ネットワークエンジニアの仕事内容とは?やりがいについても解説
ネットワークエンジニアの概要や仕事内容、必要になるスキルなどを解説します。仕事のやりがいも紹介するため、ネットワークエンジニアを目指す人は、参考にしてください。
ネットワークエンジニアの概要や仕事内容、必要になるスキルなどを解説します。仕事のやりがいも紹介するため、ネットワークエンジニアを目指す人は、参考にしてください。
キャリア
2022/11/18 UP
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- やりがい
- 仕事内容
- ネットワークエンジニア
エンジニアと一口に言っても、フロントエンドエンジニアや組み込みエンジニアなど、種類はさまざまです。そのなかで、ネットワーク全般に携わるエンジニアのことは、ネットワークエンジニアと呼ばれます。
ネットワークエンジニアという言葉を聞いたことがあっても、詳しい仕事内容を把握している人は多くありません。実際に目指したいと思う場合、仕事内容はもちろん、求められるスキルの把握が必要です。
この記事では、ネットワークエンジニアの概要や仕事内容、必要になるスキルなどを解説します。仕事のやりがいも紹介するため、ネットワークエンジニアを目指す人は、参考にしてください。
ネットワークエンジニアとは?
まず、ネットワークエンジニアの概要を解説します。
ネットワークを構築して運用する仕事
ネットワークエンジニアとは、ネットワークを構築して運用することに特化したエンジニアのことです。サーバと端末、サーバ同士を繋ぐネットワークの構築・運用・保守を行います。
システムエンジニアとは違い、ルータやスイッチなど物理的なネットワーク機器に触ることも多いのが特徴です。ケーブルを誰かが引っ掛けて抜くような事態を起こさないように、配線方法なども考えなければなりません。
トラブルが発生した際には迅速な対応が求められる
万が一、ネットワークが繋がらないトラブルが発生した場合は、迅速な対応が求められます。一般消費者向けに提供しているサービス、ホームページの場合は、それだけで会社を揺るがす事態にもなりかねません。当番制など、体制はきちんと考えられていますが、いざというときは緊急で出社して対応することになります。
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアの仕事内容は、以下のような領域に分かれています。
・要件定義
・設計
・構築
・保守
・監視・運用
最初は運用保守から始まり、スキルや経験を積んだ後に要件定義や設計・構築部分も担当していくことが多いです。トラブル対応のためにネットワーク環境を把握することは、次の設計・構築を担当する際に必ず役に立ちます。
ネットワークエンジニアの仕事内容については、以下の記事でも触れていますのでぜひチェックしてみてください。
ネットワークエンジニアに必要なスキルとは?
ネットワークエンジニアは、専門性が高い職業です。そのため、ネットワークエンジニアを目指す場合、さまざまなスキルが必要となります。
ここでは、必要となるスキルに関して、3つの内容を解説します。ネットワークエンジニアを目指す人は、この部分を押さえておきましょう。
ネットワークの知識
必要になる1つ目のスキルは、ネットワークの知識です。ネットワークの世界には、WANやLAN、IPなど、多くの専門用語があります。ネットワークエンジニアは、これらの専門用語を理解したうえで、ネットワークの設定をしなければなりません。
ネットワーク機器の知識とスキル
必要になる2つ目のスキルは、ネットワーク機器の知識とスキルです。たとえば、ルータ、スイッチ、ブリッジなどの設定や、VLAN、IPの設定、DMZの設定など、さまざまな作業を実際に設定作業も含めて行うため、知識だけでなく実務を行うスキルが求められます。
セキュリティの知識とスキル
必要になる3つ目のスキルは、セキュリティに関する知識です。ファイヤーウォールやIDS、IPSなどが当てはまります。
ネットワークエンジニアは、不正なアクセスを阻止することも仕事のひとつです。ネットワークにトラブルが起こると、さまざまな面で影響が出てしまい、大きな問題になることも考えられます。
トラブルが起こらないようにするために、またトラブルが起こったときでも対処できるように準備しておく必要があります
ネットワークエンジニアのやりがいとは?
構築していくうえで苦労が多いネットワークですが、無事に繋がったときの達成感はひとしおです。特に大規模なネットワーク構築の現場は半年、1年という長期にわたるため、やりがいがある仕事だと言えます。
また、ネットワーク障害が起きた際に、指揮を執るのもネットワークエンジニアの仕事です。ネットワークが復旧した後、各システムが正常に動くかはそれぞれのシステム担当が確認します。データの流れに沿って順番に検証を行うプロセスを進めるにあたり、頼れる存在になります。
ネットワークエンジニアの仕事の大変さとは?
システムを開発する方や、システムを使う方からしてみれば、ネットワークは繋がって当たり前のものです。反対に繋がらないだけで大きな問題になります。
万が一運用中の環境でネットワーク障害が発生した場合、すべての業務をストップしてでも、ネットワークの復旧が最優先になります。たとえそれが深夜でも修理作業のために駆けつけることになります。短時間で復旧しない場合、徹夜してでも復旧作業を完遂しなければならないのは、ネットワークエンジニアの大変な部分のひとつです。
稼働中のネットワークであっても、メンテナンスなどの作業はシステムの稼働に影響を出さないように、他システムが動いていない土日や時間外に作業を行うことが多くあります。
また、稼働しているシステムや、構築しているシステムに影響を出すわけにはいかないので、決められた期間でやりきる必要もあります。こうした、一般的な業務時間以外で、作業を行うことが多いのもネットワークエンジニアの大変な部分のひとつです。
ネットワークエンジニアに向いているのはどんな人?
緊急事態の対応力に注目されがちなネットワークエンジニアのスキルですが、構築時にはまた違ったスキルが必要になります。ネットワークエンジニアに向いている人は以下のような人です。
実機を触るのが好きな人
ルータやスイッチ、LANケーブルなど実機を実際に繋ぐことが多いため、実機を触ることに抵抗がない人が向いています。美しく配線したり、決められた設計通りにきちんと配置することも大事なスキルです。
新しい技術を貪欲に吸収する意欲がある人
ネットワーク技術は常に進化を続けているため、情報を自分で収集できる力が必要になります。また得た知識を活用できるだけのスキルも必要です。特にセキュリティの分野ではいたちごっこが続いているので、新しい脆弱性が確認された場合、迅速に対応しなければなりません。
忍耐力と遂行力がある人
ネットワークの作業は、構築時はもちろん、特に障害発生時は、復旧して繋がるまで作業を完遂する必要があります。他のトラブルが誘発されたとしても、冷静に対応できる人が求められます。
土日作業や深夜作業が苦にならない人
ネットワークの構築作業は、業務に影響が少なく、他の方が作業していない土日や深夜になることが多くあります。代わりのお休みはきちんともらえますが、プロジェクトに関わっている時期は家族や友人とお休みを合わせにくい場合もあります。
コミュニケーション能力がある人
特に構築時は、現状業務の把握などの必要から、サーバサイドのエンジニアやエンドユーザーとしっかりコミュニケーションを取る必要があります。後から、繋がるべきところが繋がらないとなると、取り戻すのは大変です。
また、社内のネットワークは会社によって構築の仕方が異なります。その会社独自の方法を学ぶためにも、知らないことは先輩に積極的に確認しましょう。
ネットワークエンジニアにおすすめの資格
ネットワークエンジニアは資格がなくても働くことのできる仕事です。しかし、資格があれば自身のスキルを客観的に証明することができ、転職やキャリアアップの際に役立ちます。また、資格取得の学習をとおして、知識を深化させることも可能です。
ネットワークスペシャリスト試験(NW)
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する国家資格「情報処理技術者試験」の一つで、スキルレベル4の高難易度試験です。ネットワークの管理・設計開発を担うエンジニアを対象とした試験であり、資格を取得すれば、ネットワークエンジニアとして高いスキルを有していることを証明できます。
合格率は例年10%台にとどまっており、令和4年度は受験者9495人に対して合格者1649人、合格率は17.4%という結果でした。
受験資格は設けられていませんが、スキルレベル2の基本情報技術者試験や、スキルレベル3の応用情報技術者試験を先に取得し、その後ネットワークスペシャリスト試験を受験するという流れが一般的です。
なお、ネットワークスペシャリストについては、こちらの記事も合わせてご覧ください。
【合格体験者が語る!】ネットワークスペシャリストの勉強法と合格体験記
情報処理安全確保支援士試験(SC)
IPAが主催する情報処理技術者試験の一つで、スキルレベル4に相当する国家資格です。2016年に「情報セキュリティスペシャリスト試験」の後継として創設されました。
高難易度の試験であり、令和4年度は受験者11117人に対して合格者は2131人、合格率は19.2%という結果でした。
サイバーセキュリティリスクを分析・評価してシステムの安全性を確保するセキュリティエンジニアや、セキュリティに関する専門家として組織経営層を支援するセキュリティコンサルタントを目指す方に有用な資格です。
サイバー攻撃の手口は年々巧妙化しており、ネットワークエンジニアもセキュリティに関する知識・スキルは欠かすことができません。情報処理安全確保支援士試験に合格することで、情報セキュリティに配慮したネットワークの構築ができる証明になるでしょう。
Cisco(シスコ)技術者認定
ネットワーク機器製造販売会社「シスコシステムズ」のネットワーク製品に関する技能を認定するベンダー資格です。
シスコシステムズの製品は世界でも高いシェアを誇っており、ネットワーク業界では認知度の非常に高い試験といえます。そのため、Cisco(シスコ)技術者認定を取得することは、ネットワークエンジニアとしてより活躍の場を広げることにもつながります。
試験は「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の5段階で構成されています。実務に活かせるレベルのスキルを証明したい場合は、アソシエイト以降の資格の取得を目指すとよいでしょう。
ネットワークエンジニアはやりがいのある職種!
ネットワークエンジニアの仕事は、ネットワークの構築・運用・保守に携わることです。求められるスキルは幅広いため、専門性の高い仕事と言えます。常に新しいことを吸収する姿勢が求められますが、高収入が目指せる仕事でもあります。
ネットワークエンジニアを目指す場合は、まず自分がネットワークエンジニアに向いているかどうか、知ることが重要です。向き不向きを把握したうえで、必要なスキルを身に付けていきましょう。
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