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IoT検定とは?各レベルの試験内容と対策、申し込み方法を徹底解説

IoT検定の概要や試験内容、対策、申し込み方法について解説します。

IoT検定とは?各レベルの試験内容と対策、申し込み方法を徹底解説

IoT検定の概要や試験内容、対策、申し込み方法について解説します。

知識・情報

2022/01/18 UP

2020年の5G導入により、IoTの活用シーンは更なる拡大が期待されています。これによりIT人材の需要も高まりつつあり、特にIoTのスキルを持つ人材においては多くの企業で重宝されることでしょう。

そのためIoT分野に足を踏み入れようとする人も多いですが、IT業界では何よりもスキルが重視されるため、就職・転職には資格の取得が有効です。

この記事では、IoT検定の概要や試験内容、対策、申し込み方法について解説します。

IoT検定とは

IoT検定は、主催となるIoT検定準備委員会は複数の業界団体や企業、有職者によって構成されており、2016年に設立、2018年からIoT検定が開始されました。IoTに関わる知識やスキルを可視化するための民間資格になります。

IoT技術以外にもマーケティングやサービス、スキル要件といった知識も求められるため、サービスを提供する側とユーザー側の両視点における、企画・開発・利用の知識を身に付けることが可能です。

IoT検定には2種類のレベルがあり、それぞれ一般ユーザー向け、プロフェッショナル向けの内容となっています。

<IoT検定の種類>

ユーザー試験(パワー・ユーザー) IoT一般ユーザー向け
レベル1試験(プロフェッショナル・コーディネータ) IoTプロフェッショナル向け

また、プロフェッショナル・コーディネータの上級試験として「レベル2試験(プロフェッショナル・エンジニア)」「レベル3試験(プロフェッショナル・アーキテクト)」もありますが、現在は準備中となっているため、受験できるのは上記の2種類のみです。

IoT検定の試験概要

IoT検定の試験概要

IoT検定の試験概要は以下の通りです。

試験会場

IoT検定は全国150ヶ所のプロメトリック試験会場で実施しており、CBT(コンピュータ ベースド テスティング)で行なわれます。

<IoT検定の主な試験会場>

北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、東京都、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、広島、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

受験資格

IoT検定の受験に年齢や学歴などの制限はなく、誰でも受験することが可能です。

受験料

IoT検定の受験料はレベルによって異なります。

ユーザー試験(パワー・ユーザー) 8,800円(税込)
レベル1試験 (プロフェッショナル・コーディネータ) 11,000円(税込)

合格基準と合格率

<ユーザー試験(パワー・ユーザー)>

66%以上の正解で合格となり、正解率に応じてグレード認定される仕組みです。また、試験はCBTで実施されるため、試験終了後すぐに結果を確認することができます。

正答率86〜100% グレードA
正答率76〜85% グレードB
正答率66〜75% グレードC

<レベル1試験(プロフェッショナル・コーディネータ)>

60%以上の正解で合格となります。また、試験はCBTで実施されるため、試験終了後すぐに結果を確認することができます。

IoT検定の試験内容

ユーザー試験(パワー・ユーザー)、レベル1試験(プロフェッショナル・コーディネータ)の試験内容は以下です。

ユーザー試験(パワー・ユーザー)

<試験内容>

三肢択一式 48問:40分

・IoT全般

・戦略とマネジメント

・産業システム

・ネットワーク

・デバイス

・プラットフォーム

・データ分析

・セキュリティ

<求められるスキル>

・IoTに関する用語についての知識を有しており、IoTプロジェクトに関わる業務の内容を理解することができる。

・IoTに関する提案を理解することができ、顧客企業や社内のIoTプロジェクトに協力することができる。

・IoTシステムの企画を読み、その目的や効果を理解することができる。

・IoTプロジェクトを推進するにあたって、法律やセキュリティに関する基本的な知識を持ち、リスク管理の必要性を理解している。

・IoTプロジェクトで必要とするIoTデバイスに関してその概要や搭載されるセンサーについての用語知識を有している。

・IoTプロジェクトを進めるために必要なサービスやデータベースなどのソフトウェアからハードウェアまでの知識を持っており、それを採用する理由が理解できる。

・データ分析や機械学習に関する基本的な知識を持ち、その目的や特徴などを理解している。

※引用:IoT検定とは? | iotcert

レベル1試験(プロフェッショナル・コーディネータ)

<試験内容>

四肢択一式 70問:60分

・戦略とマネジメント

・産業システム

・法務

・ネットワーク

・デバイス

・プラットフォーム

・データ分析

・セキュリティ

<求められるスキル>

・IoTに関する基本的知識を有しており、専門家の指導の下でIoTプロジェクトに関わる業務を遂行することができる。

・IoTに関する提案を作成でき、顧客企業や社内にIoTプロジェクトの実施を推進することができる。

・IoTシステムの企画を立案し、その目的や効果を顧客に説明することができる。

・IoTプロジェクトを推進するにあたって、法律やセキュリティに関する知識を持ち、リスク管理を行なうことができる。

・IoTによってプロジェクトの目的を実現するにあたって、調達もしくは開発しなければならないIoTデバイスに関して概要を説明することができ、搭載されるセンサーについて説明することができる。

・IoTによってプロジェクトの目的を実現するにあたって、低コストで迅速にプロジェクトを進めるためのサービスやソフトウェア、ハードウェアに関する知識を持っており、それを採用する理由を説明することができる。

・IoTプロジェクトにおいて全体設計を行なうための知識を持っており、目的や環境に合わせて適切な通信方法やデータベースなどを選択し、その理由を説明することができる。

・データ分析や機械学習に関する基本的な知識を持ち合わせており、その目的や注意事項について説明することができる。

※引用:IoT検定とは? | iotcert

IoT検定の試験対策・勉強方法

IoT検定の試験対策・勉強方法

IoT検定ではIoTの技術的な知識をはじめ、マーケティングやサービスといった幅広い問題が出題されます。そのため、合格には実際の試験を想定した対策が必須です。

公式テキスト

IoT検定準備委員会では、IoT検定の公式テキストを販売しています。IoTの仕組みを一から学べるほか、模擬問題も充実しているため、出題範囲に沿って勉強することが可能です。これからIoTを学ぼうという人や、何から勉強したらいいかわからない人に最適でしょう。

<公式テキスト>

・図解即戦力 IoTの仕組みと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書 IoT検定パワーユーザー対応版(ユーザー試験用)

・問題を解いて実力をチェック IoTの問題集(レベル1試験用)

・IoTの全てを網羅した決定版 IoTの教科書(レベル1試験用)

書籍・過去問

IoT検定は2018年から実施されているだけに、試験対策用の書籍や過去問もたくさんあります。書籍や過去問は自分の使いやすいものを選ぶのがおすすめで、必要な知識が学べる教科書的なものと、問題集や過去問を組み合わせた学習方法が効果的です。

IoT検定の申し込み方法

IoT検定の申し込み方法

IoT検定の申し込みは、プロメトリックの公式サイトから簡単に行なえます。

1.プロメトリックの公式サイトから申し込み

2.受験の払い込み

3.受験票の受け取り(メール)

4.試験当日

試験時に必要なもの

試験当日は以下の書類が必要です。

・確認書(氏名、ID、試験科目、日時、会場および受験に関する注意事項が明記されたもの)

・本人確認書類の原本2点

試験会場では本人確認が必要になるため、確認書だけでなく本人確認書類も必ず持参してください。また、本人確認書類は2点必要になり、以下のグループAと、グループBもしくはCから1点ずつ用意する必要があります。

グループA(顔写真付き) ・運転免許証
・住民基本台帳カード
・社員証
・パスポート
・その他の顔写真付きの本人確認書類
グループB(自筆署名付き) ・クレジットカード
・パスポート
・公立図書館・施設利用者カード
・その他の自筆署名付きの本人確認書類
グループC ・健康保険証
・健康保険カード
・住民票 (交付日より3ヶ月以内)

IoT関連の資格なら「IoTシステム技術検定試験」もおすすめ

IoTのスキルを認定する資格は、IoT検定以外に「IoTシステム技術検定試験」もあります。IoTシステム技術検定試験はIoTビジネスに関わる人を対象にした資格で、ビジネス領域での実践的な知識を身に付けることが可能です。

IoT検定と類似した資格と思われがちですが、IoT検定ではIoTに関する基本的な知識をはじめ、機械学習や人工知能、マネジメントなどの幅広い知識が問われるのに対し、IoTシステム技術検定試験はIoTの技術力に特化した内容となっています。

IoTシステム技術検定試験には3種類のレベルがあり、いずれも合格率・合格者数は非公開となっています

基礎(IoTアドバイザ) IoTに関する基礎知識を保持していることを認定
中級(IoTエキスパート) IoTシステム構築に取り組むための基本技術を認定
上級(IoTプロフェッショナル) 高度なIoTシステム、業界固有または業界をまたがるサービスを構築する実践的な専門技術を認定

ただし、試験の実施は年2回となっているほか、試験会場も受験票でしか確認できないため、受験の際には注意が必要です。

IoT検定は2種類!これからスキルを習得しようと考えている人におすすめ

IoT検定は、IoTに関わるスキルをはじめ、マーケティングやサービス、スキル要件といった幅広い知識が求められる試験です。合格すればサービスを提供する側とユーザー側の両視点における、企画・開発・利用の知識があることが認定されます。

レベルはユーザー試験(パワー・ユーザー)とレベル1試験(プロフェッショナル・コーディネータ)の2種類となり、いずれも受験資格はありません。そのため、これからIoTのスキルを習得しようと考えている人にもおすすめです。

また、IoTのスキルを認定する資格としては「IoTシステム技術検定試験」もあり、IoT検定より技術力に特化した内容となっています。どちらが有利というものでもないので、自分のスキルや目的に合った資格を受験するのが良いでしょう。