなエンジニアが参加していたりと、知識を吸収チャンスが多くあります。専門性の高い知識やスキルを習得できるだけでなく、技術の活用について模索するといった経験も得られるでしょう。

業務の領域を超えた体験ができる

通常業務では担当領域が決まっているため、他の領域で行なわれている作業や技術に理解を深めることは困難です。しかし、ハッカソンでは異なる領域の人とチームを組んで制作に携わるため、自身が担当する領域以外の技術を身近で感じられます。

また、企画段階からプレゼンテーションの実施など、通常のエンジニア業務では経験しないようなことも行なうのがハッカソンの特徴です。周辺業務にも理解を深められることで、業務上のコミュニケーションを円滑に進められる可能性が高まります。

帰属意識や組織力の向上につながる

ハッカソンに参加して開発作業を行なう場合、交流のない人とチームを組むことは珍しくありません。同じ目標を目指して作業していくためには、充実したコミュニケーションによって信頼関係を構築することが重要です。

また、参加者それぞれが当事者意識を持つことで、チームに貢献したいという気持ちが高まります。個人の帰属意識が集結すれば、組織力といった大きな力を高められる可能性も期待できるでしょう。

ハッカソンとはIT時代をより豊かにするオープンイノベーション

ハッカソンにはブレークスルーやオープンイノベーションなどが期待されることから、企業が抱える問題を解消する可能性が期待されます。自社サービスに外部の新しい発想を掛け合わせ、革新的な製品が生まれるかもしれません。

また、ハッカソンは人材育成、ダイレクトリクルーティング、最新技術の体験など、企業と参加者の双方にとってメリットの高いイベントです。IT時代に必要な要素が多く詰まっているため、ハッカソンがきっかけで活躍の幅が広がる可能性もあるでしょう。