エンジニアに求められる英語力とは?その理由と勉強法を解説
エンジニアにはどの程度の英語力が必要とされているのか、身に着けるメリットと併せてご紹介します。
エンジニアにはどの程度の英語力が必要とされているのか、身に着けるメリットと併せてご紹介します。
知識・情報
2020/04/23 UP
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エンジニアに英語力は必要なのだろうか?別に日本で仕事をするならばいらないのでは?と考える人もいます。
たしかに日常的な業務の中で英語はあまり必要とされていません。しかし、グローバル化が進む昨今、最新技術やトレンドにアンテナを広げるために英語力が求められる場面も増えています。
ここでは、エンジニアにはどの程度の英語力が必要とされているのか、身に着けるメリットと併せてご紹介します。
エンジニアに英語力は必要?
最新技術の情報は英語で発信されることが多いことから、エンジニアには英語力があったほうがよいのは事実です。しかし、必ずしも全てのエンジニアに同等の英語力が求められるわけではありません。
所属する企業や働き方、自分が目指すキャリアパスなどによって、ケースバイケースで必要となる英語力のレベルは異なります。具体的に企業に所属している場合と、フリーランスの場合で分けて見ていきましょう。
企業に所属している場合
企業に所属して勤務先が国内の場合、基本的にそこまで高い英語力は求められないケースがほとんどです。仕事上でのコミュニケーションの中心は日本語で、最新の情報についても日本語に翻訳されてからで十分間に合うというかたが多いとされています。
しかし、グローバル化が進み、多くの企業で海外とも取引が増えています。英語力があれば他の人よりも存在感を差別化できるだけでなく、海外との案件で大きなチャンスを得られる機会が増えます。最低限でも、簡単な会話と文書読解程度はできたほうがいいでしょう。英文でメールのやり取りができるだけでもチャンスは増えます。
フリーランスの場合
英語は、フリーランスの場合、企業に所属している人よりも重要度が高いでしょう。取引を直接やり取りするため、海外とのビジネスでは英語がかかせません。英語ができる場合、日本だけでなく海外の企業とビジネスを行うことができ、案件の獲得先が増え、収入も安定する可能性が高まります。
フリーランスの場合、自分が扱う言語や技術についての海外フォーラムでディスカッションに参加したり、最新の情報や技術を獲得できるレベルの読み・書きができるとよいでしょう。また、クライアントに対して英語でプレゼン資料を用意し、プレゼンを行い、条件交渉を行うビジネスレベルでの会話力も必要になってきます。
英語は、フリーランスにとってはビジネスフィールドを広げるための武器として重要なスキルです。
エンジニアが英語力を身に着けるメリット
エンジニアが英語力を身に着けるメリットは大きく以下の3つがあります。
・英語の文献が読めるようになる
・待遇がよくなる可能性がある
・海外で働くチャンスが広がる
どのような関係があるのか、そしてそれぞれの要素にどんなメリットがあるのか、具体的に一つずつ解説していきましょう。
英語の文献を読めるようになる
ITテクノロジーの分野において、最新技術は英語で発信されていることがほとんどです。日本発の技術であっても日本語と英語で同時に発表されるほど、英語が使用されています。IT分野における公用語は英語であるといっても過言ではありません。その理由はインターネット技術やコンピューターの開発の起源が英語圏だったことや、システムに使用されている言語のベースが英語であるためです。
また、IT分野を牽引する多くの企業が英語圏であり、社内公用語が英語であることも要因の一つです。多くの文献が英語で記述されているだけでなく、プログラミング言語のユーザーフォーラムは、多くが英語でディスカッションを行っています。これらのフォーラムの内容や英語の文献を読んで理解できる程度の読解力があれば、知識のアップデートが素早くでき、スキルアップに繋がります。
最新の技術トレンドをいち早く取り込んでスキルアップをしていけば、他のエンジニアとの差別化にも繋がり、自分自身の人材的価値を上げることができます。
待遇がよくなる可能性がある
英語力があることで、最新の技術情報を取り入れるスピードが上がり、スキルアップが早くなります。また、知識の豊富さ、英語でのビジネス対応力は、人材的な価値として評価が高くなります。そのため、同じ程度の経験のあるエンジニアと比較して、任される案件の範囲や待遇、給与の面でよい影響を与えることが多いでしょう。
また、グローバル化に伴って業務範囲やクライアントが拡大しているため、仕事を選ぶ条件が国内に限定されないのも、高い英語力を持ったエンジニアの特権といえます。英語力があれば国外の案件にも参画できるため、より大きなチャンスを得ることができます。
海外で働くチャンスが広がる
ビジネスレベルの英語力があれば、海外で勤務することもできます。前項でも紹介したとおり、IT業界のトップ企業はGAFAを始めとして多くが外資系で、海外拠点を複数持っています。また、日本国内と比較すると世界中のエンジニア求人は比較にならないほど多く、種類も待遇も多岐にわたります。このような選択肢の多さは、理想のキャリアを形成したいと考えた時、非常に魅力的です。
また、転職時にも英語力は大きな影響を与えます。たとえば、外資系企業では勤務地が日本国内であってもTOEICのスコアなどの英語力を採用条件として課している企業が多くあります。こうした背景には、社内公用語や社内文書に英語が使われているというだけでなく、海外拠点での作業が発生する可能性があることが挙げられます。
エンジニアに必要な英語力を身に着けるために
エンジニアに必要な英語力を身に着けるためには、以下の4つの方法があります。「実地で学んで身に着ける」直接的な方法と、「日本語で文法や語彙を学習してから訓練する」間接的な方法に大きく分かれます。
文法を中心的に学習
リーディング力を鍛えることで、文献や書類を素早く読んで理解するのに役立てます。また、英文でのメールのやり取りやプレゼン資料の作成にも役立ちます。文法力がないと海外の技術情報を読むことが難しいため、まずは集中して文法と語彙を鍛える、という選択もあります。
また文法と語彙力がついてきたら、外資系企業が求めるスコアを目指してTOEIC対策を行うこともおすすめです。英語力全体の現在の実力がわかるだけでなく、スコアを挙げていくことで履歴書にも書けるため、英語力のアピールになります。
毎日海外のIT技術系サイトを読む
英語の読解力を高めるだけでなく、英語の技術用語・専門用語や文章力を鍛えながら最新のIT技術の情報を習得することができます。自分自身が英語でビジネス文書を書く時にどのような文体で書けばよいのかなど、意識しながら読むことでより学習効率が上がります。
リスニングは映画やドラマなどを活用
リスニングについては、海外映画やドラマなどを活用することで、楽しみながら日常会話で使う英語を学ぶことができます。またある程度聞き取れるようになったら、無料で視聴できるポッドキャストやオンライン動画、講演などもおすすめです。テック系のものを中心に視聴することで、技術的な知識と合わせてリスニング能力を高めることが可能です。
外資系の企業に転職する
外資系企業が入社条件に課している英語力をクリアできる程度の基礎力がある場合は、日々使用して実地で覚えるほうが、英語で仕事をすることに慣れ、習得も早くなります。
語学を身に着ける場合、実際に使用することがもっとも効率的です。日常的に英語がしゃべれる機会を得ることで、英語力は大きく向上します。
これからの時代において、エンジニアに英語力は必要不可欠!
グローバル化が推し進み、日本のIT業界も世界に向かって開かれた時代、これからのエンジニアには英語力が重要なことがおわかりいただけたでしょうか。英語力に自信がないからと諦める必要はありません。語学力は目標を持って効率よく勉強することで、大人になってからでも伸ばすことができます。勉強しようと決意すれば、今からでも十分に間に合います。英語力を身に着けてキャリアアップを目指しましょう。