バックエンドエンジニアとは?必要なスキルや、なるためのポイントを紹介
バックエンドエンジニアの担当する業務が他のエンジニアと違う部分や、必要なスキルなどを紹介します。
バックエンドエンジニアの担当する業務が他のエンジニアと違う部分や、必要なスキルなどを紹介します。
キャリア
2021/09/10 UP
- キャリアパス
- SE資格・スキル
- 仕事内容
バックエンドの名のとおり、エンドユーザーからは直接見えないシステムの裏側を担当するため、仕事内容が分かりにくいのがバックエンドエンジニアです。基盤に近いところを担う分、重要度も高くトラブルが発生した場合の対応もシビアです。それでも一度スキルを身に着けてしまえば、どこのプロジェクトでも活躍できるやりがいのある仕事となっています。
ここでは、バックエンドエンジニアの担当する業務が他のエンジニアと違う部分や、必要なスキルなどを紹介します。
バックエンドエンジニアとは?
バックエンドエンジニアは、文字通りシステムの裏側の処理を担当するエンジニアのことを指します。システムのユーザーは意識せずに使っている部分の担当です。フロントエンジニアがシステムの見える部分である、UI/UXを中心に担当するのに対し、サーバー周りや裏側のプログラミングを担当します。
サーバーサイドエンジニアとの違い
サーバーサイドエンジニアとバックエンドエンジニアは広い意味では同じ職種を指します。細かい定義は企業やプロジェクトによって異なるので、一度確認してみましょう。プロジェクトの体制図を見てみれば、自分の役割が分かります。自分の職務をしっかり把握しつつ、他の担当者とも連携をとりましょう。
バックエンドエンジニアはシステムで使うハードウェアの選定や導入、セキュリティなど基盤の部分を担います。クラウド環境に設定をする場合は必要なサービスを選択し、細かいパラメータを調整していくことになります。
一般にサーバーサイドエンジニアの方が業務的に広い範囲を指すことが多いです。業務要件に対する設計や構築まで仕事内容となるので、バックエンドエンジニアよりもコミュニケーション力などが求められることもあります。
フロントエンドエンジニアとの違い
ユーザーの目に見える部分の開発を行うのがフロントエンジニアです。デザイナーが別途いる場合は別ですが、ある程度のデザインスキルが求められることもあります。正しく動くことや、適切な処理ができることはもちろん、ユーザーが見やすく使いやすいシステムを作ることが求められます。
スキルはJavaScriptを中心にHTMLやCSSなどが必要となります。案だけ作り、コーダーやマークアップエンジニアの方に任せることもありますが、画面の裏の処理にデータをつなぎこんでいく部分はフロントエンジニアのスキルが要求されるところです。
バックエンドエンジニアはユーザーが直接目にしない部分を担当するので、どちらかといえば最新技術の習得やセキュリティの情報など、システム側に特化したスキルアップを求められます。それに対してフロントエンジニアはプログラミングのスキルだけでなく、センスやユーザー体験を想定する力が求められるので自分にはどちらが向いているか考えてみましょう。
フロントエンジニアに関しての詳細が知りたい方は以下記事をご参照ください。
フロントエンドエンジニアとは?求められるスキルや仕事内容も紹介!
バックエンドエンジニアに必要なスキル
ここからは、バックエンドエンジニアとして働くために必要なスキルを紹介します。
サーバーやデータベース構築のスキル
ハードウェアの選定から構築など、サーバーを含めたインフラ部分はすべて担当することになります。
レスポンスの悪くないシステムやデータ処理が適切にできるシステムを作るためにはバックエンドエンジニアの存在が欠かせません。また、データベースに関しては不正アクセスを防ぐセキュリティの知識も必要です。一度対策を打っても新しい脅威が別途出てきてしまうので、常に新しい情報を得られる状態であることも求められます。
プログラミング言語のスキル
サーバー側の処理をプログラミングする必要も出てくるため、プログラミング言語のスキルも求められます。
どの言語を学習すればいいかは案件次第です。大量データを分析する場合PythonやR、ECサイトで動的なコンテンツを作るならPHP、その他にもRuby、Go、Javaなど使う言語はたくさんあります。
それぞれ特徴はありますが、どれか一つ言語を身に着けていれば、新しい言語を学習するのはそれほど大変ではありません。案件に関わるほど使える言語が増えていくのは大きな強みです。
保守運用のスキル
サーバーを安定稼働させるためにバグの修正や仕様変更は常に必要となります。定期メンテナンスのタイミングを見計らうのも大事な仕事の一つです。
万が一障害が起きた際に備えて原因究明や連絡のフローを明確にしておくなど、適切に対処できる知識と併せて、しっかり周りと連携が取れるスキルも求められます。
バックエンドエンジニアのキャリアパス
では、バックエンドエンジニアからスタートして、その後はどのようなキャリアパスがあるのでしょうか。ここからはバックエンドエンジニアのキャリアパスを紹介します。
PM、PLを目指してマネジメントを極める
プロジェクトリーダーは構築や開発の進捗管理や要員の管理を行い、プロジェクトマネージャーは全体のバランスをとり、上層部への報告などを担います。
どちらもプロジェクトを管理する立場であり、システム全体に対する知識が必要です。メンバー間のコミュニケーションなどに配慮することもできる人材でなければならないため、マネジメントのスキルなども必要となってくるでしょう。
フルスタックエンジニアにキャリアアップ
システム開発におけるすべての工程を一人で手がけられるのがフルスタックエンジニアです。一人ですべてをこなす必要があるため、幅広い言語のプログラミングスキルが求められます。
バックエンドエンジニアからスタートした場合は、サーバー周りやデータベースの処理などは比較的得意な分野となるでしょう。一方でフロントエンジニアが担うHTML、CSSやJavaScriptの部分を追加で身につけることになります。
セキュリティエンジニアにキャリアアップ
日常の開発業務の中でセキュリティに関わることも多いため、セキュリティエンジニアにキャリアアップしやすい仕事でもあります。バックエンドエンジニアが通常担うレベルでもセキュリティのことはある程度考慮するので、まったく違う仕事に足を踏み入れるわけではありません。
セキュリティエンジニアとして活躍するには、より詳しくネットワークやOSに関する知識まで習得する必要があります。ある程度経験を積んでからキャリアアップを検討すると、ノウハウをそのまま応用できることも多いです。
バックエンドエンジニアになるためには
最後に、バックエンドエンジニアになるために必要な経験やスキルを紹介します。
Webサービス構築の基本を学ぶ
よく使うプログラム言語を学ぶのはもちろんですが、それを使ってすでにあるサービスを真似るなど、Webサービス構築の基本を学んでおきましょう。今後携わっていきたい業界のWebサービスを見ておけば、業務要件にも強くなれます。
基本を学ぶ際には、有料にはなりますがプログラミングスクールなどが活用できると全体を体系的に学ぶことができます。フロントエンジニアの知識も同時に学んでいけるので、実業務に携わる際にフロントエンジニアに配慮できるバックエンドエンジニアを目指せます。
資格を取得する
IPAが実施する試験ネットワークスペシャリストやデータベーススペシャリスト、Cisco社のCCNAなど持っていて損しない資格はたくさんあります。IPAの試験は基礎から応用まで一通りの知識を要求されるので、受けておいて損はありません。
何から勉強したらいいか分からない人はまずCCNAから始めてもよいでしょう。CCNAはCisco社のネットワーク機器のことも学べるので、現場でも役立ちます。資格取得の過程で勉強できることがそのまま業務にいかせることも多いです。
なおCCNAについては、以下の記事も併せてご確認ください。
CCNAとは?資格試験の内容や取得の必要性を解説
求められるスキルは幅広いがやりがいはある
バックエンド部分すべてを担当することになるバックエンドエンジニアの業務は広範囲にわたります。把握しておく内容が多いうえに、相当な知識も要求されます。
しかし、その分伸びしろも大きく、次のキャリアへの道も開けやすい職種といえます。Webサービスに不可欠な仕事だからこそ需要も多く、活躍を期待される職場もたくさんあります。時間をかけて頑張って勉強してでも目指す価値のある仕事がバックエンドエンジニアの仕事といえるでしょう。