【現場インタビュー】今注目のMicrosoft製品×DX推進エンジニアの魅力に迫る!
パソナテックで活躍している3名のエンジニアにお話をうかがいました。
パソナテックで活躍している3名のエンジニアにお話をうかがいました。
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2022/03/08 UP
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近年、日本ではDXが社会的な課題としてクローズアップされています。このような背景から、パソナテックではMicrosoft社の製品である『Power Platform』を活用して、企業のDXを支援するサービスを始めました。
Microsoft Power Platform 内製化支援サービス
新しいサービスである「Microsoft製品でのDX推進」とはどのような仕事なのでしょうか。
DX推進に関する具体的な仕事内容や、求められるスキル、仕事のやりがいについて、現在パソナテックで活躍している3名のエンジニアにお話をうかがいました。
(インタビュアー・サクラサクマーケティング株式会社CTO山崎好史)
Microsoft製品×DX推進エンジニアの仕事について
経歴・エンジニアになったきっかけ
――最初に、皆さんの経歴を教えていただけますか。
菅家英人(以下、菅家)
私はネットワークエンジニアとしてIT業界に入りました。エンジニア経験は15年です。最初の会社はエンジニア未経験で入社し、おもに会社のネットワーク構築や運用保守に携わっていました。その後、通信機器メーカーに籍を移し、携帯会社向けの機器の導入に携わる運用保守も経験しています。
パソナテックへは2014年に中途入社し、最初はネットワークキャリアの営業のコールセンターで管理業務などを担当していました。その後RPAに関する仕事に携わり、2年前からPower Platformに関する業務に従事しています。
4年前はRPAに関する人材はほとんどおらず、社内でも5名程度と少数でしたね。実際の業務では、お客様先でコンサルのようなことをしつつ、RPA導入のお手伝いをしていました。
難波次利(以下、難波)
私も中途入社で、パソナテックは二社目の会社です。一社目は新卒でメーカーに入社しました。エンジニア希望ではありませんでしたが、学生時代に情報系の学科だったこともあり、生産現場や間接部門の業務効率化を推進するITチームに配属されたんです。そこではIT機器の管理や、サーバーやネットワークの保守、RPAなどのIT関連業務に従事していました。その他、VB.NETやExcelのVBA、VBScriptなどのプログラミング言語を用いて、社内向けソフトウェアの開発経験もあります。
その後、2021年1月にパソナテックに入社しました。入社以来ずっとPower Platform関連の案件に従事しています。
皆川依璃(以下、皆川)
私は2019年に新卒でパソナテックに入り、最初に配属されたのがRPAの部署でした。入社以来、菅家がいるグループでずっとRPAの業務に携わっています。Power Platformの経験は丸2年ほどですね。
エンジニアになった経緯ですが、私はもともと芸術学部にいたんです。全然関係のないところから、自分でイチから勉強を始めてエンジニアになりました。エンジニアを目指したきっかけは、両親がシステムエンジニアだったことが大きいかなと思っています。大学まではプログラミングなどもまったく触れたことのない状態でした。
ゼロからIT業界に入ったので、最初はITパスポートなど、一番基礎の部分の勉強から始めました。配属先がRPAやパワープラットフォームなどローコードの部署だったこともあり、「この言語が書けます」といえるものはないですね。自分でPythonの勉強をするなどの取り組みはしていますが、業務内で使う読み書きができる程度のことです。業務のなかでその都度必要になったものを吸収していくという形で勉強をしています。
Microsoft製品『Power Platform』とは?
――Microsoft製品のPower Platformとは、どのようなツールなのかを教えていただけますか。
菅家 Power PlatformはMicrosoft社の4つの製品の総称で、「業務を便利にする仕組みを作るためのツール」と定義しています。製品の対象はプログラマーではなく、現場で作業を行なう一般の方です。
Power Platformの4つの製品について詳しくご説明しますね。
Power Apps | Power Automate | Power BI | Power Virtual Agents |
---|---|---|---|
Power Pointの操作性とExcelの関数を入力する感覚でアプリを短期間で開発できます。 | 複数アプリを統合、タスクを自動化。 ワークフローを簡易化します。 |
簡易的なインターフェースでレポートを瞬時に出力。 即時意思決定に効果的です。 |
チャットボットを簡単に構築して、顧客や従業員と会話でつながります。 コーディングは不要です。 |
まずPower Appsはパソコンやスマートフォン・タブレットで使用するアプリを簡単に作れるツールです。
Power Automateは、メールなどの繰り返し行なわれる作業を自動化するワークフロー、いわゆるRPAの部分を作ることができるツールです。
Power BIはビジネス分析ツールですね。まとめたデータや情報を見やすくまとめたり、AIで分析するといったことが可能になります。
最後のPower Virtual Agentsは、チャットで簡単な問い合わせに対応するロボットを作るようなツールです。チャットボットをイメージしていただくとわかりやすいと思います。
以上の4つのツールを組み合わせた製品群を、私たちはPower Platformと呼んでいます。
※Power Platform については、こちらの記事も併せてご確認ください。
Power Platformとは?業務効率化に欠かせない理由を解説
Microsoft製品×DX推進の仕事内容について
――実際の業務では、Power Platformの4つのツールそれぞれについて、お客様に使い方を教えていくのでしょうか。
菅家 そうですね。ハンズオンや、技術協力という形でDX推進をお手伝いしています。お客様が作りたいアプリやワークフローなど、「作りたいシステムはあるが、技術的に難しくてうまくいかない」といった部分をアドバイスするといったことですね。
――お客様の課題に応じてアドバイスをしていくのですね。エンジニアの皆さんは、Power Platformのそれぞれのツールについて担当が決まっているのでしょうか。
※お仕事中の難波さん
難波 主担当という割り当てはありません。担当する案件のなかで必要になった分野を、その都度どんどん掘り下げていくんです。案件に関わるなかで、エンジニア自身も知識をつけていくというかたちで業務にあたっています。
――実務をとおして製品知識を深化させていくのですね。製品よりも、クライアントと紐づくような仕事なのでしょうか。
難波 そうですね。実際にシステムを作る段階に入ったときに、お客様がPower AppsとPower Automateを使うシステムを作られるということであれば、そこにフォーカスしてアドバイスしていきます。
もし自分もわからないことがあれば、そこで製品知識を深堀していきます。実務をとおして知識を蓄えていくといった業務の進め方をしていますね。
――大企業のDXなどでは、チームを組んで業務にあたるのでしょうか。
菅家 基本的に我々はチームを組み、チームごとにリーダーを立てています。3名ほどで業務委託していただき、そのなかで進めて行くというのが基本で、1人でお客様先へ行くことはあまりありません。もし1人の場合でも、しっかりバックアップできる体制づくりをしています。
業務自体は、エンジニアが各々課題を持って取り組むといったかたちで進めています。困ったことがあれば、朝会やZoomで相談するといった進め方をしているので、1人で抱え込まずに業務にあたれる状態になっています。
※菅家さんと皆川さん- 1on1中の一コマ – 1on1をうまく活用してマネジメントしているとのことでした
――現在はリモートワークが主流かと思いますが、菅家様はリーダーとして、メンバーの業務状況をどのように把握しているのでしょうか。
菅家 個人に任せている部分が多いのですが、進捗を細かく確認するようにしています。ほかのリーダーのもとで働いてもらう場合は、どのくらいタスクを持っているのかを朝会などで聞いていますね。負荷が高そうであればそのリーダーと話したり、本人と相談して削れる業務を削ったり、任せられるものがあれば他の人にお願いするとか、そのあたりを調整するようにしています。
顔を合わせられない分、こちらから聞いていかないと見えない部分もあります。場合によっては1on1ミーティングを入れるなどの工夫をしています。
Microsoft製品×DX推進エンジニアに求められるスキル
――Microsoft製品でのDX推進では、コンサルのような説明をすることもあると思います。製品知識はもちろんですが、コミュニケーションスキルも重要になるのでしょうか。
皆川 コミュニケーション能力は重要だと思います。私はハンズオンの講師も担当しているのですが、それは大学時代に「話す」ということを勉強していたことが大きいです。常にIT初心者の気持ちで、何がわからないのかを汲み取って説明をする。コミュニケーションではそうした部分を大切にしていますね。
菅家 私たちの仕事は、お客様と会話するなかで、困りごとや、お客様が気付いてないポイントをアドバイスすることです。コードを書くこともありますが、なによりコミュニケーションスキルや、全体を俯瞰で見ることなど、そういったスキルが重要だと思います。
※菅家さん – しっかりマネジメントしつつもメンバーに慕われていることがよくわかるインタビューでした
――RPAのスキルもかなり求められるのでしょうか。
菅家 例えばPower AutomateはRPA製品なので、業務フローを説明できる能力は必要です。業務フローがどう流れていくのか、誰に申請を求めるのか、そういったことを図に書けるようなスキルは求められると思います。
Power Automateに触れたことのない方が多いので、ハンズオンなどを実施する際は「こうした方が良いですよ」と導いたり、引き出してあげたりするという進め方になります。その案件のリーダーになる場合は、RPAに関する知識は必要になりますね。
メンバーとして案件に携わる場合は、RPAのスキルは追々身に付けてくれれば良いかなと思います。お客様が実現したいことを汲み取り、それを具現化するお手伝いができれば、技術的には問題ないかなという感じですね。
――スキルアップについて、社内でワーキンググループのようなものはあるのでしょうか。
菅家 Power Platformの勉強会を実施しています。他のグループの人も参加できる、オープンなものを開催しています。以前AIのチームと一緒になった際は、AI技術についての勉強会をしてもらうこともありました。パソナテック内で、チームや部門を超えた横のつながりというのも多いかなと思いますね。
Microsoft製品×DX推進エンジニアの仕事の魅力
※ミーティング中の一コマ
仕事のやりがい・楽しさ
――皆さんが日々業務に携わっていくなかで、DX推進エンジニアの楽しさ、やりがい、魅力に感じる部分について教えていただけますか。
皆川 Power Platformだけではなく、Office365などのMicrosoft製品も普段から使う機会が多いという点です。今関わっている案件は、パワーピボットやパワークエリなど、Excelを深掘りして使っていくような業務なのですが、「身近なツールにこんな機能もあったんだ」と新しく知ることができるのはすごく楽しいです。
Microsoft製品は広く普及しているツールなので、業種・職種が異なっていても力になれるという点もやりがいを感じますね。自分が身に付けた知識を活かして、違う仕事をしている友人の助けになれたこともあります。個人的に、そういったところがMicrosoft製品に関わっていて楽しいところです。
※難波さん – 日々進化するPower Platform について、とても楽しそうに語っていただきました
難波 私が楽しいと思っていることは3点あります。一点目は、業務でPowerAppsやPower Automateを使うことが多いのですが、「高度なプログラミングをすることなく簡単にアプリケーションを作成できる」という製品自体に非常に面白さを感じています。システム開発の経験がない方でもグラフィック的なアプリを作れるというのは、開発効率も高いですし、思い立ったらすぐに作れるという点が非常に優れていると思います。
二点目はPower Platformの開発の仕組みについてです。Power Platformはローコードツールなので、自分たちでコードを1から書くことはありません。そのため、基本は「存在している機能を組み合わせていく」といった開発の仕方になるんです。Power PlatformやOffice365の製品群を組み合わせて、作りたいシステムに合わせて機能をパズルのように組み合わせていくといったイメージですね。パズル感覚で開発ができるというのが、私は非常に楽しい部分かなと思っています。
三点目は、製品の進化をリアルタイムで追うことができる点です。Power Platformは新しい技術なので、日々どんどん製品がアップデートされていくんです。
新しい技術があったら、例えばMicrosoftのセミナーやウェビナーに参加するということをやっています。社内勉強会などで技術共有をもしていますが、それでもおそらく100%はカバーしきれていないと感じています。製品のカバーする範囲も非常に広いので、私たちでも追いつけないような速度で、製品がどんどん進化しているんです。
たしかに大変な部分もありますが、「今月はこんな機能が追加されたんだ」と製品の進化を見ることができることは、この仕事の楽しさだと思いますね。
菅家 私たちの仕事は、お客様の小さな悩み・課題を改善することから始めます。たとえ些細なことであっても、それが会社のDXにつながっていくんですね。小さな変革ではあるのですが、そこに携われていることに非常にやりがいを感じています。
現在、社会全体が「DXをやらなければならない」という段階にあります。そのためパソナテックへの依頼も非常に増えており、今後より多くの依頼に対応していきたいと考えています。一人でも多くの方にこの仕事の魅力を知っていただき、将来一緒に働いてくれる仲間が増えてくれるとうれしいです。
パソナテックでエンジニアとして働く魅力
※相談中の一コマ - 上司と部下の関係でありつつも、相談しやすい関係性が伺えます
――パソナテックでエンジニアとして働くことの魅力について教えていただけますか。
難波 ワークライフバランスを実現できる環境だと思います。私はパソナテックに入社して1年程度ですが、平均の残業時間は月10時間程度です。残業が20時間を超えることはほとんどないですね。案件が終了して落ち着いている時期は、月に1時間も残業をしていません。
残業が少ないことの理由は、業務の特性としてチームで協力して業務にあたっているという点にあると思います。1人で抱え込まずに、チームで協力して仕事の負荷を分散できているんです。パソナテックはプライベートと仕事のバランスが非常に取りやすいですね。
スキルアップに関しても、年次別の研修や職域ごとの研修があります。書籍購入補助という制度もあり、年間5,000円まで技術書の購入に会社から資金援助がもらえるんです。スキルアップするための環境が非常に整っており、自己研鑽を積みやすい職場だと感じています。
菅家 ワークライフバランスの観点では、仕事とプライベートのメリハリをつけられるという点ですね。趣味をもっている社員も大勢いるので、平日はきっちり働いて、休みはしっかり遊ぶといった感じでリフレッシュしているメンバーも多いと思います。
朝会などの場で趣味の話をして盛り上がることも多いんですよ。週末にゲームをしたことだったり、食べ物がおいしかったことだったり、そういった話で盛り上がることもありますね。
週1回、RPAチームも含めて全体で進捗共有をしたあとに、お題に沿って発表してもらうといったこともやっています。先日は、ファシリテーターが「すごい技術だと思うもの」のお題でと話していたところから、過去の失敗談みたいな話になり、皆で笑い合うといったこともありました。
普段顔を合わせて働いていないので、皆のキャラクターがなかなかわからないんです。こういった何気ない話をすることで「こういう人なんだな」というのも見えてきます。あとは、人前で話すというスキルも必要な業務なので、若手はそこの鍛錬にもなっているのかなと思いますね。
※皆川さん -とても丁寧に説明いただき、クライアント様への対応のよさも彷彿とさせるインタビューでした
皆川 私もワークライフバランスは実現しやすい環境だなと感じています。忙しい時期は残業することもありますが、残業がない月は「こんなに残業しなくて大丈夫かな」と思うくらい毎日定時上がりをしています。
入社1年目の時にとても印象的に感じたんですが、パソナテックは先輩や上司の皆さんが率先して「仕事が終わったら上がる」ということを徹底しているんです。そういった姿を見ていたので、新人時代はすごく安心して働くことができましたし、「新入社員だから残業しなきゃ」という気持ちにもならずに済みました。
先輩たちと一緒に仕事をきちんと定時で終わらせるために、スケジュール管理をするというのは、そのときに身についたかなと思います。
スキルアップについては、各種資格の取得が、同時に昇給の条件になっている点がモチベーションになっています。自分が担当する仕事に関して、きちんとスキルアップしていくという意識を持てる仕組みになっていると感じていますね。
この記事を読んでいる方へのメッセージ
――最後に、この記事を読んでパソナテックへの入社を希望される方、将来皆さんの後輩や一緒に働くメンバーへ向けてメッセージをいただけますか。
皆川 この仕事は技術の進歩・アップデートが早く、「勉強が仕事」という部分があるので、楽しく勉強できる方はすごく向いていると思います。私はこれまで後輩を育てる機会もあったのですが、自ら調べ、自ら考えて行動できる方というのは非常に成長できる環境だと思います。そういった方と一緒に働けるとうれしいですね。
難波 私たちの部署では、メンバー間で積極的にコミュニケーションをとっており、コミュニケーションを非常に大事にしています。例えば、仕事のなかで難しい課題があったら、すぐに「一緒に調査しよう」と協力を求めています。互いに技術力を高め合いチーム力をアップしていけるコミュニケーション能力の高い方、一緒に楽しく仕事をできる方が来てくれるとうれしいです。
また、お客様のDX推進に貢献するのがPower Platformチームの役目なので、その方法を自ら考えて行動できる方が活躍できる職場かなと思います。
菅家 明るく、何事も前向きに取り組んでもらうことがすべてですね。いろいろなことにチャレンジしてくれる方に、ぜひお越しいただきたいです。技術的なことや、お客様とのコミュニケーションが大事な仕事なので、「明るく前向きに」というのがキーワードになってくるかなと思います。
実は、僕自身はそういった部分が少し苦手なのですが……。僕にないものを持っている方にお会いできるとうれしいです。
まとめ
Microsoft社の製品を活用したDX推進は、非常に注目されているサービスです。
ITエンジニアといえば、プログラミング言語や開発環境に精通していなければ務まらないという印象を抱く方が多いかもしれません。しかしパソナテックでは、エンジニアとしての経験が浅い方も大勢活躍しています。
DX推進エンジニアはお客様と一緒に問題を解決する、コンサルとしての役割がある仕事です。もちろん製品知識は大切ですが、それ以上にお客様やチームメンバーとのコミュニケーションが非常に重要となります。
Power Platformは新しい製品のため、日々情報がアップデートされていきます。前向きに知識を学び続けられる方にとっては、やりがいと楽しさを感じられる、魅力ある仕事といえるでしょう。