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プロジェクトマネージャーの市場価値はどう高めればよい?5つのスキルと3つの方法をご紹介

この記事ではプロジェクトマネージャーが持つべき5つのスキルと3つの方法を取り上げ、市場価値を高める取り組みをあと押しします。

プロジェクトマネージャーの市場価値はどう高めればよい?5つのスキルと3つの方法をご紹介

この記事ではプロジェクトマネージャーが持つべき5つのスキルと3つの方法を取り上げ、市場価値を高める取り組みをあと押しします。

キャリア

2023/06/22 UP

プロジェクトマネージャーは、他のITエンジニア同様にさらなる市場価値の向上が期待されています。では、プロジェクトマネージャーの市場価値を高めるには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

この記事ではプロジェクトマネージャーが持つべき5つのスキルと3つの方法を取り上げ、市場価値を高める取り組みをあと押しします。

プロジェクトマネージャーが担う役割とは?

プロジェクトマネージャーはITシステムに関するプロジェクトを推進し、責任を担う職種です。なかでもプロジェクト管理は重要な業務であり、内容は大きく以下の7項目に分かれます。

・スコープ管理(プロジェクトの対象範囲を定義し、必要な成果物やタスクを明確化)

・進捗管理(タスクをチェックし進捗状況を把握)

・課題管理(解決すべき課題の把握、完了するまでの管理)

・変更管理(仕様変更の依頼内容をまとめ、各々への対応可否を決定)

・品質管理(品質基準を策定し、納品物やサービスが基準を満たすよう取り組む)

・リスク管理(目標達成に障害となり得る項目のリストアップ、適切な手を打つ)

・コスト管理(予算内に収まるようプロジェクトを運営)

またプロジェクトマネージャーは、要件定義や開発計画の立案、プロジェクトチームの編成にもかかわります。顧客や社内関係者など、ステークホルダーとの折衝も頻繁に行なわれることが多いでしょう。

このようにプロジェクトマネージャーは、プロジェクトのかじ取りを担う重要な職種です。

スキルのあるプロジェクトマネージャーは市場価値が高い

スキルのあるプロジェクトマネージャーは市場価値が高い

プロジェクトマネージャーであれば、誰でも同じというわけではありません。個々のスキルが大きく異なることは、市場価値が注目される理由の一つです。豊富なスキルや経験を持つプロジェクトマネージャーは多くの現場で求められます。

ここでは、スキルを持つプロジェクトマネージャーの市場価値が高い理由や年収を紹介します。

プロジェクトマネージャーの需要は高い

近年、デジタル化の進展によりプロジェクトマネージャーの需要は高まりをみせています。この需要は日本国内だけでなく、世界共通です。

Project Management Instituteは「PMI人材ギャップ・レポート」において、「2030年までに2,500万人の新たなプロジェクト専門家が世界規模で必要になると予測されています」と示しています。

優秀なプロジェクトマネージャーは引く手数多であり、日本国内だけでなく海外企業を選び活躍することができるでしょう。

デジタル化への流れは、今後も続くと予想されます。そのため、プロジェクトマネージャーの需要は高い状態で推移するでしょう。現在の求人数が多いことや、コロナ禍においても収入が上がったプロジェクトマネージャーが多いことは、需要の高さを示しています。

十分なスキルを持つプロジェクトマネージャーは多くない

プロジェクトマネージャーの求人は多数ある一方、選考が厳しい場合も多いようです。理由の一つに、十分なスキルを持つプロジェクトマネージャーが少ないことが挙げられます。

ネオマーケティングは2020年2月20日、「プロジェクト推進に関する意識調査」において、以下の内容を公表しています。

・(プロジェクトメンバーへの質問で)「スキル不足のプロジェクトマネージャーが多いと感じている」方は67.6%。

・(プロジェクトマネージャーへの質問で)「プロジェクトがうまくいかなかった理由」の一位は、「プロジェクトマネージャーとしてのスキル不足だったから」で37.0%。

もっともこの結果は、十分なスキルを持ったプロジェクトマネージャーにとってチャンスともいえます。安心してプロジェクトを任せられる人材として、組織の内外で高く評価されやすいと考えられるからです。

経験豊富なプロジェクトマネージャーは会社間で奪い合いになる

スキルがあり経験豊富なプロジェクトマネージャーが少ない一方で、開発プロジェクトは続々と立ち上がっています。そのため、国内・外を問わず会社間で奪い合いになっているのが現状です。

経験年数6年~10年のプロジェクトマネージャーでも、簡単に獲得することはできません。中途採用に頼らず、自社で育成したほうが確実な場合もあります。

一方、ある程度の経験者には選択肢が多く、希望に合った企業を選べるチャンスです。市場価値の高い人材であるメリットを実感できることでしょう。また経験が浅い方でも企業を選ぶことで、経験を積み市場価値を上げることが可能です。

プロジェクトマネージャーは年収が高い職種

プロジェクトマネージャーは、年収が高い職種です。転職サービスdodaが2022年12月19日に公表した「平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」によると、プロジェクトマネージャーの平均年収は686万円となっています。

その他のIT関連職の平均年収は以下のとおりです。

・ITコンサルタント:590万円

・SE/プログラマ:413万円

・運用/監視/保守:364万円

・ヘルプデスク:342万円

出典:転職サービスdoda「平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」

ITコンサルタントは高収入な職種の代表格ですが、プロジェクトマネージャーはそれよりもさらに高収入であることがわかります。また、運用/監視/保守やヘルプデスクに携わる方と比べると2倍近い収入が期待できます。

もちろんプロジェクトマネージャーは、個々の能力に差があります。優秀であれば、さらに条件のよい提示を期待できるでしょう。

プロジェクトマネージャーの市場価値を高めるために必要なスキル

プロジェクトマネージャーの市場価値を高めるために必要なスキル

市場価値の高いプロジェクトマネージャーは、困難な場面でも切り抜けるスキルを持ち、現場で実践しています。ただし、それを実行できるようになるためには、ぜひ身に付けたいスキルが5つあります。

どのスキルをどのレベルまでスキルアップすればよいか、詳しく見ていきましょう。

状況を正しく把握し、課題を率先して解決する姿勢

プロジェクトの遂行においては、状況を正しく把握すること、発生する課題の解決をすることの2点は欠かせません。どちらも、プロジェクトマネージャーが責任を持って行なわなければならない事項です。メンバーに任せる場合でも、丸投げはいけません。報告を求めるとともに、自ら率先して課題に取り組む姿勢が重要です。

正しい状況把握は意外と難しい作業です。普段からメンバー同士でコミュニケーションをはかり、進歩状況や不明点の確認など情報共有しやすい環境づくりをしておくことが大切です。

決断力

プロジェクトには日々さまざまな問題が起こるとともに、多種多様な要望も寄せられます。すべてを解決し要望に応えることは理想ですが、費用や時間、要員の制約により一部をあきらめなければならないケースも多いでしょう。

プロジェクトマネージャーはさまざまな課題に対して、優先順位づけや対応可否の判断が求められます。意見をよく聞きつつ、根拠を持って自ら決断を行なう姿勢が欠かせません。

やるべきではない作業は、勇気を持って実行しない決断も大切です。特にトラブル発生時には責任者として迅速・適切な決断が必要です。優柔不断な姿勢はプロジェクトマネージャーとして好ましくありません。

ネゴシエーションスキル

プロジェクトの現場では、しばしば当事者間で衝突が起こります。その多くは、利害が一致しないことによるものです。主張ばかりしていたのでは、決まるものも決まりません。

このような状況では、交渉や折衝を行なう「ネゴシエーションスキル」が必須です。相手の置かれた状況や課題、求める結果を読み取り、プロジェクトの円滑な遂行との一致点を見つけましょう。落としどころが見つかれば、プロジェクトを円滑に進めやすくなります。

論理的思考力

プロジェクトマネージャーには、論理的思考力も求められます。このスキルは、以下の場面で特に必要とされます。

・複雑な状況を正しく把握する

・適切な判断を適切なタイミングで実施する

・根拠を持ってステークホルダーに説明し、納得や合意を得る

筋の通った理由や筋道を立てた結論は、受け入れられやすいものです。正しい決断を行なうためにも、論理的思考力を身に付け実践しましょう。

幅広い専門知識を持ち、適切な手法を選定できるスキル

プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体を見渡し、円滑に進める職種です。計画遂行をスムーズに進めるためには、幅広い専門知識に裏付けされた適切な判断が必要となります。少なくともプロジェクトで使う可能性のある技術や手法、業務知識は頭に入れておかなければなりません。

エンジニアは最新技術に惹かれがちですが、必ずしも新しいことがよいとは限りません。安定性を要求されるシステムなどは、古くからある技術のほうが適している場合もあります。顧客の要件と適合性を見定め、最適な技術やプロジェクトの進め方を選ぶためにも幅広い知識を持つ必要があります。

プロジェクトマネージャーの市場価値を高める3つの方法

プロジェクトマネージャーの市場価値を高める3つの方法

プロジェクトマネージャーの市場価値は、ご自身の取り組み方次第で高められる方法があります。

この記事では、3つの方法を取り上げます。どのように取り組めば市場価値を高められるか、しっかり確認していきましょう。

プロジェクトの経験を積む

プロジェクトの経験を積むことは、市場価値を高める有効な方法の一つです。それは、実践でしか学べないことがあるためです。場数を踏み、課題解決を経験することで、実績やノウハウが増えていきます。特に人数や金額の大きなプロジェクトは難易度が高いぶん、成功に導けば実績として高く評価されるでしょう。

なお、もし参画したプロジェクトが失敗に終わったとしても、分析して自らの糧にできれば成長につながります。失敗を恐れてチャレンジを拒むと市場価値は低いままとなってしまうので、チャンスがあれば積極的にチャレンジしてみましょう。

優秀な他のエンジニアと情報交換する

市場価値の向上には優秀なエンジニアと情報交換をして、時代の求める知見を得ることも有効です。知見を得ることを怠っていては、市場価値がいずれ下がってしまうでしょう。

優秀なエンジニアとの交流は、プロジェクトを効率よく進めるためにも役立ちます。情報交換などが目的のコミュニティがいくつかあるため、ご自身に合ったものに参加してみるとよいでしょう。

あなたの市場価値を高く評価する会社に転職する

求めるプロジェクトマネージャーの資質は、企業によって異なります。現在勤めている会社で以下のような思いを感じている方は、転職も有効な選択肢の一つとなるでしょう。

・今の会社で経験を積んでも、市場価値が高まらないと感じている

・持っているスキルを活かせず、活躍できないと感じている

転職をする際は、企業が求める要件や募集の背景などをよく比較検討したうえで、応募するかを決めましょう。転職エージェントの活用も有効です。

なお、弊社でもインフラ分野のプロジェクトマネジメントを担う職種として、「ITサービスマネージャー」を募集しております。ネットワークやサーバー、プロジェクトマネジメントの豊富な知見をお持ちの方はぜひご覧のうえ、応募をご検討ください。

市場価値を高め、プロジェクトで手腕を発揮しよう

同じプロジェクトマネージャーでも、市場価値は個々で異なります。幅広い視野を持ち、プロジェクトを自分ごととしてとらえ、積極的に行動できる方は市場価値が高くなります。より良い条件で仕事をするためにも、能動的に動く姿勢が求められます。

高いスキルを持つプロジェクトマネージャーは、市場価値が高まることで、より大きな規模のプロジェクトに挑戦できるようになります。ご自身の市場価値を高めて、よりやりがいのあるプロジェクトで手腕を発揮していきましょう。