デジタルマーケティングの仕事内容や必要なスキルを解説
デジタルマーケティングの概要を解説します。Webマーケティングとの違いや仕事内容、必要なスキルも解説します。デジタルマーケティングについて知りたい人は参考にしてください。
デジタルマーケティングの概要を解説します。Webマーケティングとの違いや仕事内容、必要なスキルも解説します。デジタルマーケティングについて知りたい人は参考にしてください。
スキルアップ
2019/11/24 UP
- SE資格・スキル
- 仕事内容
消費者の行動やニーズが多様化した現在、従来のマーケティング手法では、消費を促すことが難しくなりました。今後は、インターネット・ITを活用したマーケティング手法が必須です。
インターネット・ITを活用したマーケティングには、デジタルマーケティングがあります。導入を検討しているものの、詳しい内容や、Webマーケティングとの違いがわからないという人も少なくありません。
そこで今回は、デジタルマーケティングの概要を解説します。Webマーケティングとの違いや仕事内容、必要なスキルも解説します。デジタルマーケティングについて知りたい人は参考にしてください。
デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングとは、デジタル環境で利用できるあらゆるマーケティング施策を指します。たとえば、SNSやWebサイトなどから、動画やデジタルサイネージなども含まれます。
従来のマーケティング手法と異なる部分として、「データの活用」が挙げられます。インターネットが普及した現在は、一人ひとりの行動履歴が詳細に分析可能です。集められたデータを分析し、顧客のニーズを把握することで、状況に応じたマーケティング活動が実践できます。
インターネットの発達が進む現在、デジタルマーケティングの導入は重要な施策です。
デジタルマーケティングの主な手法
デジタルマーケティングには、非常に多くの手法があります。順番に確認していきましょう。
・Eメール
Eメールを使ったデジタルマーケティングは、顧客にメールを送ることで、消費につなげる効果があります。顧客の許可がなければできない手法であるため、高い効果が期待される手法です。
・SNS
TwitterやFacebookで情報を発信し、顧客とコミュニケーションの機会を生み出す手法です。SNSは世代を問わずに利用されているため、この手法に力を入れている企業も多く存在します。
・インターネット広告
検索エンジンでの検索結果ページにおいて、自社の商品やサービスを宣伝する手法です。検索されたキーワードと関連がある広告を表示する「リスティング広告」や、Webサイトやアプリの広告枠に画像や動画などで表示される「ディスプレイ広告」などがあります。
・SEO対策
SEO対策は、自社サイトの内容を検索エンジンにしっかりと理解させることで、検索エンジン経由での自社サイトへの流入を増加させる手法です。近年はコンテンツマーケティング という、自社とユーザの接点となるような情報をWebサイト上に作成し、ユーザに閲覧してもらうことで、自社のファンになってもらう手法もあります。
・アプリ
アプリは、Webサイトでは提供できないようなユーザ体験が可能なため、自社サービスのファンを作るための重要な施策の一つになります。アプリのダウンロード数が伸びれば伸びるほど、顧客からの注目度は高くなります。
・IoT
IoTは、「モノのインターネット」と呼ばれるものです。これまでインターネットにつなぐことができなかった家電などをつなぐことで、新しい商品の形が提案できます。
・MAツール
このように、デジタルマーケティングにはさまざまな手法があり、これらを個別に行うと管理が煩雑になり効果も下がる可能性があります。そこでこれらを統合的に管理するためのMAツールというものがあります。
MAツールのMAとは、「マーケティングオートメーション」のことです。デジタルマーケティングで得られる顧客リストを一元管理したり、時間やコストがかかる作業を自動化することで、管理効率を上げることが可能です。
・デジタルマーケティングが必要とされる背景
近年のインターネットの発達により、新聞や雑誌広告、テレビコマーシャルなど、不特定多数に対するマーケティングの効果が薄れてきました。スマートフォンやタブレットの普及により、消費者自身が情報を選び、購入・利用をし、口コミサイトやSNSで自ら情報発信をする時代になってきているのです。
消費者が常にインターネットにつながっている現代では、見込み顧客一人ひとりの行動を分析し、ニーズや購買履歴に基づいて最適なアプローチを行う必要があります。また、AIによって、複雑化する消費者行動をさらに分析できるようになっており、隠れたトレンドまで考慮するデジタルマーケティングが行われています。
特にAI技術は、ディープラーニングにより、複雑化する消費者行動の分析が自動化、高度化していき、利益率を向上させることができると予想されます。
Webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングと似た分野に、Webマーケティングがあります。
Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、Webサイト内に限定したマーケティングのことを指します。Webマーケティングに必要なのは、Webサイトのコンテンツを充実させて顧客を流入させ、いかに購買やサービス利用へのアクションにつなげていくのかを考え、動線を設計することです。
検索エンジンで上位に来るためのSEOや、潜在顧客に見つけてもらうためのコンテンツマーケティング、インターネット広告による認知度アップなどを行います。
常に効果測定をし、データを元に新しい施策を行うことで、Webサイトへの流入増加や売上アップを目指します。
デジタルマーケティングはWebマーケティングよりも広い概念
これに対してデジタルマーケティングは、多様化しているさまざまなチャネルを包括的に取り込みます。
自社Webサイトだけでなく、SNSや口コミサイトといったユーザ側からの発信データも重要ですし、ダイレクトメールなどのEメールマーケティングや、デジタルのポイントカードやクーポンの配布、それらの利用によるフィードバックを分析する必要もあります。
ネットと実店舗を連携させ販売データや顧客のデータも分析し、実際の商品販売の広報や陳列に活用していくことも含まれます。
デジタルマーケティングの主な仕事内容
デジタルマーケティングを導入する場合、さまざまな手法を理解する必要があります。ここでは、具体的な内容と注意点を解説します。
デジタルデータの分析と分析結果に基づく企画の立案
デジタルデータの分析と分析結果からの施策立案、そして施策を実行して商品やサービスの販売促進を行うのがデジタルマーケターの主な仕事です。
Webページの閲覧数やページに掲載されている広告のアクセス数、Eメールの開封率、SNSの拡散率や自社サイトへの誘導率などを分析しています。場合によっては実店舗での販売データも分析し、施策を立案し、実行・検証していくことが必要になります。
SEOやWeb広告、エントリーフォーム最適化などの対策、実店舗であればレイアウトの変更など、コストを抑えつつクライアントのイメージに沿い、分析の結果を反映した企画立案が重要です。
データを眺めるだけでなく最終的な成果=コンバージョンへの意識が重要
デジタルマーケティングにおける成果の指標をコンバージョンと言いますが、コンバージョンの測定も重要です。
コンバージョンポイントは目的にもよりますが、サービスの申込みや問い合わせなど売上に近い指標を置くと良いでしょう。
低コストで高いコンバージョン率を獲得するのが理想ですが、コストを抑えることに注力するあまり、指標の設定を誤って肝心のコンバージョン率まで低下してしまうことがありますので、注意しましょう。
デジタルマーケティング行う際に求められるスキル
必要なスキル1. 広汎なマーケティング知識
デジタルマーケティング行ううえで必要になるスキルの1つ目は、広汎なマーケティング知識です。
すでに述べたように、デジタルマーケティングには多くの手法があります。どの手法が自社に適しているのか、全ての手法の中身を理解して、取捨選択しなければなりません。
取捨選択をしたうえで、どういった運用を行えば結果が出るのか、知識と運用スキルが求められます。
必要なスキル2. 情報察知能力
2つ目のスキルは、情報察知能力です。デジタルマーケティング業界では常に情報が更新されており、最新の情報を察知しておく必要があります。最善の手法として実践していても、すぐにより良い手法が世に出ることもあるのです。
業界のリーダーの動向チェック、最新の海外事例のチェック、セミナー参加など、最先端のマーケティングに関する情報を仕入れられる状態を作っておく必要があります。
必要なスキル3. コミュニケーション力
3つ目のスキルは、コミュニケーション力です。上長、経営陣、クライアントなどとコミュニケーションを取りながら、求められている内容をしっかりと理解することが大切です。
また、分析や実行を進めるうえで他部署との連携が必要になってくる場面もあります。実施の協力を依頼したり、分析のためのデータを引き出すためにも、スムーズにコミュニケーションを図る能力が必要です。
必要なスキル4. 創造性
デジタルマーケティングには創造性も求められます。デジタルマーケティングはまだ開発途中の手法であるため、今後も新しい分析方法や戦略を考え、マーケティングに活かしていくことが求められます。新しい手法を提案し、最適な戦略手法を考えられる力が必要です。
必要なスキル5. AIやIoTを活用する能力
現在では欠かせない要素となりつつあるAIやIoTを活用するため、機械学習やAI、IoT、ビッグデータなどの知識も必要になります。
デジタルマーケティングを行ううえでおすすめの資格
資格勉強を行うことで、体系的にデジタルマーケティングを学ぶことができます。以下に、代表的な資格を3つご紹介します。
マーケティング検定
公益社団法人日本マーケティング協会主催の、マーケティング能力を測定するための試験です。
できたばかりの資格で2019年現在では3級のみですが、2020年4月に2級試験、2021年春には1級試験がスタートする予定です。
ファンダメンタルマーケター資格
ダイレクトマーケティングについての体系的な知識と実務で使えるノウハウが得られます。デジタルメディア、分析といった、デジタルマーケティングの領域もカバーできるため、デジタルマーケターを目指す方に最適です。10のカリキュラム受講後、修了テストに合格することで資格を取得できます。
Webアナリスト検定
ブログを分析したり、改善したりするための知識が吸収できる資格です。主に勉強する内容としては、Google Analyticsが挙げられます。
集客からコンバージョンまで、幅広い内容を勉強することが必要です。ただし、決して難易度が高い資格ではありません。基礎をしっかり押さえておけば、合格しやすい検定と言えます。
今後も重要となるデジタルマーケティングをしっかり理解しよう!
ここまで、デジタルマーケティングの概要や主な手法、必要なスキルなどを解説しました。
デジタルマーケティングとは、デジタル環境全般を使って、売上を増やすための仕組みを作るマーケティング手法です。多くの手法があるため、状況に適したものを選びましょう。
導入するうえでは、多くのスキルが求められます。少しずつ習得し、効果が発揮できるようにしてください。
デジタルマーケティングの需要は、今後も高まることが考えられます。この記事を参考にして、デジタルマーケティング始める第一歩にしましょう。