フルスタックエンジニアになるためのロードマップを解説!
この記事では、フルスタックエンジニアの基礎知識や、フルスタックエンジニアになるためのロードマップについて解説します。
この記事では、フルスタックエンジニアの基礎知識や、フルスタックエンジニアになるためのロードマップについて解説します。
キャリア
2023/08/04 UP
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フルスタックエンジニアという職種について、幅広い業務を担当できるエンジニアというイメージはあるものの、具体的にどのような仕事をしているかは説明できないという方は多いのではないでしょうか。
フルスタックエンジニアを目指す場合は、フルスタックエンジニアの仕事内容について理解し、必要なスキルを習得していくことが大切です。
この記事では、フルスタックエンジニアの基礎知識や、フルスタックエンジニアになるためのロードマップについて解説します。
フルスタックエンジニアとは?
フルスタックエンジニアという職種の定義は、明確には定まっていません。一般的には、複数の技術分野に精通しているエンジニアのことを、フルスタックエンジニアと呼びます。
例えば「フロントエンドとバックエンドの両方の開発ができる」「インフラ開発を一通り担当できる」など、複数の開発工程を一貫して担当できる場合は、フルスタックエンジニアと呼ばれる場合があります。
フルスタックエンジニアには、得意分野といえる専門領域があることに加え、IT技術に関する幅広い知識・スキルが必要です。
一つの分野に特化したエンジニアとは異なり、フルスタックエンジニアは開発でさまざまな工程に携わります。その特徴から、フルスタックエンジニアは「マルチエンジニア」とも呼ばれます。
フルスタックエンジニアという職種への理解を深めたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
『フルスタックエンジニアとは?仕事内容・必要スキルについて解説』
フルスタックエンジニアの仕事内容
フルスタックエンジニアは、特定の機能を実装する際に必要となる、要件定義、設計、開発、テスト、運用までの工程を一貫して担当します。
そのため、フルスタックエンジニアとなる人材は、特定の機能の実装に必要なさまざまな工程を一通り経験しており、実務で通用するレベルのスキルを有していることが前提となります。
フルスタックエンジニアは、担当領域によって、さまざまな開発や業務に携わります。
・フロントエンド開発
・バックエンド開発
・ITインフラ構築・保守
・アプリケーション開発
・データベース開発
複数の業務を担当できるエンジニアをフルスタックエンジニアと呼ぶ場合も多く、業務内容は人によって異なります。
また、フルスタックエンジニアは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの両法のスキルを兼ね備えた人材という意味で使われることもあります。フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの仕事について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
『フロントエンドエンジニアとは?仕事内容や求められるスキルを紹介!』
『バックエンドエンジニアとは?必要なスキルや、なるためのポイントを紹介』
未経験からフルスタックエンジニアになれる?
ITエンジニア未経験から、いきなりフルスタックエンジニアになるのは難しいでしょう。
フルスタックエンジニアには、軸となる専門分野のスキルがあることと、複数の開発工程を一貫して担当できるだけのスキルが要求されます。
未経験からフルスタックエンジニアを目指す場合は、まずプログラミングスキルを身に付けてプログラマーになり、システムエンジニアなどの上流工程を経験し、徐々に専門性を高めて、将来的にフルスタックエンジニアを目指すというのが一般的です。
最近では、IT人材不足を補うため、未経験者を採用してエンジニアとして育てるという企業も増えています。未経験からフルスタックエンジニアを目指す場合は、まずプログラマーなどの職種に就き、現場経験を積むことからスタートするとよいでしょう。
フルスタックエンジニアになるためのロードマップ
例えば、システムエンジニアとしてフルスタックになるには、下流工程・上流工程などをそれぞれ経験し、幅広い業務を担当できるようになる必要があります。また、エンジニアとしての信頼性を高めるため「得意分野」と呼べる専門領域を作ることも重要です。
次にシステムエンジニアとしてフルスタックになる場合の例をご紹介します。
下流工程の経験を積む
まずはプログラマーとして、下流工程の経験を積みましょう。
下流工程とは、システムエンジニアが作成した仕様書や設計書をもとに、プログラム設計書を用意し、コーディングや単体テストなどを行なう仕事のことです。
プログラマーとしてのスキルを磨きながら、開発の各工程への理解を深めていきましょう。また、実務を通して開発環境やツールの使い方などのスキルも習得していきます。
クラウドサービスやOSに関するスキルを身に付ける
近年、AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、GoogleのGoogle Cloud Platform(GCP)などのクラウドサービスを利用する企業が増えています。
プログラミングスキルを磨きつつ、クラウドサービスやOSに関するスキルも身に付けていきましょう。
クラウドサービスやOSの知識・スキルは、エンジニアとして第一線で活躍するために欠かせないものです。フルスタックエンジニアになり、幅広い開発工程を担当する際にも、必要不可欠なスキルといえます。
上流工程の経験を積む
フルスタックエンジニアは、下流工程・上流工程の両方に対応できる必要があります。上流工程とは、おもに要求分析・要件定義から詳細設計までの、システム開発における前半の工程を指します。
この上流工程に携わるには、プログラマーとして下流工程の経験を積み、システムエンジニアとなって上流工程を担当するようになるのが一般的な流れです。
上流工程では、クライアントとの打ち合わせも行ないます。ITスキルに加え、ビジネススキルやマネジメントスキル、コミュニケーションスキルなど、より広範なスキルが要求されます。
専門性を高める
フルスタックなシステムエンジニアとして第一線で活躍するには、特定分野の専門性を高めることが重要です。
フルスタックなシステムエンジニアはさまざまな業務を担当するため「器用貧乏」なイメージを持たれることも少なくありません。しかし、専門分野を作ることができれば、特定分野に特化したエンジニアとも渡り合える人材になることが可能です。
特に、AIやIoTなどの先端技術や、データベースやクラウドなどの需要の高い技術に精通しているエンジニアは非常に市場価値が高く、多くの現場で活躍できるでしょう。
フルスタックエンジニアに必要なスキル
話を一般的なフルスタックエンジニアに戻すと、フルスタックエンジニアには、設計やセキュリティをはじめ、開発現場で必要となるあらゆる知見が要求されます。
ここでは、フルスタックエンジニアとして活躍するために、特に重要とされるスキルについて見ていきましょう。
プログラミングスキル
システム開発では、プログラミングは必須スキルです。開発過程において、フルスタックエンジニアがプログラミングを担当することも珍しくありません。
開発システムや案件ごとに使用する言語が異なるため、複数のプログラミング言語を扱えることが望ましいです。例えばWebであれば、JavaScript、Java、PHP、Ruby、Pythonなどの代表的な言語のどれか一つは扱えるようにしておくとよいでしょう。
学習するプログラミング言語を選ぶ際は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
『エンジニアに人気のプログラミング言語を特徴とあわせて一挙紹介!』
『【難易度順】プログラミング言語を一覧で一挙紹介!』
ミドルウェアに関するスキル
ミドルウェアとは、OSとアプリケーションをつなぐソフトウェアのことです。OSの機能を強化したり、サーバーやデータベースとのやり取りを行なったりする役割を担います。
ミドルウェアにはさまざまな種類があります。代表的なミドルウェアには、WebサーバーソフトウェアのApacheや、データベースを管理するMySQLなどが挙げられるでしょう。
ミドルウェアはさまざまなシステムで利用されており、フルスタックエンジニアには欠かせない知識の一つといえます。
ITインフラに関するスキル
ITインフラとは、サーバーやネットワークなど、システムの土台となる部分のことです。
最近では、クラウドサービスを活用してITインフラを構築するケースも増えており、フルスタックエンジニアがクラウドサービスの設計や設定を担当することもあります。
また、安全性の高いITインフラを構築するには、情報セキュリティに関する知識も欠かせません。
プロジェクトマネジメントスキル
フルスタックエンジニアのように、複数の開発工程を一人で担当する場合は、タスク管理を自分でする必要があります。そのため、フルスタックエンジニアはマネジメントスキルがあることも重要です。
開発規模の大きなプロジェクトでは、自分のタスクだけでなく、チームやプロジェクト全体を意識してマネジメントすることも求められるでしょう。
プロジェクトマネジメントに長けていれば、プロジェクトマネージャーとの連携もスムーズになり、プロジェクトを円滑に進めるのに役立ちます。
フルスタックエンジニアの需要・将来性
フルスタックエンジニアは、業務効率化や生産性向上を課題とする企業にとって、高い需要があります。
フルスタックエンジニアは複数のタスクを担当できるため、効率良く開発を進めることが可能です。また、フルスタックエンジニアがいれば、技術不足をエンジニアの数で補う必要がなくなります。そのため、フルスタックエンジニアの確保は人件費の適正化にもつながるのです。
幅広い業務を一人でこなせるフルスタックエンジニアは、企業の生産性向上を実現するうえで重要な存在といえるでしょう。
フルスタックエンジニアは、スタートアップ企業やベンチャー企業にも高い需要があります。これらの企業は限られた予算で開発を行なわなければならないため、複数の技術を持つフルスタックエンジニアが重宝されるのです。
フルスタックエンジニアは、システム開発における幅広いスキルと経験が要求されるため、人材は希少です。人材育成にも時間がかかるため、需要と供給のギャップはすぐには埋まらないでしょう。
なかでも、AIやIoTなどの先端技術に精通しているフルスタックエンジニアは市場価値が高く、将来性もあります。
フルスタックエンジニアの需要と将来性については、以下の記事も併せてお読みください。
『フルスタックエンジニアの必要性と需要とは?仕事内容と求められる知識』
専門性を磨いて市場価値の高いフルスタックエンジニアを目指そう!
フルスタックエンジニアには明確な定義がなく、多くの場合は「複数の開発工程を一人で担当できるエンジニア」のことをフルスタックエンジニアと呼びます。
フルスタックエンジニアには下流工程・上流工程のあらゆる知識が要求されます。そのため、フルスタックエンジニアを目指す場合は、プログラマーとして下流工程に携わり、その後システムエンジニアとして上流工程の経験を積むのが一般的です。
また、エンジニアとして信頼されるような専門分野を作ることで、市場価値の高いフルスタックエンジニアを目指すことができます。
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