HTMLエディタとは?使用するメリットや選び方について解説
HTMLエディタを使うメリットや選び方、おすすめのHTMLエディタについて解説します。
HTMLエディタを使うメリットや選び方、おすすめのHTMLエディタについて解説します。
スキルアップ
2020/06/26 UP
- 業務効率化
- メリット
エンジニアやWebデザイナー、プログラマーなどの職種は、HTMLコードに触れる機会が多くなることから「HTMLエディタ」を使うのが一般的です。
HTMLエディタでは、タグの自動補完ができたり、他ファイルとの連携ができたりするため、HTMLエディタを使用することで業務効率を大幅にアップさせることができます。
ただし、選ぶエディタによっては機能性や使用感が異なるため、自分が使いやすいエディタを選ぶことが大切です。
ここでは、HTMLエディタを使うメリットや選び方、おすすめのHTMLエディタについて解説します。
HTMLエディタとは?
HTMLエディタとは、HTMLの編集に特化しているテキストエディタのことをいいます。
一般的なテキストエディタはテキストを編集するためのソフトウェアになりますが、HTMLエディタはタグの自動補完やエラー表示、他ファイルとの連携などが可能なため、HTMLコーディングの記述の負担が減ることはもちろん、HTMLコードを効率的に書くことができます。
HTMLエディタでできることは、主に以下の6つです。
・HTMLタグの入力補助・自動補完
・コードのエラー表示
・HTMLタグの校正
・プレビュー画面の表示
・タグの色分け・文章の色付け
・他ファイルとの連携
プログラミングの場合、開発環境が揃っている「統合開発環境(IDE)」を使う人も多いですが、IDEは複雑なプログラミングができる反面、動作が遅いというデメリットもあります。
しかし、HTMLエディタはコーディングに特化しているため動作が速く、スムーズに編集できるのが特徴です。こういったことから、HTMLコーディングの作業効率を上げるにはHTMLエディタの使用をおすすめします。
おすすめHTMLエディタ
ここでは、数あるHTMLエディタのなかから、特におすすめのHTMLエディタ2種類をご紹介します。
どちらもHTML・CSS・JavaScriptのコード補完をはじめ、エラーコードの検出などの基本的な機能が搭載されているので、初心者から上級者まで使用することが可能です。
Brackets(ブラケッツ)
BracketsはAdobe社が開発した無料のHTMLエディタで、ブラウザの設計が手軽にできるのが大きな特徴です。各種専用ビジュアルツールとプロセッサーをサポートしており、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアのために開発されました。プレビュー機能が標準搭載されているほか、プラグインも充実しているため、初心者でも使いやすいといえるでしょう。また、CSSのクイック機能なども搭載されているので、HTML/CSSをよく触る人にもおすすめです。
バージョン1.14.2からは、ファイルタイプと外部エディタの関連付けもサポートされており、ファイルツリーから目的のファイルをクリックすれば、外部アプリケーションを直接開けるようになりました。具体的な使い方を解説しているサイトも多いので、使い方に困ることはないでしょう。
<Bracketsの基本情報>
・動作環境……Linux、MacOS、Windows
・対応言語……C言語、C++、CSS、HTML、JavaScript、Pythonなど38種類以上
・拡張機能……組み込み拡張マネージャ、もしくはBrackets Extension Registryを介したプラグイン
・主な機能……スプリットビュー、インラインエディタ、ライブプレビュー、ヘルプなど
Atom(アトム)
AtomはGitHubが開発した無料のテキストエディタになるため、GitHubとの連携が容易にできるという特徴があります。Windows、Mac、Linuxなどに対応しているためOSを選ばず、UIの使いやすさも大きな魅力といえるでしょう。
また、Atomはプラグインによる拡張機能が豊富で、すでに8,000種類以上のパッケージが公開されています。そのため、モデリングのUML図などをプレビュー付きで書くこともでき、フロントエンド以外を触る人にもおすすめです。
さらに、AtomのソースコードはGitHubによって共有されており、世界中のエンジニアが開発に着手していることから、今後も便利なパッケージがどんどん増えていくことが予想されます。
<Atomの基本情報>
・動作環境……Linux、MacOS、Windows
・対応言語……C言語、C++、CSS、HTML、JavaScript、Pythonなど32種類以上
・拡張機能……Atom公式サイトからパッケージ導入
・主な機能……ペイン分割、タグの折りたたみ、キーバインド、テーマの変更など
HTMLエディタを使うメリットとは
HTMLエディタは、コーディングの作業効率を大幅にアップしてくれるツールですが、HTMLエディタを使う具体的なメリットとしては、以下の3つが挙げられます。いずれも一般的なテキストエディタでは得られないメリットです。
視覚効果
ほとんどのHTMLエディタでは、タグの色分けやハイライト表示などができるため、探したい文字をすぐに見つけることができます。
コーディングは複雑になればなるほど文字数が増え、どこに何を書いたかわかりにくくなってしまうものです。しかし、コードを色分けしたり、特定の文字に色を付けたりすることで、複雑なコードが見やすくなり、作業効率を上げることができます。
また、HTMLエディタのなかには複数のタブでファイル管理できるものもあるので、一般的なテキストエディタに比べて視覚効果はかなり高いといえるでしょう。
追加機能
HTMLエディタには、エンジニアにとって便利な機が標準装備されています。例えば、複数のファイルのなかから特定の文字を抽出できる検索(grep)や、複数のファイル間の異なる部分を抽出できるファイル比較(diff)などの機能は、どのエディタにも標準で搭載されており、コーディングでもよく使う機能だといえるでしょう。
また、なかにはテキスト内でターミナルを開けたり、FTPアップロードができたりするものもあるので、機能性の高いHTMLエディタを使うことで作業効率を大きく上げることが可能です。
自分専用にカスタマイズできる拡張性
プラグインによってさまざまな機能を追加できるというのも、HTMLエディタのメリットです。例えば、日本語表記に対応していないエディタであっても、プラグインによって日本語のパッケージを導入できれば、日本語で使用することができます。
ほかにも、HTMLのタグ入力やアウトライン、Webプレビューといったパッケージを導入することで、従来よりもコーディングしやすい環境を構築することが可能です。
今回紹介したAtomでは、ショートカットでタグを閉じてくれる「tag」や、インデントがわかりやすくなる「atom-beautify」、カラーコードの色を視覚的に確認できる「color-picker」などのプラグインが人気です。もちろん、導入できるパッケージはエディタによって違いますが、欲しいパッケージを導入することで、自分にとって最適なエディタにカスタマイズすることもできます。
【迷ったら……】HTMLエディタを選ぶポイントを2つ紹介!
HTMLエディタは作業効率を上げるためのツールですが、機能性や使い勝手は選ぶエディタによって異なるため、自分に合ったエディタを選ぶことが大切です。
しかし、世の中にはたくさんのHTMLエディタが存在するため、「どれを選べば良いかわからない」という人も少なくありません。
ここでは、自分に合ったエディタを選ぶための2つのポイントをご紹介します。
一番優先している事項は何かをよく考える
HTMLエディタを選ぶ際には、まず「自分が何を優先したいのか」を考えるようにしましょう。
例えば、HTMLエディタは外国製のものが多いため、英語が苦手な人であれば日本語対応のエディタ、もしくはプラグインで日本語のパッケージが導入できるエディタを優先して選ぶ必要があります。
また、複雑なコードを書くことが多い場合は、動作速度の軽いエディタを選ばないと作業効率がかえって悪くなる可能性もあるでしょう。
このように、優先事項は人によって異なるため、自分にとっての優先事項を明確にすることが大切です。あとは、優先事項を満たしたエディタを選んでいけば、高い確率で自分に合ったHTMLエディタを選ぶことができるでしょう。
<一般的に重視されている事項>
・料金
・拡張性
・言語
・対応OS
・立ち上がるまでの速度
・ライブプレビュー
・FTP・ターミナル機能
・GitHubとの連携
・対応言語
・JavaScriptのリアルタイム実行
・動作速度
最後は感覚
この記事では、おすすめHTMLエディタとして2種類を紹介しましたが、現在は数多くのHTMLエディタが存在しており、どのエディタも基本的な機能がすべて整っています。
つまり、カスタマイズを活用してしまえば、大きな違いはなくなるということです。こうした環境の中で一つだけエディタを選ぶことになるため、最終的には「触りやすい」「なんとなく見た目が好き」など、直感的な感覚も重要になります。
特に、初めてHTMLエディタを使うという場合は、知名度の高いエディタのなかから直感的に選んだとしても特に問題はないため、気になるエディタがあれば使ってみるのが良いでしょう。
また、HTMLエディタを使いこなせるか不安な人は、使い方を解説しているサイトが多いエディタを選ぶのもおすすめです。Web上に情報がたくさんあるエディタであれば、使い方や機能の意味などを手軽に調べることができますし、情報が多い分ユーザー数が多く人気も高いということになります。
自分に合ったHTMLエディタを使用して効率化!
HTMLエディタは、HTMLコードに特化したテキストエディタであり、タグの自動補完やエラー表示、他ファイルとの連携といった、HTMLコーディングに便利な機能が搭載されています。さらに、HTMLエディタは視覚効果が高く、多くの機能を追加することも可能です。
そのため、HTMLエディタを使うことで作業効率を大幅に上げることができ、HTMLコーディングに関わる人にとっては必要不可欠なツールとなっています。
とはいえ、使用感や機能性はHTMLエディタによって異なるため、自分に合ったエディタを選ぶことが重要です。
そのためには、まずは自分が優先したい事項を明確にし、その条件を満たしているエディタを選んでいくことで、自ずと自分に合ったエディタを見つけることができるでしょう。
また、HTMLエディタの基本機能についてはどれも大きな違いはありませんので、見た目や触りやすさなど、直感的な感覚も重要なポイントになります。
この記事では、おすすめエディタとして「Brackets」と「Atom」を紹介しましたが、現在はさまざまなHTMLエディタが存在しているので、ぜひ自分に合ったエディタを見つけて、HTMLコーディングをより効率化させましょう。