エンジニアのキャリアパスの重要性とは?キャリアの種類・キャリアパス例を解説
この記事では、ITエンジニアにとって、なぜキャリアパスが重要なのかについて解説します。
この記事では、ITエンジニアにとって、なぜキャリアパスが重要なのかについて解説します。
キャリア
2023/07/10 UP
- キャリアパス
キャリアパス(Career Path)は、目指すキャリアの目標を定め、目標達成のための道筋を示すものです。
「ITエンジニアはキャリアパスを考えることが重要」とよく言われますが、その理由についてよく知らないまま、将来のキャリアを考えている方も多いのではないでしょうか。
理想のキャリアを実現するためには、できるだけ早期に明確なキャリアパスを描くことが大切です。
この記事では、ITエンジニアにとって、なぜキャリアパスが重要なのかについて解説します。職種ごとのキャリアパス例や、キャリアパスの考え方についても説明するので、将来のキャリアについて悩んでいる方はぜひ最後までお読みください。
エンジニアがキャリアパスを考える重要性について
キャリアパスを考えることは、理想のキャリアの実現に必要なスキルや経験の把握につながります。
ITエンジニアにはさまざまな職種が存在し、キャリアパスの選択肢が多くあります。そのため、キャリアの方向性を定めずにいると、将来のキャリアに必要なスキルを習得するまでに時間がかり、理想の働き方を実現するのに遠回りしてしまう可能性があるのです。
具体的なキャリアパスを描く際は、各職種の需要や将来性はもちろんのこと、自分の適性、スキル、関心の高い分野など、多角的な視点を持って考えていきましょう。
キャリアパスの4つの種類
キャリアパスには、大きく分けて以下の4つの種類があります。それぞれの内容について見ていきましょう。
・スペシャリスト
・ゼネラリスト
・マネージャー
・フリーランス(独立)
スペシャリスト
スペシャリストは、特定の分野に対して高い専門性を持つ人材のことです。
例えば、データベースエンジニア、セキュリティエンジニアなどの、いわゆる「高度IT人材」と呼ばれる職種がスペシャリストに該当します。
システム開発に直接携わるほか、チームを取りまとめる責任者としても活躍できるポジションです。
なお、スペシャリストについては、こちらの記事も合わせてご確認ください。
エンジニアにおけるスペシャリストとは?近年需要が増えた理由と、活躍できる環境についても紹介
ゼネラリスト(ジェネラリスト)
ゼネラリストとは、IT技術の知識やスキルを活かして、幅広い業務を担う人材のことを指します。例えば、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなど、開発プロジェクトを取りまとめる存在がゼネラリストです。
なお、ゼネラリストについては、こちらの記事も合わせてご確認ください。
エンジニアにおけるジェネラリストとは?求められる能力や将来のキャリアパスについて解説
マネージャー
マネージャーとは、プロジェクトマネジメントの経験を活かして、開発部署を統括する管理職のことです。ITエンジニアのマネージャー職には、エンジニアリングマネージャーなどがあります。
フリーランス(独立)
開発経験やITスキルを活かして、フリーランスとして独立する道もあります。
フリーランスはクライアントから直接仕事を受注します。そのため、仲介コストがかからず、報酬の交渉もできることがメリットです。
フリーランスのITエンジニアとして働いている方のなかには、高年収を実現している方も珍しくありません。しかし、フリーランスは収入アップの可能性がある一方で、営業活動やスケジュール管理なども自分で行なう必要があり、業務負担は重たくなります。
開発系エンジニア(システムエンジニア)のキャリアパス
開発系エンジニア(システムエンジニア)として、3つの職種のキャリアパスについて解説します。
・システムエンジニア
・アプリケーションエンジニア
・組み込みエンジニア
システムエンジニア
システムエンジニアは、システムの設計から運用・保守を担当するエンジニアです。
将来のキャリアパスには、開発経験を活かして上位職であるプロダクトマネージャーや、プロジェクトマネージャーなどの道があります。
【キャリアパス例】
システムエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『システムエンジニア(SE)とは - 仕事内容やスキルを徹底解説』
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアとは、Webアプリケーション・スマホアプリケーションの開発を担当するエンジニアです。
キャリアパスには、対応言語を増やしてアプリケーションエンジニアの仕事の幅を増やしていくという選択肢があります。また、もともと幅広く担当することの多いアプリケーションエンジニアは、日常業務の中でクラウドやデータベース、インフラにも触る場面があります。そのため、データベースやインフラの専門家になるという道もあります。
【キャリアパス例】
・アプリケーション開発のスペシャリスト
アプリケーションエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『アプリケーションエンジニアとは?仕事内容・キャリアパス・将来性についても解説』
組み込みエンジニア
組み込みエンジニアとは、パソコンや家電、ロボットなどに機能を組み込むエンジニアです。
キャリアパスには、組み込みエンジニアとしてのスキルを極めてスペシャリストになる道があります。また、現場経験を活かしてプロダクトマネージャーやプロジェクトマネージャーを目指すのもよいでしょう。
【キャリアパス例】
・組み込み系開発のスペシャリスト(エンベデッドシステムスペシャリスト)
組み込みエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『【未経験も?】組み込みエンジニアとは?仕事内容・キャリアパスも合わせて解説』
Web系エンジニアのキャリアパス
Web系エンジニアの2職種のキャリアパスについて見ていきましょう。
・フロントエンドエンジニア
・バックエンドエンジニア
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebサービスの「顧客から見える部分」の開発を担当するエンジニアです。
キャリアパスには、デザインスキルを身につけてスペシャリストもしくは、Webデザイナーを目指したり、開発経験を活かしてWebディレクターを目指したりする道があります。
【キャリアパス例】
・フロントエンド開発のスペシャリスト
・Webデザイナー
フロントエンドエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『フロントエンドエンジニアとは?仕事内容や求められるスキルを紹介!』
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、WebサイトやWebサービスの「顧客から見えない部分」の開発を担当するエンジニアです。
キャリアパスには、データベースエンジニアやクラウドエンジニアなどのスペシャリストを目指すという選択肢があります。また、フロントエンドやITインフラに関する知識を身につけて、フルスタックエンジニアになることも可能です。
【キャリアパス例】
バックエンドエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『バックエンドエンジニアとは?必要なスキルや、なるためのポイントを紹介』
インフラエンジニアのキャリアパス
インフラエンジニアの5職種のキャリアパスについて解説します。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアとは、サーバーの設計、構築、運用に特化したエンジニアです。
キャリアパスには、サーバーに関する知識を増やしてスペシャリストを目指す道があります。また、クラウドの知識を身につけてクラウドエンジニアにキャリアチェンジしたり、サーバーの構築から派生してセキュリティにも関わることで、セキュリティエンジニアの道が開けることもあります。
【キャリアパス例】
・サーバー分野のスペシャリスト
サーバーエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『サーバーエンジニアの仕事内容とは?必要なスキル・やりがいについて』
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計、構築、運用・保守に特化したエンジニアです。
キャリアパスには、ネットワークの専門性を極めてネットワークスペシャリストを目指す道や、セキュリティ分野を強化してセキュリティエンジニアになる道があります。
【キャリアパス例】
ネットワークエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『ネットワークエンジニアの仕事内容とは?やりがいについても解説』
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアとは、クラウド上のネットワークやサーバーの設計、構築、運用・保守に特化したエンジニアです。
キャリアパスには、クラウドの知識を深めてスペシャリストになったり、フロントエンドやバックエンドの技術を身につけてフルスタックエンジニアを目指したりという選択肢があります。
【キャリアパス例】
・クラウド開発のスペシャリスト
クラウドエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『クラウドエンジニアの需要は高い!必要なスキルや将来性を解説』
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、大量のデータを管理するデータベースの設計、構築、運用・保守に特化したエンジニアです。
キャリアパスには、専門性を活かしてデータベーススペシャリストになったり、データの収集・分析に特化したデータサイエンティストになったりする道があります。
【キャリアパス例】
データベースエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『データベースエンジニアとは?仕事内容やキャリアパスについても解説』
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、情報セキュリティに配慮したシステムの設計、構築を担当するエンジニアです。
キャリアパスには、セキュリティの知識を活かしてセキュリティアナリストになったり、より強固なセキュリティシステムを開発するセキュリティアーキテクトになったりすることも可能です。また、セキュリティコンサルタントになり、顧客の課題解決を支援するという道もあります。
【キャリアパス例】
・セキュリティアナリスト
・セキュリティアーキテクト
・セキュリティコンサルタント
セキュリティエンジニアの仕事について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
『セキュリティエンジニアとは?仕事内容や必要資格および未経験から目指す方法を解説』
キャリアパスを考える際のポイント
キャリアパスを考える際は、4つのポイントを押さえておくことが大切です。
・目標を明確にする
・自分の知識・スキルを分析する
・身につけるべきスキルを把握する
・具体的なスケジュールを設定する
目標を明確にする
キャリアパスを描く際は、目標を明確にすることが重要です。
目標を定めることで、目標に向けたスケジュールを立てることができます。まずはスペシャリストやゼネラリストなど、大まかな方向性を決めていきましょう。
具体的なキャリアをイメージするのが難しい場合は「興味のある分野」「これまでの仕事でやりがいを感じたもの」「苦手な業務」などを振り返り、方向性を決める手がかりを探すことから始めます。
自分の知識・スキルを分析する
自己分析は、キャリアパスを考えるうえで重要な工程です。これまで身につけた知識やスキルを書き出し、現在できることや、不足しているスキルなどを明らかにしていきます。
自分のスキルを把握できれば、強み・弱みなども見えてくるため、キャリアアップする際の課題も見つけやすくなります。
身につけるべきスキルを把握する
自己分析を通して自分のスキルが把握できたら、次は「理想のキャリア実現に必要なスキルのうち、自分がこれから強化すべき知識・経験」を書き出します。
スキルが明らかに不足している場合は、キャリアの方向性の見直しも検討してみてください。
キャリアを実現するための具体的なスケジュールを設定する
身につけるべきスキルが把握できたら、目標を実現するためのスケジュールを考えることが大事です。いつまでにスキルを身につけるのかを決め、具体的なスケジュールに落とし込み、キャリア実現に向けて行動していきます。
職場にキャリア実現に活かせる業務がある場合は、積極的に行なうとよいでしょう。
理想のキャリアを実現するにはキャリアパスの設定が重要
ITエンジニアは多種多様なキャリアパスを描ける仕事です。
早期にキャリアパスを描いておけば、理想の実現に向けて効率良くスキルを習得することができます。具体的なキャリアを想像するのが難しい場合は、まず自己分析で自分の強みや弱みを把握することからスタートするとよいでしょう。
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