CCNA、CCNPとは?それぞれの違いや難易度、資格取得するメリットについて解説
2つの資格の違いがよくわからないという方も多いかもしれません。そこでこの記事では、CCNAとCCNPの概要と併せて、双方の違いや取得するメリットについて解説します。
2つの資格の違いがよくわからないという方も多いかもしれません。そこでこの記事では、CCNAとCCNPの概要と併せて、双方の違いや取得するメリットについて解説します。
知識・情報
2022/01/05 UP
- メリット
- SE資格・スキル
- CCNA
エンジニアとして働く上で、資格の取得を目指す機会は多いでしょう。そんななかでも、重要視されることの多い資格としてCCNAやCCNPが挙げられます。特にインフラエンジニアやネットワークエンジニアにとっては、必須ともいえる資格です。
しかし、2つの資格の違いがよくわからないという方も多いかもしれません。そこでこの記事では、CCNAとCCNPの概要と併せて、双方の違いや取得するメリットについて解説します。
CCNA、CCNPとは?
CCNAとCCNPは、Cisco社が提供するシスコ技術者認定資格です。ネットワーク機器のデファクトスタンダードともいえるシスコシステムズ社機器の取り扱いに関する資格制度となっています。
CCNAはネットワークの基本的な知識が問われる資格
CCNAはCertified Network Associateの略称であり、アソシエイトレベルの資格試験です。試験ではネットワークの基礎知識に加えて、CatalystスイッチやCiscoルーターなどの取り扱いに関するスキルが求められます。
シスコ技術者認定資格は2020年に改定 され、改定後のCCNAは1科目の試験に合格することで取得できます。 CCNAはネットワークの基礎知識を有することの証明になるため、多くのエンジニアにとって取得が推奨される資格です。
CCNAについてもっと詳しく知りたい方は、CCNAとは?資格試験の内容や取得の必要性を解説にて詳しくまとめていますのでこちらもぜひご覧ください。
CCNPはネットワークのプロとして深い知識が問われる資格
CCNPはCertified Network Professionalの略称であり、その名のとおりプロレベルの資格試験です。CCNAの上位資格であり、ネットワークのプロとして仮想化やデュアルスタックアーキテクチャなどの深い知識が求められます。
CCNPを取得するためには以下の7種類のコースから1つを選択し、それぞれのコア試験と選択式のコンセントレーション試験の2つの試験に合格しなければなりません。
・CCNA Enterprise
・CCNP Data Center
・CCNP Security
・CCNP Service Provider
・CCNP Collaboration
・Cisco Certified CyberOps Professional
・CCNP Certified DevNet Professional
例えば、CCNA Enterprise認定を取得するためには、コア試験である“350−401 ENCOR”と併せてコンセントレーション試験を1つ選択する必要があります。
CCNPは大規模ネットワークの導入から保守までを行なうスキルを持つことが証明される資格です。そのため、特にネットワークエンジニアやインフラエンジニアにとっては取得したい資格の一つとなっています。
CCNAとCCNPの違い
CCNAとCCNPは取得することによる違いを、難易度・重視度・年収の3つの項目に分けて比較します。
難易度
CCNAがアソシエイトレベル、CCNPがプロレベルの資格試験であるためCCNPのほうが難易度は高いことは明らかです。もう少しわかりやすくするために、情報処理推進機構(IPA)が公表するITスキル標準(ITSS)を基準にしてみましょう。ITSSを基準にするとCCNAはレベル2、CCNPはレベル3に相当 します。
ITSS | 概要 |
---|---|
レベル2 | 上位者の指導のもとに、要求された作業を担当。プロとして必要な基本的知識・技能を有する |
レベル3 | 要求された作業をすべて独力で遂行。専門分野確立を目指し、プロとして必要な応用的知識・技能を有する |
CCNAは2020年に改定されてから難易度が上がったといわれていますが、しっかりと学習すれば実務経験がなくとも取得可能なレベルです。対して、CCNPは実務経験者でも無学習では取得が難しく、数ヵ月ほどの学習が必要といわれています。
就職・転職時の重視度
CCNAは実務経験がなくとも取得できることから、学生でも取得している場合が少なくありません。そのため、未経験からの就職時には重要視される可能性がありますが、転職時にはそれほど重視度は高くないでしょう。
しかし、CCNAを取得していればネットワークの基礎知識を有することの証明にはなります。未取得の場合と比べればしっかりとスキルを証明できる手段になるため、取得することのメリットは大きい資格であることに変わりはありません。
対して、CCNPはネットワークのプロとして一目置かれる資格であり、就職・転職時に重視される可能性が高い資格です。ネットワークエンジニアやインフラエンジニアとして就職・転職を考えている場合には、非常に強力な資格となるでしょう。
CCNAやCCNPを取得するメリット
CCNAやCCNPを取得することで、エンジニアにとっては多くのメリットを得られます。代表的な取得するメリットを紹介しますので、一つずつ見ていきましょう。
就職・転職時に有利になる
ICTスキルは直接目に見えるものではないため、実際にスキルを有していても証明することが難しいものです。その際にCCNAやCCNPなどの資格を取得することで、一定レベルの知識やスキルを保有していることを証明できます。
就職や転職時には、ひと目でスキルや知識を測るものさしとして利用できるため、有利になります。転職時には実務経験が最も重要視されますが、これまでに培った知識やスキルを資格という形で残しておくと、より伝わりやすくなるでしょう。
社内評価の向上
資格手当が存在する企業であれば、CCNAやCCNPを取得することで手当が出るためわかりやすく社内評価の向上が見えるでしょう。
それ以外にも、業務以外で努力を続けているという姿勢を示すことで、社内評価を向上させる効果も期待できます。CCNAやCCNPを取得するためには継続的な学習が欠かせません。そのため、これらの資格を取得できたということは、目標に向かって継続的に努力を続けられる人間であることを証明することにもつながるのです。
IT業界は技術の移り変わりが激しく、変化に対応し続けるための姿勢が重要です。そのためには継続的な努力が欠かせず、資格取得のための努力に通じるところもあるため、社内評価の向上が期待できます。
スキルの向上
シスコシステムズ社製のネットワーク機器は多くのシステムで利用されていることもあり、資格取得のための学習で培った知識は、実際の現場でも大いに活用できます。
それだけでなく、通常業務では利用することのない機能や知識についても身につける必要があるため、ネットワークに関する全体的なスキルの向上が期待できます。
また、CiscoルーターやCatalystスイッチの取り扱いだけでなく、ネットワーク全体の知識・スキルを向上させることで設計や運用の面でも応用させることができるでしょう。
CCNAとCCNPは、ネットワークエンジニアやインフラエンジニアにとっては重要度の高い資格
CCNAとCCNPはシスコ技術者認定資格であり、特にネットワークエンジニアやインフラエンジニアにとっては重要度の高い資格です。CCNAはアソシエイトレベル、CCNPはプロレベルとして難易度にも大きな違いがありますが、それ以外に就職・転職時の重視度や年収の面でも違いが存在します。
どちらも資格も取得することには大きなメリットが存在しており、エンジニアとして働く場合には取得しておいて損はない資格です。これから取得を目指す場合には、まずはCCNAの取得から考えるとよいでしょう。