エンジニアの独立について徹底解説!独立を成功させるポイントはなにか?
この記事の前半では、独立を希望するきっかけや独立の方法、独立後の年収や仕事を獲得する方法について解説します。後半では独立に必要なスキルや独立のメリット・デメリットに加えて、成功に導くポイントを紹介します。独立を検討しているエンジニアの方は、ぜひお読みください。
この記事の前半では、独立を希望するきっかけや独立の方法、独立後の年収や仕事を獲得する方法について解説します。後半では独立に必要なスキルや独立のメリット・デメリットに加えて、成功に導くポイントを紹介します。独立を検討しているエンジニアの方は、ぜひお読みください。
キャリア
2023/08/04 UP
- キャリアパス
- システムエンジニア
エンジニアのなかには、現在または将来に独立を考えている方もいるのではないでしょうか。独立後も自身の評価を高め事業を発展・継続し続けるためには、独立に求められるスキルや成功につながるポイントを知ることが有効です。
この記事の前半では、独立を希望するきっかけや独立の方法、独立後の年収や仕事を獲得する方法について解説します。後半では独立に必要なスキルや独立のメリット・デメリットに加えて、成功に導くポイントを紹介します。独立を検討しているエンジニアの方は、ぜひお読みください。
エンジニアが独立したいと思うきっかけはなにか?
エンジニアが独立したいと思うきっかけは、人それぞれです。仕事のやりがいはもちろん、金銭的な課題や家庭の事情などは代表的なきっかけといえるでしょう。近年では自由な働き方を求める方も増えています。
独立のきっかけとなるおもな項目について、以下に挙げました。
・より高い収入を得たい
・自分に合った仕事や案件を選び、強みを活かしたい
・自らが成長できる案件に参画したい
・時間や場所に縛られず、仕事の自由度を高めたい
・無理な依頼は断りたい
実際には複数の理由により、独立の動機につながった方も多いのではないでしょうか。これらの希望は、努力と実力次第でかなえることが可能です。
独立する2つの方法
エンジニアが独立する方法は、大きく2つに分かれます。どのような方法があるのか、詳しい内容を確認しましょう。
フリーランスとして独立する
フリーランスエンジニアは、代表的な独立の方法です。多くは個人事業主として、報酬を受け取り収入とします。働き方は、以下の2通りに分かれます。
1.複数の会社から受注し、自宅などで働く
2.特定の会社と契約を結び、常駐して働く
常駐して働く場合、常駐すべき曜日や時間は会社員と変わらない現場があるかもしれません。収入が上がれば良いのですが、そうでない場合はフリーランスのメリットを感じにくい可能性があります。
起業する
独立するもう1つの方法は、起業です。ベンチャー企業を興す方もいるのではないでしょうか。収入や利益を自由に使えないデメリットがある一方で、事業が拡大すればより大きな仕事ができ、従業員も増えて社会的な信用が増すなどのメリットが得られます。
エンジニアの起業には、大きく分けて以下の2つの形態があります。
・Webサービスやスマートフォンアプリなど、自社開発を行なう
・人脈を頼りにして案件を獲得し、受託開発を行なう
事業の成功には、顧客に支持されるサービスの提供が必要です。
独立したエンジニアの年収はどのくらい?
独立したエンジニアの年収は、その力量によって大きく変わります。中には年収1,000万円以上を得ているフリーランスもいます。したがって多くの方は、会社員時代よりも年収が増加する可能性は大いにあるでしょう。スキルが上がれば、さらに高い収入を得ることも可能です。
一方で、年収400万円に満たない方も少なくありません。スキルが低ければ、年収300万円程度にとどまる可能性もあります。
独立して働くエンジニアが仕事を獲得する方法は?
独立して働くエンジニアが仕事を獲得する方法は、以下のとおり多種多様です。
・以前または現在の職場
・人脈や知人の紹介
・クラウドソーシングサービスの活用
・SNSやWebの活用
・エージェントサービスの活用
王道の営業先として以前または現在の職場があります。特にフリーランスになる以前の職場から仕事がもらえる場合、クライアントは自分の人となりや仕事への理解などもあるため、安定した仕事になりやすいでしょう。
また近年ではSNS経由での仕事の受注も増えています。SNSをしっかり運用することで、エンジニアとして仕事を受託していること、金額、スケジュール、技術力などが必要な人に伝わるようになります。SNSの運用は簡単ではありませんが、フリーランスとして生きていくのであれば、チャレンジするべきでしょう。
独立に向くエンジニアが持つ7つのスキルや特性
いくら「独立したい」と希望しても、エンジニアなら誰でも独立できるわけではありません。どのようなエンジニアが独立に向いているのでしょうか。ここでは、独立後に必要な7つのスキルや特性を取り上げて解説します。
高いレベルの技術力を持つ
独立後もエンジニアの手腕を発揮するうえでは、高いレベルの技術力は欠かせないスキルです。システムを発注する企業は、できるだけ優秀なエンジニアに担当して欲しいと思うことでしょう。したがって、技術レベルが高いほど、良い仕事を受注しやすくなります。
これは、社員として勤務するエンジニアとの相違点に挙げられます。社員の場合は、会社からスキルアップを促す意味で、一つレベルが上の仕事を任される場合もあるでしょう。しかし独立したエンジニアの場合は、現時点で有しているスキルで判断されます。スキルが低い方は、選べる仕事の選択肢が狭まってしまいます。
顧客やユーザーの視点で考える習慣
独立を志す方のなかには、独立後に得意な技術を究めたいと思う方もいるでしょう。しかし、技術力の高さが必ずしも高収入に直結しないことには注意が必要です。なぜなら優れた技術をふんだんに活かしたシステムでも、ニーズがなければ評価されず、受注に結びつかないためです。
そもそもシステムは、顧客やユーザーが便利に使えてこそ意味があります。技術を収入につなげるためには、独立後こそ顧客やユーザーの視点で考える習慣が必要です。
自己管理ができる
自己管理は、独立後のエンジニアに強く求められるスキルです。会社に在籍していた頃は、チームで助け合う場面もあったことでしょう。また、上司や先輩の指導や指摘により、正しい方向に軌道修正するチャンスも与えられました。
しかし、独立後は、自ら受注した仕事は自らの手でやり遂げなくてはなりません。無理のないスケジュールを作成し、仕事を続けられるよう体調管理を日々しっかり行なう必要があります。また、日進月歩の技術に追随できるよう、常に情報を収集し、スキルアップしていくことも求められます。
コミュニケーション能力が高い
さまざまな方と意思疎通ができる「コミュニケーション能力」の高さも、独立に求められるスキルです。スムーズなやり取りは、納品物を正確に、そして、スムーズかつスピーディーに製作するために必要です。発注者やプロジェクトメンバーの安心を得るためにも、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
また、IT業界には数多くのコミュニティがあります。積極的な情報交換によりノウハウが増え、仕事に役立ちます。気になるコミュニティがあれば、気軽に参加してみるとよいでしょう。
良い案件を受注できる営業力
独立する時点で発注者と安定した関係性があれば良いのですが、「これから案件を探す」という方も多いのではないでしょうか。良い案件を受注するための営業力は、自力で仕事を得るうえで必須のスキルです。
積極的に仕事を探す姿勢はもちろんですが、自身のスキルをわかりやすく提示するなど、自己アピールを上手に行なえるスキルも重要です。個人のWebサイトやSNSの活用も受注に役立ちます。
交渉するスキルがある
より仕事がしやすい条件や高い報酬を勝ち取るためには、交渉スキルも欠かせません。無理なスケジュールや低報酬の仕事を受注し続けると、ワークライフバランスどころではなくなります。仕事が苦痛に感じてしまうかもしれません。
そもそも「もっと自由に仕事をしたい」と思い、独立した方も多いのではないでしょうか。自由な時間や充実した日々を勝ち取るには、条件で交渉が必須です。ご自身のスキルに見合った相場と現状のスケジュールを把握し、約束できる納期と希望する金額を提示して交渉しましょう。条件が合わない場合は、断ることも仕事のうちです。
経営や会計の知識がある
独立後は、経営や会計、税金に関する知識も求められます。個人事業主の規模でも、事業を遂行できる運転資金の確保が重要です。収支を黒字にするにはどうすれば良いか、また資金繰りをどうするか工夫が求められる場面も出てくるでしょう。
また、適正な経理を行ない、確定申告と納税をしなければなりません。税理士に任せている方でも、適切な事業運営を行なううえで経営や会計の知識は必須です。
エンジニアが独立するメリットとデメリット
エンジニアの独立はメリットに目が向きがちですが、デメリットもあることに注意が必要です。独立する前によく把握しておきましょう。
エンジニアが独立するメリット
エンジニアは独立することで、以下のメリットを得ることが可能です。
・就業規則に縛られず、自身に都合の良い時間や場所で働ける
・子どもの世話や老親の介護と両立できる
・収入がアップする。高単価の案件を獲得すれば、短期間での収入増も可能
・収入源を多角化でき、リスクを軽減可能
・実力に応じて仕事を選べる
・職場の人間関係に煩わされずに済む
・仕事に関係する費用を経費にできる
仕事の自由度が増すこと、および収入が増えることは、大きなメリットです。この点に魅力を感じ、独立を選ぶエンジニアもいるのではないでしょうか。
エンジニアが独立するデメリット
エンジニアの独立は、メリットばかりではありません。以下に挙げるデメリットがあることに注意が必要です。
・確実に仕事を獲得できるわけではないため、収入がなかなか安定しない可能性がある
・経理や契約書の締結など、事務作業が増える
・厚生年金に加入できないため、国民年金等に加入しないと年金額が減る
・契約を短期で打ち切られやすく、失業給付も受けられない
・社会的な信用度は会社員よりも低くなる
・インボイス制度の開始により、消費税納税の負担が増えるケースがある
・スキルアップを促す人がいないため、自ら取り組まなければならない
独立すると100%好きな業務に時間を使えるわけではないことに注意が必要です。経理や納税業務に負担を感じる方は、税理士への依頼も一つの選択肢に挙げられます。
独立したいエンジニアが押さえておきたい5つのポイント
これから独立を考えているエンジニアの方には、ぜひ押さえておきたい5つのポイントがあります。それぞれの内容を理解し、独立後の計画や事業運営にお役立てください。
利益を出せる事業運営を心がける
エンジニアでも独立後は、利益をあげることが重要です。このように書くと「お金よりもやりがいが大事」と反論する方もいるかもしれません。
しかし、独立後は事業者となるので、利益が出なければ生活ができず、仕事も続けられなくなります。そのため、利益を出せる事業運営が大事です。時には好きな仕事よりも利益が大きい仕事を優先せざるを得ないかもしれません。事業継続のためには必要に応じて発注者と交渉し、適正な単価で仕事を受注するよう努める姿勢が大切です。
無理な受注は信用の失墜につながる
会社員の頃は「限界を超えることが成長につながる」と思い、無理な仕事も引き受けていた方もいるのではないでしょうか。しかし、独立後もその感覚で仕事を続けると、信用が失墜する危険性があります。なぜなら、発注元の信頼を失う可能性があるためです。
そもそも契約は、決められた納期に決められた品質で納品する約束です。約束を果たせない方は、次回以降の発注を見送られるリスクが高まります。
特に独立したばかりの頃は仕事を失う不安から無理して受注し、納期を守れないケースもあります。信用が失墜しないよう、可能な範囲で受注しましょう。
前職とはできるだけ良好な関係づくりをおすすめ
ここまで解説したとおり、独立したエンジニアは紹介により仕事を得るケースも少なくありません。IT業界の場合、前職から仕事を分けてもらうケースも考えられます。
このため前職とは、できるだけ良好な関係を保っておくことをおすすめします。円満退職は、ベストな方法の一つです。また、社内外を問わず、常に良い人間関係を構築しておくと、協力者が増え、仕事も得やすくなるでしょう。
自治体などによる健康診断や検診を活用しよう
独立し個人事業主となった方は、在職時のように健康診断や人間ドックを受けるよう指示を受けることはありません。自主的に動かない限り、誰も身体のチェックをしてくれないわけです。
自治体などでは、健康増進に役立てるため、健康診断やがん検診を実施しています。金額も無料、または低額で済みます。日程は市区町村の広報紙や公式サイトで告知されので、定期的にチェックし、申し込むことをおすすめします。
フリーランスでも会社員と同じような福利厚生を使える
近年では会社の従業員でなくても、法人向け福利厚生会社が提供する「カフェテリアプラン」と同等レベルのサービスを受けられます。一例を以下に挙げます。
・ランサーズ「Lancers クラブオフ」
・ビューカード「VIEWベネフィットパス」
・こくみん共済「こくみん Lifeサポート」
・福利厚生会社の株主優待
旅行はもちろん、先述で紹介した人間ドックやスキルアップなどのサービスも選べます。有効に活用し、独立後の生活を充実させましょう。
独立するなら経営者としてふさわしいスキルを身に付けよう
会社員から独立したあなたは個人事業主という立場であっても、事業を運営する立場となります。技術を究めることは仕事を得るうえでもちろん重要ですが、独立したエンジニアには経営者としてのスキルも求められます。「仕事を守り事業を拡大するためにはどう動けば良いか」という視点で考え、スキルアップに努めましょう。
パソナでは独立を考えている方に向けて、あなたのスキルに合った仕事を検索できる「パソナJOBサーチ エンジニア版」を提供しています。適職を探すチャンスを得るためにも、この機会にぜひご活用ください。