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フルスタックエンジニアの平均年収はいくら?スキルや適性について

この記事では、フルスタックエンジニアの年収事情や、フルスタックエンジニアになるメリットについて解説します。

フルスタックエンジニアの平均年収はいくら?スキルや適性について

この記事では、フルスタックエンジニアの年収事情や、フルスタックエンジニアになるメリットについて解説します。

キャリア

2023/08/04 UP

フルスタックエンジニアは、システム開発に精通し、複数の開発工程を担当できる貴重な存在です。ニーズの高いフルスタックエンジニアを目指している方のなかには、給与水準について気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、フルスタックエンジニアの年収事情や、フルスタックエンジニアになるメリットについて解説します。

フルスタックエンジニアに必要なスキル・向いている人の特徴についても触れていくので、フルスタックエンジニアへのキャリアを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

そもそもフルスタックエンジニアとは

フルスタックエンジニアとは、ITシステムの開発や運用において、複数のITスキルを持つエンジニアのことです。

システム開発における、要件定義、設計、開発、テスト、運用などの工程を、一貫して担当できる幅広いスキルが要求されます。

フルスタックエンジニアは「この業務ができればフルスタックエンジニアである」と決まっているわけではなく、職種に関する明確な定義が存在しません。そのため、2つ以上のスキルを持つエンジニアであれば、フルスタックエンジニアに分類されることがあります。

例えば「フロントエンドとバックエンドの開発ができる」「インフラの開発と運用を一手に引き受けられる」「上流工程と下流工程を一人で担当できる」など、これらのスキルがある人材は、すべてフルスタックエンジニア呼ばれる場合があるです。

なお、フルスタックエンジニアの仕事内容やスキルについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
フルスタックエンジニアとは?仕事内容・必要スキルについて解説

フルスタックエンジニアの平均年収

フルスタックエンジニアの平均年収

フルスタックエンジニアは定義が曖昧な職種のため、具体的な平均年収を割り出すのは困難です。

フルスタックエンジニアに相当する経験・スキルを有するエンジニアの給与水準を参考にすると、想定年収は500万円〜1,000万円程度と考えられます。年収は、個人のスキルや経験、事業貢献度、所属する企業の給与水準などによって大きく異なります。

また、国税庁の民間給与実態統計調査(令和3年分)では、日本の給与所得者の平均年収は443万円といわれています。この結果からも、フルスタックエンジニアの年収は日本の平均年収に比べて高水準であることがわかります。

フルスタックエンジニアが必要とされる背景

フルスタックエンジニアは多くの開発現場でニーズが高まっています。フルスタックエンジニアが必要とされる3つの理由について見ていきましょう。

エンジニア不足を解決できる

フルスタックエンジニアの獲得は、企業が抱える「人材不足」という問題の解決につながります。

日本はITエンジニア不足の状況が続いており、十分な数の人材を採用しきれていないケースも珍しくありません。国内で人材を補えない場合は、海外の開発チームに業務を委託することもあります。

フルスタックエンジニアは、一人で複数の業務を横断的にこなすことが可能です。分業体制での開発では多くのエンジニアが必要でしたが、フルスタックエンジニアがいれば少ない人数で開発が進められるようになるのです。

開発の効率化・高速化が求められている

近年、市場ニーズの多様化・複雑化が進み、これらの変化にスピーディーに対応することが、ビジネスを成長させるうえで欠かせない条件の一つになっています。

システム開発においてもスピードの重要性が高まっており、いかにサービスを迅速に開始できるかは、多くの企業が抱える課題でもあります。

システム開発の工程を横断的に担当できるフルスタックエンジニアがいれば、開発をスピーディーかつ効率的に進めることが可能です。

人件費の適正化につながる

フルスタックエンジニアの存在は、人件費の適正化についても重要な意味を持ちます。

スタートアップ企業やベンチャー企業などは、限られた予算で開発を行なう必要があります。フルスタックエンジニアは一人で複数の業務を担当できるため、分業体制のように多くのエンジニアを確保しなくて済みます。

フルスタックエンジニア給与水準は、ほかのエンジニアと比べて高い傾向にあります。しかし、「人材不足解消」「開発の効率化」「人件費の適正化」など、企業にとって優秀なフルスタックエンジニアを採用するメリットは非常に大きいといえるでしょう。

フルスタックエンジニアになるメリット

フルスタックエンジニアになるメリット

フルスタックエンジニアになる3つのメリットについて見ていきましょう。

エンジニアとしての価値を高められる

フルスタックエンジニアになることで、エンジニアとしての市場価値を高めることにつながります。

複数の開発スキルを持つフルスタックエンジニアは、生産性向上や人件費の適正化を

実現するための貴重な人材です。そのため、優秀なフルスタックエンジニアは企業から重宝されやすく、好条件を提示されことも少なくありません。

年収アップが期待できる

フルスタックエンジニアとなることで、年収アップも期待できます。

上述したように、フルスタックエンジニアに相当するスキルのあるエンジニアの年収は500万円~1,000万円と高水準です。給与は個人差がありますが、担当できる業務範囲やスキルによっては高年収が期待できるでしょう。

ほかのエンジニアと差別化できる

幅広いスキルを身に付けることは、ほかのエンジニアとの差別化にもなります。

近年、スピードを重視したアジャイル開発を採用する企業が増えています。複数の工程を一貫して担当できるフルスタックエンジニアは、アジャイル開発を効率化するうえで重要な役割を担います。

得意分野と呼べる専門領域を持つことは大切ですが、フルスタックエンジニアのように横断的なスキルを習得することでも、周囲のエンジニアとの差別化が可能です。

フルスタックエンジニアに必要なスキル

フルスタックエンジニアには、システム開発に関するあらゆるスキルが要求されます。業務範囲によって重きを置くスキルは異なりますが、なかでも以下のスキルは重要です。

・プログラミングスキル

・ミドルウェアやOSに関するスキル

・ITインフラに関するスキル

・情報セキュリティに関するスキル

・マネジメントスキル

フルスタックエンジニアがプログラミングを担当することもあり、プログラミングスキルは必須です。複数のプログラミング言語に精通していれば、さまざまな開発システムに対応できます。

また、さまざまなシステムで利用されているミドルウェアに関する知識も、フルスタックエンジニアには欠かせません。

安全性の高いITインフラを構築するため、セキュリティに関する知識や、クラウドサービスの設計・設定に関するスキルがあることも重要です。

さらに、自分や周囲のタスクを管理するマネジメントスキルが求められることも多くあります。

フルスタックエンジニアに向いている人の特徴

フルスタックエンジニアに向いている人の特徴

フルスタックエンジニアとして活躍している人の多くに共通する特徴について見ていきましょう。

好奇心旺盛で学習意欲のある人

フルスタックエンジニアには、幅広い知識と技術が要求されます。

第一線で活躍し続けるには、新しい知識やスキルを取り入れながら、複数分野のスキルを磨き続けるための努力を続けることが重要です。そのため、好奇心が旺盛で、進んでスキルアップに取り組める人に向いています。

ものづくりが好きな人

フルスタックエンジニアは、システム開発の企画、設計、テスト、運用まで一貫して携わることが多々あります。

課題を解決しながら、自分の手で新しいものを生み出すことが好きな人であれば、やりがいを感じながら成長していけるでしょう。

コミュニケーション能力に長けている人

フルスタックエンジニアは、プロジェクトリーダーとしての役割を求められることも珍しくありません。

クライアントやチームメンバーと円滑な人間関係を築いたり、説明力や交渉力が求められたりすることもあります。コミュニケーションスキルに長けた人材であれば、プロジェクトをスムーズに遂行できるでしょう。

フルスタックエンジニアのキャリアパス

フルスタックエンジニアはあらゆる現場で高いニーズがあります。将来のキャリアパスとしてフルスタックエンジニアを検討している方も多いのではないでしょうか。

フルスタックエンジニアのキャリアパスは、大きく「マネジメント系の職種」と「スペシャリスト系の職種」の2つに分類されます。

マネジメント系へのキャリアパス

フルスタックエンジニアには、幅広い知識や経験を活かしてマネジメント職を目指すキャリアパスがあります。

例えば、CTOとして企業の技術領域の責任者となったり、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトを主導するポジションを目指したりする道があります。

キャリアパスを考える際は、目指す職種について理解を深めることが大切です。日々の業務をとおして必要なスキルや経験を獲得していけば、理想のキャリアを実現しやすくなるでしょう。

CTO、プロダクトマネージャーの役割や仕事内容、スキルについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
CTOとは?役割や仕事内容、CEOとの違いまでわかりやすく解説
プロジェクトマネージャー(PM)とは?仕事内容やスキル・キャリアパスを解説

スペシャリスト系のキャリアパス

専門分野に特化し、スペシャリストを目指すキャリアパスもあります。

例えば、ITコンサルタントとして企業の経営課題の解決に尽力したり、広範な開発知識を活かしてシステムアーキテクトを目指す道があります。また、クラウドエンジニアやAIエンジニアなど、専門性の高いエンジニアになるという選択肢もあるでしょう。

システムアーキテクト(SA)とは?メリットやエンジニアとの違い、業務内容・試験の概要も解説
エンジニアにおけるスペシャリストとは?近年需要が増えた理由と、活躍できる環境についても紹介

フルスタックエンジニアの将来性

フルスタックエンジニアの将来性

フルスタックエンジニアは、IT人材不足や生産性向上の課題を解決できる貴重な人材として、今後も高い需要が続くことが予想されます。

また、フルスタックエンジニアは複数領域に精通しており、さまざまなニーズに対応できるため、技術革新によって仕事を失うリスクが低い職種でもあります。

特定分野にのみ特化したエンジニアの場合は、そのスキルや言語が廃れてしまった場合に、仕事が大きく減るリスクがあります。フルスタックエンジニアになることは、エンジニアの抱えるリスクを回避するうえでも有効なのです。

フルスタックエンジニアは需要があり高年収が期待できる

フルスタックエンジニアは広範な開発スキルを持ち、複数の開発工程を引き受けられる貴重な人材です。

優秀なフルスタックエンジニアがいれば、人材不足や業務効率化など、企業の抱えるさまざまな課題の解決にもつながります。フルスタックエンジニアへの期待は大きく、給与水準も高い傾向にあります。

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