インフラエンジニアとサーバーエンジニアの違いとは?それぞれの仕事内容や相違点を解説します
この記事では、それぞれの仕事内容を解説するとともに、複数の観点から比較し違いを明らかにしていきます。
この記事では、それぞれの仕事内容を解説するとともに、複数の観点から比較し違いを明らかにしていきます。
キャリア
2022/04/25 UP
- インフラエンジニア
- キャリアパス
- 働き方
ITエンジニアとしてのキャリアを考えるにあたって、インフラエンジニアとサーバーエンジニアの違いが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。どちらも同じような意味で使われることも多いエンジニア職種ではありますが、仕事内容や求められるスキルなどが異なります。
この記事では、それぞれの仕事内容を解説するとともに、複数の観点から比較し違いを明らかにしていきます。
インフラエンジニアとサーバーエンジニアの仕事内容
ネットワークやサーバーといったITシステムの土台となるインフラ部分を扱うのがインフラエンジニアです。そして、インフラエンジニアの中でも、特にサーバー領域を専門に扱うのがサーバーエンジニアとよばれます。
それぞれ所属する企業や、プロジェクトによってもエンジニアの職種名称、仕事内容は異なりますが、ここからは2つのエンジニア職種について一般的な仕事内容を紹介します。
インフラエンジニア
インフラエンジニアはインフラ(サーバー、ネットワーク、データベースなど)の設計、構築、運用、保守、監視を担うITエンジニアです。ITシステムのうち、Webアプリケーションなどのフロント部分を担当するフロントエンドエンジニアとは対照的に、サーバー側を担当するエンジニア職種として、知られています。
なお、インフラエンジニアと一括りによばれていますが、扱う機器や技術は全く異なります。そのため、専門性に合わせてサーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどと、細分化したエンジニア名称でよばれることも多いようです。
なお、インフラエンジニアについては、「インフラエンジニアとは?仕事内容から取得するべき資格までわかりやすく紹介!」の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご参照ください。
サーバーエンジニア
インフラエンジニアのうち、特にサーバー部分を担当するのがサーバーエンジニアです。データベースサーバーやアプリケーションサーバー、Webサーバー、ファイルサーバーなど、ITシステムを構成するサーバー群の「構築業務」と「保守運用業務」を担います。
構築業務
構築業務とは各サーバーの選定・設置・構築に関する業務です。具体的にはサーバースペックや必要台数などの要件に応じたサーバーの設計・選定、設置・配線、OSや必要なアプリケーションのインストール・設定作業などが該当します。
保守運用業務
保守運用業務はサーバーを安定稼働させるための監視業務やバックアップ、アプリケーションのバージョンアップに伴う対応などです。また、サーバーでトラブルが発生した際、昼夜を問わず障害復旧にあたります。
サーバーエンジニアはネットワークやセキュリティなどの近接領域を合わせて対応することが多いのも特徴です。ISP事業者や通信事業者、セキュリティベンダー、SIerといった企業でなければ、自前でネットワークエンジニアやセキュリティエンジニアを抱えることは多くありません。
そのため、一般企業ではネットワーク・セキュリティ関連の業務もサーバーエンジニアが兼務していることがあります。求人でインフラエンジニアと掲載されていても、実態はサーバーエンジニアよりの業務であることが多いでしょう。
なお、サーバーエンジニアについては、「サーバーエンジニアの仕事内容とは?必要なスキル・やりがいについて」の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご参照ください。
インフラエンジニアとサーバーエンジニアの違い
インフラエンジニアとサーバーエンジニアは同じような意味で使われることもありますが、各エンジニアの違いを複数の観点で比較しながら解説します。
違い1|仕事内容・専門性の違い
インフラエンジニアがインフラ全般を広く扱うのに対して、サーバーエンジニアはサーバーに特化して扱います。あえて違いを強調すると、インフラエンジニアがインフラ領域の「ゼネラリスト」であり、サーバーエンジニアがサーバー領域の「スペシャリスト」という区分けです。
ただし、サーバーエンジニアであっても、ネットワークやデータベース、セキュリティなどインフラ全般の知識は必要です。インフラエンジニア、サーバーエンジニアはともに仕事内容も求められるスキルセットも似ているため、職種名にこだわって自身の業務幅を狭めるのではなく、視野を広く持つことが重要でしょう。
違い2|将来性
複数人で分業しながら業務をするフロントエンドエンジニアなどと比較すると、インフラエンジニアもサーバーエンジニアも少人数で業務を進めることが多い仕事です。そのため、替えがききにくく、一人でサーバー構築やインフラ周りの管理ができれば、どの現場でも重宝されます。
近年ではオンプレミス環境での業務だけでなくクラウドに関するスキルも求められ始めています。クラウドはじめAI・IoTなどの最新技術がどんどん登場する中で、感度を高くもち、最新技術をキャッチアップする人ほど、中長期的に引く手あまたといえるでしょう。
なお、インフラエンジニア、サーバーエンジニア、それぞれの将来性については、「インフラエンジニアの将来性と求められるスキルについて解説!」、「サーバーエンジニアの将来性は?クラウド時代に求められるスキル・技術を解説」で解説しています。より詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
違い3|求められるスキル
一般的には、インフラエンジニアがインフラ全般に対して広い知識が必要であり、サーバーエンジニアはサーバー領域への深い知識を求められます。しかし、ITエンジニアとして活躍するためには、自身の領域外の知識も積極的に習得する姿勢が欠かせません。
インフラエンジニア、サーバーエンジニアともにサーバーやデータベース、ネットワークだけでなく、ミドルウェアやアプリケーションの知識などさまざまな知識・スキルを習得できれば、担当する業務の幅・深さは広がるでしょう。自身が担当する業務内容や、得意分野、目指すべきキャリアプランに応じて必要なスキルを見極め、周辺知識も含めながら習得することが重要です。
違い4|キャリアパス
多くのインフラエンジニア・サーバーエンジニアはSIerや、企業の情報システム部門に就職することでエンジニアとしての業務経験がスタートします。
SIerの場合は、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニアと明確に職種を分けていたり、複数の企業・プロジェクトを担当できたりと、専門性を積みやすいのが特徴です。対して企業の情報システム部門に就職する場合はサーバーエンジニアであったとしてもネットワークやデータベースなどインフラエンジニアとして幅広く担当することもあります。そのため、幅広い業務を習得したい人、自社システムにじっくり関わりたい人に向いているでしょう。
どちらのエンジニアもキャリアチェンジからの転職例が多くみられます。転職後、監視・運用業務を入り口として知識・技術の幅を広げながら、自身の目指すべきキャリア像を実現するためにキャリアアップしていくのが一般的です。
自分の特性や目指すべきキャリアに合わせてエンジニア職種を選択しよう
インフラエンジニアとサーバーエンジニアは似た意味で使われることも多く、名称は違っても業務内容は類似しています。一方で、企業やプロジェクトによっては同じエンジニア職種であっても実務内容が異なることもあり、職種の名称にはこだわりすぎない方が良い場合もあります。
○○エンジニアと職種名にこだわるのではなく、自分の特性や求められるスキルに合わせて、エンジニアとしての業務幅や専門性を広げ、目指すべきキャリア像を実現することが重要でしょう。
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