データベースエンジニアにおすすめの資格5選!キャリアパスと合わせてご紹介
今回はデータベースエンジニアが取得したい資格と活躍への道筋をご紹介します。
今回はデータベースエンジニアが取得したい資格と活躍への道筋をご紹介します。
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2022/06/17 UP
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データベースエンジニアは多くのプロジェクトで必要とされ、データの管理、保存、更新などを扱うデータベースのプロフェッショナルです。難しいといわれる仕事でもありますが、資格取得のプロセスで勉強した内容を直接活かしやすいので、頑張って勉強した効果は実務に出てきます。取得した資格で転職や昇進できればさらにキャリアの幅も広がっていくので、資格取得を目指しておいて損はありません。
今回はデータベースエンジニアが取得したい資格と活躍への道筋をご紹介します。
データベースエンジニアの仕事内容
まずはデータベースエンジニアの仕事内容を簡単に紹介します。
更に詳しく知りたい人は、こちらの記事も併せてご確認ください。
データベースエンジニアとは?仕事内容やキャリアパスについても解説
データベースを設計・構築する
管理したいデータを確認したうえで適切なデータベースを設計、構築します。顧客のニーズに合わせてデータベースの種類を選びながら、負荷分散やセキュリティ対策も同時に考慮していく必要があります。
またプログラムの組み方にも影響するため、参照元となるアプリケーションを作るエンジニアとも密な連携を取ることが求められます。データベース更新処理が重くなるとシステム自体の速度も遅くなるため、データの更新タイミングや更新量にも配慮していきます。
大きなシステムになると他システムとのデータ連携もあり、さまざまなチームとコミュニケーションをとりながら進めていくことも必要な仕事です。
データベースを管理・運用する
データベースが止まってしまうような万が一の事態を防ぐための監視や、データが溜まってきたことにともなうチューニングなどを担います。いきなり異常をきたすケースはまれで、少しずつ速度が遅くなっていたり、蓄積されたデータ量が増えていたり、異常を起こしそうな兆候を見出すことができます。常に監視を続け、致命的なエラーを防ぐのも重要な仕事です。
仕事は異常時のみではありません。セキュリティリスクがないかの監視や、定期的なバックアップなど平常時の作業も含まれます。製品のバージョンアップ版が出たら適用するかの検討も行ないます。
システムを利用するユーザーからは見えない部分を支える仕事になりますが安定的にシステムを稼働させるために欠かせない業務です。
データベースエンジニアが取得しておきたい資格
業務範囲について確認したところで、ここからはデータベースエンジニアとしてより活躍するために、取得しておきたい資格を紹介します。
データベーススペシャリスト
IPAが主催する資格試験で幅広くデータベースに関する知識が求められます。企画から保守まですべて問われるので、それぞれの工程の概略を知ることにも役立ちます。マネジメントや法規まで問われるため、実務経験だけでは回答の難しい問題も用意されています。参考書に一通り目を通し、過去問を解きながら出題形式に慣れていきましょう。
記述式となる午後問題は問題文から必要な要素を抜き出していく読解力も問われます。実際にクライアントからヒアリングしてデータベースを設計する作業に近い設問のため、解けるようになって損はありません。
データベースを扱ううえで共通の知識となるものばかりが問われるので、データベーススペシャリストを取得したあとで、それぞれのデータベース製品関連の試験を受けるとスムーズに進むでしょう。
Oracle Master
日本オラクル社が主催する、Oracle Databaseシリーズを扱う技術力を認定する資格です。多くのシステムで使われているOracle製品のことを学べると同時に、基本的なSQLの使い方やデータベース管理の方法がわかります。
グレードがBronze、Silver、Gold、Platinumの4段階に分かれていますが、下から順番に取得する必要があります。まずはBronzeの取得を目指しましょう。
実機を触ったことがある方であれば、参考書と問題集を使いながら演習を繰り返し、知らなかったところを補う効率的な学習が可能です。まったく未経験の方は参考書を読みつつ、無料で利用できる体験版を使って実機操作を体験してみましょう。
情報処理安全確保支援士
セキュリティエンジニアへのキャリアパスにもつながるセキュリティ関連の国家資格です。取得するとセキュリティの専門家として安心、安全なサービスの提供に貢献していることを客観的に証明できます。案件によっては入札要件になっていることもあるので、資格保持者を優先して採用している企業もあります。
内容はセキュリティに対する内容の全般が問われるため、要件定義や開発段階で気を付けることや、ネットワークセキュリティ対策、関連法規まで頭に入れておかなければなりません。
受験資格はないので誰でも受験は可能ですが、公認会計士や司法試験相当の難易度ともいわれる難しい資格です。合格を目指すなら時間をかけてしっかりと学習しましょう。
G検定
日本ディープラーニング協会が主催する、ディープラーニングの基礎知識を有していることが証明できる資格です。機械学習に使うデータを集めることはもちろん、適切に加工してAIに学習させていく必要があります。その際のデータの集め方や学習に適したデータを用意できる知識が問われる資格です。
設問では技術だけでなく、社会実装に向けての法整備や倫理の議論も問われ、実際にディープラーニングを使う際に必要な知識を一手に身に付けることができます。
ビッグデータなどを扱う機会が増えてきたときにこの資格があると、AIエンジニア系のキャリアアップに使える可能性があります。興味があれば先んじて取得しておくと役立ちます。
統計検定
研究やデータ分析全般で使われる統計の知識や活用力を評価する試験です。直接プログラムやデータベースとは関係ありませんが、ビッグデータやAI系の仕事に携わりたいなら取得しておくとデータサイエンティストなどのキャリアパスに有効な可能性があります。
ツールや既存のプログラムを使えば、統計自体に詳しくなくともデータ分析が可能ですが、適切なものが選べなかったり、あり得ないエラーに気が付かなかったりする原因となります。統計学を学んだうえで、それを実現するプログラムを組んでいけるエンジニアは重宝されます。
1級の取得を目指そうとするとたくさんの統計手法を問われ、学習する範囲も広いです。一番簡単な4級であれば見たことのある分析方法が問われており取りかかりやすくなっています。少しずつレベルを上げていくことで確実な合格を目指しましょう。
データベースエンジニアのキャリアパス
データベースエンジニアからさらに発展させると進めるキャリアパスをご紹介します。
AIエンジニア
AIが機械学習に使うためのデータを取得、加工する仕事です。今後AIやビッグデータが発展していくと予想されるため、その分野に対して理解を深めることでキャリアアップが目指せます。データベースの知識の他に機械学習や統計処理の知識が必要です。
データベースエンジニアとして培った経験にAIの知識が加わることで、これからの時代に必要な人材になることができます。
AIエンジニアの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
AIエンジニアとは?仕事内容、必要なスキルや資格について解説
データサイエンティスト
AIや統計の知識をプラスで身に付けるところはAIエンジニアと同じですが、データの活用や分析に重きが置かれるのがデータサイエンティストです。取得したデータからビジネスプランを企画、提案することが求められるので、場合によっては経営を学んだり、わかりやすく人に伝えるスキルを身に付けようとしたりすると、関われる仕事が増えていきます。
数字やデータなどできちんと根拠を示した形の課題解決法を求められることも多く、データをもとにしてコンサルティングを行なうケースもあります。
データサイエンティストの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
データサイエンティストとは?スキルや需要、将来性について徹底解説!
セキュリティエンジニア
データベースは基幹情報や個人情報など機密性の高い情報を扱うことが多く、セキュリティも密接に関わります。システムを安全に安定稼働させるためには必然的にセキュリティ面を考慮することになるため、その知識を活かせばセキュリティエンジニアへの道が開けます。日々変化する攻撃方法の情報を仕入れたり、改正される法規に付いていったりと仕事をしながら自分で学んでいくことが求められる仕事ですが、学んだ分だけプロジェクトに貢献できるセキュリティエンジニアになれるでしょう。
セキュリティエンジニアの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
セキュリティエンジニアの需要・将来性とは?
データベースエンジニアは資格取得でキャリアを広げよう
難易度が高いといわれるデータベースエンジニアですが、着実に知識を身に付けていけば携われる仕事も増えます。機械学習やセキュリティと掛け合わせることで目指せるキャリアの幅も広がるので、時間があるときに少しずつ資格取得を目指しましょう。
実務に近い分野や自分の得意な分野だとそもそも知っていることも多く、それほど苦にならないはずです。自主学習で進めていくことがメインとなるため、マイルストーンとして資格取得を導入すると、キャリアアップの計画も立てやすくなります。