エンジニアが海外移住して活躍するには?海外移住の魅力や方法、注意点を解説
この記事では海外移住の魅力や方法、注意点を解説します。海外移住に興味をお持ちの方は、ぜひお読みください。
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2023/08/04 UP
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IT業界では、海外に本社を置く企業が世界を席巻しています。優秀なエンジニアや若手のエンジニアのなかには、海外移住を実現して世界で活躍したいと希望する方もいるのではないでしょうか。
海外移住でさらなる活躍を実現するためには、押さえておきたいポイントがあります。この記事では海外移住の魅力や方法、注意点を解説します。海外移住に興味をお持ちの方は、ぜひお読みください。
なぜ海外移住はエンジニアに注目されているのか?
エンジニアの間で海外移住が注目される背景には、以下の事項が挙げられます。
・世界レベルで事業を営む企業は、アメリカなど海外に多い
・プログラミングやインフラの多くは世界共通
・海外の企業なら、日本企業よりも多くの給与を受け取れるチャンスがある
・エンジニアの不足により、外国人を積極的に受け入れる国も多い
社会をリードする仕事に携わることができ、待遇も良いなら、海外移住を前向きに検討する方も多いのではないでしょうか。このような求人に魅力を感じ、注目するエンジニアも増えています。
エンジニアが海外移住する3つの魅力
エンジニアから海外移住の希望が出る理由として、魅力があることが挙げられます。ここではエンジニアが魅力と感じやすい3つの項目について解説していきましょう。
世界を股にかけて活躍できる
転職先がグローバル企業なら、世界を股にかけて活躍できるチャンスが得られます。IT業界のグローバル企業はアメリカをはじめ、海外に拠点を構える企業が多いためです。日本国内に縛られず、世界で力を発揮し活躍できることは大きな魅力といえるでしょう。
海外移住は大きな決断ですが、各国のエンジニアとの切磋琢磨を通し、世界から注目されるレベルを目指すことも可能です。勇気ある一歩を踏み出し努力を重ねることで、明るい将来を勝ち取ることができるでしょう。
年収がアップする
年収のアップも、海外移住の動機となります。今よりも豊かな生活を送ることも可能です。
実質的な年収アップには、手取り額が上がるケースと、生活にかかるコストが下がるケースが考えられます。それぞれについて確認していきましょう。
手取り額がアップする
年収が高い国に移住すれば現在よりも給与が上がりやすくなり、手取り額のアップも期待できます。代表的な例に、アメリカが挙げられます。
2016年6月10日に経済産業省が公表した「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」によると、アメリカで働くIT人材の平均年収は日本の約2倍で、1,000万円から2,000万円の年収を得ている人が中心的です。
参考:IT人材に関する各国比較調査結果報告書
もっとも、賃金が高い国では物価も高いと考えるべきでしょう。例えば、ビッグマックの価格は、多くの国で日本よりも高くなっています。手取り額が2倍になったからといって、お金の価値が2倍になるとは限らないことに注意が必要です。
物価が低い国では、実質的な年収がアップする
実質的な年収のアップには、物価の低い国に移住する方法も有効です。同じ年収でも物価が低ければ生活に必要なコストが下がり、手もとに残るお金が多くなるためです。特に、住居費や光熱費、食費が安いと、生活しやすいでしょう。お子様がいる家庭では、低コストで良質な教育を受けられることも重要です。
物価の低い国でも生活基盤や教育制度が整っていれば、豊かな生活を送ることができるでしょう。注目を集めている国の一つに、ジョージアが挙げられます。
好きな場所で仕事ができる
日本国内にこだわらず、世界のなかから住む場所や働く場所を選べることも海外移住の魅力です。憧れの土地で仕事を持ち生計を成り立たせることに、喜びを感じる方もいるのではないでしょうか。
完全リモートワークが可能な会社の従業員なら、適切なビザを取得することで実現可能です。いわゆる「デジタルノマド・ビザ」を発行する国へなら、現地の企業に就職しなくても移住できます。最低収入額などの要件はありますが、一定の収入を継続的に得ている方ならフリーランスでも海外移住の夢を実現しやすいでしょう。
エンジニアが海外移住を実現する4つの方法
エンジニアという立場を活かし海外移住を実現する方法は、4つあります。どの方法も万能ではありません。メリットや注意点を確認し、あなたに合った方法を選びましょう。
転職エージェントを活用する
エージェントを利用して転職を実現する方法は一般的ですが、海外企業への転職にも活用できます。海外に強い転職エージェントの活用により、以下のメリットを得られます。
・非公開求人に応募できる
・現地企業に関する情報や、選考のアドバイスを得られる
・現地の治安や生活、マナーやルールに関する情報を得られる
・選考を通過するための豊富なサポートを受けられる
海外に長期間滞在した経験がない方でも豊富な情報をもとに判断でき、安心して転職できるでしょう。
転職先企業に直接応募する
海外への転職は、企業に直接応募して実現する方法もあります。企業の公式サイトを訪問し、直接応募することは一つの方法です。
実際には、転職サイトを活用する方も多いでしょう。日系の大手転職サイトはもちろん、外資系企業が運営する転職サイトも利用できます。日本にいながらにして、海外企業への応募が可能です。
転職サイトは全世界を対象とするサイトと、国や地域限定のサイトがあります。希望に合ったサイトを選べば、より良い転職の実現に近づけます。
グローバル企業に入社し移住したい国に移る
世界で事業を行なう企業であれば、さまざまな国に現地法人や関連会社を持つケースも多いです。日本にもグローバル企業はあります。これらの企業に入社して経験を積んだのち異動の希望を出し、移住したい国の会社に出向、あるいは転籍することも海外移住を実現する一つの方法です。
実力を認められることが前提ですから、海外移住の実現には年単位の期間を要するかもしれません。大規模な企業での勤務を希望し、中長期的に移住を実現したい方に向く選択肢です。
リモートワークを行なえる国に移住する
ここまで解説した方法は転職や異動が前提ですが、勤務先を変えなくても、また、フリーランスでも海外移住を実現する方法はあります。今の仕事がリモートワークで完結できる業務なら、「デジタルノマド・ビザ」などの発行を受けて海外移住を実現することが可能です。
憧れの国の文化に触れながら、ゆったりと仕事をするライフスタイルも実現できるかもしれません。
海外移住の際に注意が必要な4つの項目
海外での仕事や生活は、日本と同じようにはいきません。移住にあたり、ぜひ注意しておきたい項目が4つあります。ポイントを詳しく確認していきましょう。
希望する働き方でビザは取れるか?
日本のパスポートはビザなしで入国できる国が多いですが、これは観光目的の渡航に限られます。現地で働きながら暮らす場合は、あらかじめ職種に合うビザを取得したうえで渡航しなければなりません。
各国とも就労ビザには、一定の取得要件を設けています。技術的な高いスキルはもちろん、学歴が問われるケースも少なくありません。希望する働き方でビザが取れるかどうか、事前に取得要件をよくチェックしておきましょう。
移住先で使われる言語の習得は必須
海外移住をするなら、現地で使われる言語の習得は必須です。言葉が通じてこそ、円滑なコミュニケーションが取れて、職場でも評価されます。
このため、日常生活をこなせる語学力では十分といえません。仕事を円滑に進められるレベルの語学力が必要です。また、現地で提供される文書は、現地の言語か英語となる場合が多いでしょう。技術文書をスムーズに読みこなせるスキルも求められます。語学力に不安がある方は、学校に通ってスキルアップする方法も有効です。
自由にインターネットが使えるとは限らない
日本では世界各国の情報を、インターネットを通して手軽に入手できます。しかし、国によってはインターネットの検閲が行なわれており、情報の入手が制限される場合もあることに注意が必要です。
Freedom Houseは毎年、検閲の厳しさなどから各国のインターネットの自由度をスコアリングして公表しています。日本の自由度は高い一方で、中国やロシア、タイやベトナムなどでは検閲が厳しいことに注意しなければなりません。場合によっては仕事に必要な情報が入手できず、業務に支障をきたすおそれもあります。この点も踏まえて、移住先を決めましょう。
治安や衛生状態、食や生活習慣は日本と異なる
海外での生活は、以下の点で日本と大きく異なることに注意が必要です。
・海外では特定の宗教を信じる方も多い
・生活におけるマナーや食のタブーがある
・衛生状態が日本より悪い国も多い。生ものには注意が必要。氷も要注意
・治安も日本より悪い国が多い。偽の警官が現れる場合もある
・日本では違法でなくても、現地では違法となる行為がある
・政府への批判が許されない国がある
海外では日本と同じ意識で生活すると、トラブルに巻き込まれるおそれがあります。移住先を決める前に、現地の習慣やマナー、法律や歴史も学んでおきましょう。
本格的な海外移住の前に適性を確認できる3つの方法
いきなり海外移住をすることは、リスクが高い方法です。ご自身が海外移住に向くか、移住先の国で活躍できるか確認してから、海外移住を決断しても遅くはないでしょう。ここからは本格的な海外移住の前に、ご自身の適性を確認できる3つの方法を紹介します。
外資系企業で働く
外資系企業で働くことは、働き方の相性を確認するうえで有効な方法です。日本企業と外資系企業では、仕事の進め方や仕事に対する考え方が異なります。日本にいながら海外企業の文化のなかで働けるため、海外で働くことがあなたに合うかどうかを事前にチェックできるでしょう。
もし「自分には日本企業のほうが合っている」と感じた場合でも、この方法ならリスクは少なくて済みます。国内在住のまま外資系企業で働くため、より良い職場を見つけて転職する方法もあります。海外移住後のように、帰国の手続きや帰国後の住居探しの手間はいりません。
海外への長期出張を行なう
海外に拠点を持つ日本企業も多くあります。そのような企業に勤めているなら、海外への長期出張で、滞在先との相性を確認することも有効な方法の一つです。日々の生活を通して滞在先の国がご自身に合うかどうか、海外移住に向いているかどうかを事前にチェックできます。初めのうちは戸惑うことがあったとしても、環境に慣れれば滞在生活を楽しめるようになるかもしれません。
海外への長期出張は、業務命令により行なわれることに注意が必要です。ご自身で希望を出すことはできますが、最終的な決定権は企業側にある点に留意してください。
ワーキング・ホリデーを利用する
若手なら、ワーキング・ホリデーを選ぶ方法もあります。ワーキング・ホリデーとは1~2年程度海外に滞在し、働きながら旅行や滞在の資金を得る制度です。あくまでも滞在先で休暇を過ごすことが目的の制度ですが、現地で働けることは大きなメリットといえるでしょう。滞在先の生活習慣がご自身に合うかどうか、じっくりチェックできることも強みです。
一方で、ワーキング・ホリデーには、以下の制限があることに注意してください。
・ワーキング・ホリデーを利用できる機会は、滞在する国ごとに一度きり
・申請できる年齢には制限がある(原則18歳以上30歳以下、国によって上限は異なる)
・ワーキング・ホリデー用のビザは、国により年ごとの発給枚数が決まっている
海外移住はスキルや国の事情を踏まえ、熟慮して決めよう
海外移住はエンジニアにとって、グローバルに活躍できるチャンスを得るとともに、年収のアップも期待できる魅力的な選択肢の一つです。一方で、日本とは異なる状況に戸惑う場面もあるでしょう。そもそも一定のスキルと年収がなければ、移住したい国から受け入れを拒否されるかもしれません。移住を決める前にはお持ちのスキルや移住したい国の事情を把握し、熟慮して決めることをおすすめします。
パソナではエンジニア向けに、「パソナJOBサーチ エンジニア版」を提供しています。海外移住に興味をお持ちの方は外資系企業で働き、海外との相性をチェックしてみてはいかがでしょうか。