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ヘルプデスクとは?社内と社外、似た職種との具体的な違いと求められるスキル

この記事では、社内ヘルプデスク、社外ヘルプデスクの仕事内容を踏まえ、類似する職種との違い、ヘルプデスクに求められるスキルについて解説します。

ヘルプデスクとは?社内と社外、似た職種との具体的な違いと求められるスキル

この記事では、社内ヘルプデスク、社外ヘルプデスクの仕事内容を踏まえ、類似する職種との違い、ヘルプデスクに求められるスキルについて解説します。

キャリア

2022/06/13 UP

ヘルプデスクとは、ITに関する問い合わせ業務に携わる仕事です。ヘルプデスクは社内、社外に分類され、両者はそれぞれ異なる役割をもちます。ヘルプデスクという業務の性質上、コールセンター、社内SEなど、類似する職種と混同されることもあります。ヘルプデスクは社内外のITをサポートする役割を担うため、さまざまなスキルが求められる高度な仕事です。

この記事では、社内ヘルプデスク、社外ヘルプデスクの仕事内容を踏まえ、類似する職種との違い、ヘルプデスクに求められるスキルについて解説します。

ヘルプデスクとは?

ヘルプデスクとは、社員や顧客からの問い合わせ対応をする仕事、および組織や部門のことです。IT業界のヘルプデスクは、社内向けと社外向けに分類されます。社内、社外ヘルプデスクにおける、仕事内容の違いは次のとおりです。

社内ヘルプデスクの仕事内容

社内ヘルプデスクとは、企業内におけるIT関連のサポートを担う仕事です。システムの質問や要望、不具合の対処を受け付けるほかに、新規導入の見積もりやコスト調整なども担当します。

さまざまな業務を担う社内ヘルプデスクは、ネットワーク部門、ローカル部門、サーバー部門に分類されます。社内ヘルプデスクにおける、3部門の具体的な業務内容は次のとおりです。

・ネットワーク部門の業務内容

社内ヘルプデスクのネットワーク部門は、インターネット接続、ネットワークシステム構築など、社内で使用するネットワーク関連の問い合わせを担当します。

インターネットの接続方法などの基本的なものから、ネットワーク関連の専門的な問い合わせまで対応する業務です。ネットワーク部門は、次に述べるローカル部門とサーバー部門の中間に位置するため、すべての知識を把握する必要があります。

・ローカル部門の業務内容

社内のパソコンやネットワークに関する、全般的な管理業務を担うのが、社内ヘルプデスクのローカル部門です。パソコンの操作方法やトラブル対応などの基本的な問い合わせ、パソコンの整備や点検、ソフトのインストールなど、業務内容は多岐にわたります。

また、問い合わせが多い項目をまとめ、FAQを作成することもローカル部門の業務です。

・サーバー部門の業務内容

社内ヘルプデスクサーバー部門は、サーバーの設置、サーバーの運用保守を担います。サーバー部門の業務内容は、サーバー機器の構築と維持、運用と保守に分類されます。

前者の業務では、サーバー構成を考慮した機器の設置、配線接続などを担う業務です。サーバーをラックに設置するなど、物理的な業務も含まれます。

一方、後者はサーバー運用の点検、障害の復旧作業など、サーバーの状態を良好に保つ業務です。サーバーに障害が発生した場合は原因を追及し、外部からの攻撃もチェックします。

サーバーはITの心臓部であるため、サーバー部門は社内ヘルプデスクのなかで最も専門性が高い業務です。

社外ヘルプデスクの仕事内容

社外ヘルプデスクとは、ユーザーサポート、テクニカルサポートなどに該当する、外部の顧客からの問い合わせ対応業務です。

システムやソフトの使い方、システム障害の対処法、苦情など、サービスに関する全般的な問い合わせに対応します。クレーム対応がメインとなるため、コールセンター業務が社外ヘルプデスクの役割を担うケースもあるようです。

ただし、近年はチャットシステムの利用や、アウトソーシングするケースが増えています。

ヘルプデスクと類似する職種の違い

ヘルプデスクと類似する職種の違い

ヘルプデスクは、社内SE、コールセンターなどと混同されることがあります。ヘルプデスクの理解を深めるため、類似する職種との具体的な違いを見ていきましょう。

社内ヘルプデスクと社内SEの違い

社内SEとは、自社内のIT活用を推進するため、システム開発やトラブル対応、保守、運用に携わる業務です。社内ヘルプデスクもトラブル対応や運用に携わるため、社内SEと混同されることがよくあります。

ヘルプデスクはシステム開発には携わらず、運用と問い合わせ対応に限られるのが社内SEとの相違点です。ただし、人材が限られている中小企業は、両者を同じ位置づけにするケースもあるようです。

人材が多い大企業の場合、ヘルプデスクは問い合わせ対応、社内SEはシステム開発と役割を明確にしています。さらに、社内SEなどの技術部門との橋渡し役を、ヘルプデスクが務めることもあるようです。

なお、社内SEについては、こちらの記事も併せてご覧ください。
社内システム企画(社内SE)の仕事内容とは?

社外ヘルプデスクとコールセンターの違い

社外ヘルプデスクは、顧客やユーザーから発せられる、商品やサービスのトラブルや疑問を解消するため、からの質問に回答する業務です。ヘルプデスクはあくまでも問い合わせを受ける立場で、自ら情報を発信することはありません。

一方、コールセンターはテレアポやテレフォンマーケティングといった、アウトバウンド業務も含まれます。コールセンターは電話を利用した業務形態という意味合いもあるため、問い合わせ対応に徹する社外ヘルプデスクとは根本的に異なります。

なお、コールセンターと類似する、サービスデスクと社外ヘルプデスクも混同されがちです。サービスデスクとは、商品の使用方法や契約内容の確認、トラブル対応など、ユーザーの問い合わせ対応業務です。サービスデスクは問い合わせ対応に加え、社内外の問題解決、マーケティング施策など、幅広い業務を担います。

社外ヘルプデスクはトラブル対応がメインであり、サービスデスクは総合窓口を行なう、より専門的な業務です。

ヘルプデスクに必要なスキル、知識とは?

ヘルプデスクに必要なスキル、知識とは?

ヘルプデスクはITに関する問い合わせに対応するため、さまざまなスキルと知識が求められます。ヘルプデスクの仕事に就きたい方は、以下のスキル、知識を身につけましょう。

コミュニケーション能力

社内、社外ともに、ヘルプデスクはコミュニケーション能力が必須です。ただし、ヘルプデスクに求められるコミュニケーション能力は、誰とでも話せるといった一般的なものではありません。

ヘルプデスクの問い合わせ業務は、電話やメールで受けることが一般的です。相手の顔が見えない状況で課題を把握し、適切な解決策を提示しなければなりません。

ヘルプデスクは人の話をしっかり聞き、聞いた内容を適切に分析し、わかりやすく説明できるスキルが必要です。さらに、言葉を正確に伝えるだけでなく、ヒヤリング力、洞察力、調整力も求められます。

ヘルプデスクの問い合わせ業務では、時に理不尽なクレームが入ることもあります。相手が感情的になっている場合もあるため、冷静かつ誠意をもって対応することも必要です。

英語のスキル

外資系企業に勤務する場合、ヘルプデスクには一定の英語のスキルが求められます。ただし、外資系企業に限らず、顧客が外国人の場合も珍しくありません。

問い合わせ業務で英語が必要ない場合でも、英語を身につけておくと仕事の幅が広がるでしょう。

ネットワークなどITの知識

IT関連の問い合わせに対応するヘルプデスクは、ネットワークやOS、周辺機器の接続など、幅広い知識が必要です。アプリのインストール方法、セキュリティソフトの情報も把握しておくと、業務をスムーズに進められるでしょう。

また、OSごとに対応が異なるため、複数のOSの知識を身につけると、あらゆるトラブル解決に対応できます。

社内やサービスの知識

ヘルプデスクは、商品やサービス、システム、社内の知識が必須です。問い合わせに迅速に回答するために、基本的な内容は熟知しておきませしょう。また、マニュアルにはない問い合わせを受けた場合、自分で調べる、または詳しい人に意見を求めることも必要です。

機器のベンダー選別、解決策の提案など、ヘルプデスクが他部門の調整役になることもあります。そのため、経理や財務といったIT以外の知識も、ヘルプデスクの仕事に役立つでしょう。

ヘルプデスクは社内と社外で役割、仕事内容が異なる

ヘルプデスクは、ITに関する全般的な問い合わせに対応する業務です。社内ヘルプデスクは自社内のITサポートを実施する業務で、ローカル、ネットワーク、サーバーに分類されます。一方、社外ヘルプデスクの業務は、おもに外部の顧客からの問い合わせ対応です。ヘルプデスクとSEは似た部分がありますが、ヘルプデスクはシステム開発に携わらないことが明確な違いです。

社内、社外を問わず、ヘルプデスクにはコミュニケーション能力が必須です。さらにネットワーク関連の知識、英語のスキル、社内や自社製品の知識などもヘルプデスクに求められます。ヘルプデスクは、自社、顧客の課題や疑問を解決する重要な仕事といえるでしょう。