「組み込みエンジニアはやめとけ」は本当?その理由と快適な仕事先を見つけるためには
この記事では、「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われる理由と併せて、組み込みエンジニアの将来性やメリット、組み込みエンジニアとして快適に働くための仕事先を見つけるコツを紹介します。
この記事では、「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われる理由と併せて、組み込みエンジニアの将来性やメリット、組み込みエンジニアとして快適に働くための仕事先を見つけるコツを紹介します。
キャリア
2022/04/17 UP
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エンジニアと一言でいっても、その職種はさまざまです。そのなかでも組み込みエンジニアはおもにマイコンを制御するシステムを開発するエンジニアですが、「やめとけ」「きつい」「つらい」と言われることも多い職種といえるでしょう。
この記事では、「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われる理由と併せて、組み込みエンジニアの将来性やメリット、組み込みエンジニアとして快適に働くための仕事先を見つけるコツを紹介します。
「組み込みエンジニアはやめとけ」のおもな理由・原因
組み込みエンジニアが「やめとけ」「きつい」「つらい」と言われる理由や原因としては、おもに次の3つが挙げられます。
人材不足からくる仕事量の多さ
組み込み業界はIoTの普及にともなって非常に需要が高まっています。しかし、需要に対して人手が不足しており、近年では慢性的な人手不足が課題となっている業界です。人手が不足していることで一人ひとりの対応する仕事量が増えてしまい、そのことから残業が多い職種といわれることが多くなっています。
IT業界全体が慢性的な人手不足によって残業が多い業界といわれていますが、少しずつ状況は改善しつつあります。ただし、そのなかでも組み込みエンジニアは特に人手が不足しているため、残業が発生しやすい状況なのです。
求められる技術レベルの高さ
組み込みエンジニアは開発をメインに行なう職種であり、プログラミング技術は欠かせません。加えて、ソフトウェアに関連する知識やスキルだけでなく、ハードウェアに関連する知識やスキルも求められます。組み込みエンジニアが開発するものは、ソフトウェアのなかだけで完結するものではなく、デバイスを直接操作する必要があるためハードウェアに関する知識も必要なのです。
また、おもに取り扱うプログラミング言語もC系となり、他の言語に比べて難易度が高いことも求められる技術レベルの高さにつながっています。
スケジュールの厳しさ
組み込みエンジニアに課せられた納期は厳守であり、急な仕様変更にも対応しなければなりません。また、プログラミングをする上でバグは必ず発生しますが、バグの解消も含めて納期に間に合わせる必要があります。クライアントからの仕様変更も少なくなく、バグの解消と併せてスケジュールが厳しくなりがちです。
さらに、人手不足も相まって一人ひとりが対応する作業量が多くなり、必然的にスケジュールを遵守するために残業が増えてしまうことにつながっています。
組み込みエンジニアの将来性やメリット
前述のとおりマイナスなイメージも存在しますが、組み込みエンジニアとして働くことには多くのメリットがあり、将来性もあります。
今後さらに普及するIoTやAIの存在を支える職種
あらゆるモノをインターネットに接続する“IoT”は、5Gが登場したことでさらに普及すると考えられます。また、AI(人工知能)の活用機会もどんどん増えていくことでしょう。その際にこれらの普及を支える存在が組み込みエンジニアです。
特にIoT機器は小型のデバイスがほとんどであるため、開発には組み込みエンジニアの存在が欠かせません。組み込みエンジニアはこれからの時代に即しており、将来性のある職種です。
人材不足ゆえに人材価値が高い
組み込みエンジニアは特に30代、40代のエンジニアが不足しているといわれており、50代が主力という現場も珍しくありません。そのため、20代~40代の組み込みエンジニアは人材価値が高く、どのような現場でも重宝されるでしょう。組み込みエンジニアに求められるスキル基準は高いといえますが、だからこそその技術力をさまざまな現場で活かす機会が多い職種です。現在現場の主力が50代という状況から見ても、長い間前線で活躍し続けることが可能です。
そもそも組み込みエンジニアってどのような仕事?
ここまで組み込みエンジニアについて解説してきましたが、組み込みエンジニアの概要や仕事内容についてもう少し詳しく見ていきましょう。
組み込みエンジニアはおもにマイコン向けのソフトウェアを開発するエンジニアです。マイコンとは家電製品やセンサーなどの独立した機械のなかに組み込まれるソフトウェアを表します。組み込みエンジニアは70年代から存在する職種ですが、近年ではIoTを支えるエンジニアとして注目を集めています。
マイコンやIoT機器はパソコンやサーバー上で動作するシステムとは異なり、CPUやメモリなどのリソースにも制限があるため、ハードウェアの知識やスキルを活かしながらコンパクトなプログラムを作成することが求められます。
組み込みエンジニアはこれらのシステムを設計・開発・保守することが仕事です。
組み込みエンジニアに向いている人
組み込みエンジニアを目指す方に向けて、どのような特徴を持つ人が向いているのかを解説します。
しっかりとコミュニケーションが取れる人
組み込みエンジニアと聞いて、一人で黙々と仕事をこなすイメージを持つ方も少なくないでしょう。しかし、実際には多くの人と協力しながら開発を進めます。また、クライアントに開発内容を説明するなど、同僚だけでなくクライアントとコミュニケーションを取る機会も多く訪れます。
そのため、チームとして周りと協力しながら仕事を進められる人、しっかりとコミュニケーションが取れる人が向いているといえるでしょう。
IoTに興味のある人
これからの組み込みエンジニアには、特にIoTに関連する技術が求められます。5Gが普及することでIoTと組み合わせて自動運転技術や遠隔治療などの次世代の技術が実現することでしょう。その中核をなす存在である組み込みエンジニアとして、IoTに強い興味を持っていることは強みとなります。
あらゆる場面でIoTが活用される機会が増えることから、その中身を開発できることにやりがいを感じられるでしょう。このことからも、IoTに興味のある人は組み込みエンジニアに向いているといます。
モノづくりが好きな人
組み込みエンジニアはソフトウェアとハードウェアをセットで開発する職種であるため、完成したものをしっかりと目で確認できることからモノづくりの楽しさを感じられます。目の前のモノが「どのような仕組みで動いているのか」「どのように作られているのか」などに興味が持てる人は組み込みエンジニアに向いています。
プラモデルの組立や工作が好きな人も同様にモノづくりが好きな人として考えられるため、組み込みエンジニアに向いているといえるでしょう。
組み込みエンジニアになって「きつい」「つらい」とならないためには
「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われる理由については、前述のとおり“人手不足からくる仕事量の多さ”“求められる技術レベルの高さ”“スケジュールの厳しさ”という3点が大きな理由です。しかし、それ以外の要因も考えられます。
組み込みエンジニアに限らず、エンジニアにマイナスな意見が多い理由の一つに“IT業界のピラミッド構造”の存在が挙げられるでしょう。IT業界のピラミッド構造とは、クライアントから受けた仕事を1社だけで対応するのではなく、その企業の子会社や孫会社、協力会社などへ委託することによる多重請け構造を表します。
三次請け、四次請けも多いといわれ、これらの外注先となる企業は予算やスケジュールの余裕がありません。そのため、エンジニアにしわ寄せが来て労働環境が悪くなることも珍しくないのです。
組み込みエンジニアになって「きつい」「つらい」とならないためには、そのような企業で働かないことが重要です。就職や転職の際に企業情報を自身でチェックすることも重要ですが、プロの手を借りることも検討しましょう。
例えばIT業界の就職や転職に強いサービスを活用し、自身の希望どおりに働ける会社を見つけるのもよいでしょう。
組み込みエンジニアはたいへんだけどやりがいがある仕事!
「組み込みエンジニアはやめとけ」と言われる理由はたしかに存在します。たいへんな場面も多くありますが、一方でIoTによって将来性があり、やりがいのある仕事でもあります。組み込みエンジニアがどのような職種なのかをしっかりと理解していれば、後悔することなく目指せるでしょう。
組み込みエンジニアに向いている人の特徴も解説したため、自身に合っているかどうかの判断基準としてください。併せて、組み込みエンジニアとして快適に働くためには会社選びが非常に重要です。
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